Level 52

51歳最後の夜の御馳走ビール。

前にも同じ話をしたが、世界中の人々が様々な人生を歩む中、全ての 人たちにとって平等なこと、それは1年に1歳必ず年を取るということだ。 

本日をもって52歳を迎えた。 

まずはこの世に生み落としてくれた両親、そして生まれてからこれまで僕を支えてきてくれた家族に最大限の感謝。 

そして、これまで自分自身と関わってくれた大勢の人たちに、この場を借りてお礼申し上げます。本当にありがとうございます。 

さて、今日を迎えるにあたり思い浮かんだ顔が二人いる。 ともに52歳でこの世を去った石原裕次郎と美空ひばりだ。 

そういう時代だったのかも知れないし、その佇まいや身なりのせいかも知れないが、晩年を迎えていた当時の二人の姿からは強烈な「老い」を感じた。 

烏滸がましくも、こうして自分が同じ年齢に並んだ時、やはりあれぐらいの「老け具合」を漂わせているのだろうかとも思うが、まあ、それは年相応ということで諦めるしかないか。 

いや、でも「老いる」と「老ける」とは似て非なるものなのではないだろうか。 

単なる持論だが、「老いる」は年相応にやってくるもの、「老ける」は自らの気持ちでコントロールできるものなのでは、と。

老いることに抗うことは難しくとも、気持ちから老け込まないようにしたい…なんてことを思ってみたり。 

さて最近、長い時間にわたって電車の中で待たされるということが続いたので、この時間を利用して、51年の間に「ヤテマタ」ことを、記憶の残る限りで思い出してみた。いわばライフヒストリーみたいなものです。 

  • 逆子で生まれ、仮死状態だった。(と聞いた)
  • 生まれてすぐ、祖父が僕の斜頸に気付き、以降、3歳の頃まで首を正す矯正のために病院に通う毎日だった。(今も名残あり)
  • 更に左利きだったのを矯正された記憶がある。なぜか未だにハサミだけ左利き。
  • 脊椎を圧迫骨折し、今も脊椎がちょっと歪んでいる。
  • 1か月半にわたって入院した。  
  • ボーイスカウトの日本ジャンボリー(全国大会)で台風の直撃を受けた。 
  • その結果、自衛隊に救助された。 
  • 一夜のうちに3人でビール大瓶を27本飲んだ。 
  • 結婚披露宴の司会を務めた。 
  • 泥酔して転倒し額から大流血、額を7針縫った。 
  • 車にはねられた。(でもほとんど無傷だった。)
  • 冬道を運転中、ルパン三世のごとく車を横転させた。(でもやっぱり無傷だった。) 
  • (なのになぜが無事故、違反。) 
  • 小学1年の時から独りで切符を買って列車に乗っていた。 
  • (大宮〜盛岡間)暫定開業前の東北新幹線に試乗した。 
  • その帰り、早く帰りたくて寝台特急に乗ってしまい、特急料金50円が足りず弘前駅で駅員に突き出された。 
  • 誤って妹の顔面をバットで殴り、失明させそうになった。 
  • 応援団副団長だった。 
  • 平成3年の台風第19号で隣家のおばあちゃんを救助した。 
  • 初めての船釣りで64cmの真鯛を釣り上げた。 
  • パニック障害に陥った。 
  • フルマラソンを3時間8分弱で完走した。 
  • フルマラソンのペースランナーを務めた。 
  • マラソン雑誌に拙稿が掲載された。 
  • 新聞の取材を受けた。 
  • テレビの囲み取材を受けた。 (ニュースで流れた)
  • ラジオの番組に電話で登場した。 
  • ラジオの番組にゲスト出演した。 
  • ラジオで告白された。(相手は未だにわからず) 
  • Princeと同じステージに立った。(最も接近した距離は3メートル) 
  • Princeと同じ飛行機に搭乗した。(座席も近かった) 
  • Princeと同じホテルに宿泊した。(フロアーは違うけど) 
  • それはともかく自死遺族である。 
  • コンサートチケットの重複発券に出くわした。 
  • デーモン小暮の直筆サイン色紙が当たった。 
  • これまでライブを観たアーティスト数は30組以上。思いつくままに挙げると、渡辺美里、小比類巻かほる、 THE STREET SLIDERS、泉谷しげる、吉川晃司、Dreams Come True、角松敏生、鈴木雅之、東京事変、森山直太朗、佐野元春、大澤誉志幸、山下達郎、浜田省吾、矢野顕子、渡辺貞夫、東京スカパラダイスオーケストラ、布袋寅泰、COMPLEX、久保田利伸、Misia、絢香、岡村靖幸、サザンオールスターズ、桑田佳祐、美輪明宏、JOY-POPS、エレファントカシマシ、スガシカオ、福山雅治、MadonnaPrinceBabyfaceJamiroquaiAerosmithStevie Wonder…あとEpic 25出演アーティスト(TM Network、HARRY、松岡英明、BARBEE BOYS、大江千里、THE MODS)。以上、順不同だけど他にもいたような気が…。 

 …ホントどうでもいいことしか思い浮かんで来ないな。 

さて、これぐらいの年齢になると、若い人たちと張り合うことよりも、自分が次代に何を残すことができるのかを考える機会が増えた。子供がいないこともあって、気づくのが遅すぎたのかも知れない。 

仕事を進める上では、部下に対して助言することもあれば、時には軌道修正を指導することもある。それができるのは、これまでの間にそれなりに積み重ねてきた僅かな知見があったから。そう考えると、何気に今の仕事っていうのはやりがいがあって、稀有な体験も色々したし、それによって自分自身も成長させてもらっているのかな、とふと思ったワケで。 

しかし、一歩外に出たときに、他人、特に自分より年下の人たちに教示できることがあまりにも少ないことに気づいた。自分が誰かに伝えられることって、何だろう…。 

先日のこと。人間というのは、善人と悪人の間を行ったり来たりするのだと、とあるテレビで、黄色い長い髪の人が宣っていた。 

さて、自分はどうだろう。 

損することを恐れ、得することばかり考え、腹黒いくせに善人気取りの日々。
知ってる人は知っているが、自分、ちっともいい人じゃない。

しかし、これからすぐに裏も表もない人間になるなんて無理なことだろう。人の性格なんてそんな簡単に変わるものじゃないから、難しい。
でも、損か得かを考えるのではなく、尊とか徳とかを考えられるような、そんな生き方をしてみたいものだと、ちょっと思った。

ここ最近は有言不実行が続いているが、一つぐらい何か目標を立てて、それに突き進んでみようかと思う。 

それではLevel 52、始めます。