Monthly Archives: 8月 2009

【ネタばれあり】MISIA 星空のライヴV Just Ballade 青森公演

圧倒的声量。あの小さな体のどこからこれだけの声量が出てくるのか。

18時20分前に会場に到着し、席に着く。2階の奥、後ろには数列しか座席がない。しかし、既に座席はほとんど埋まっている。観客は若い女性が多く、カップルの姿もあちらこちらに見られる。開演のコールが告げられ、場内が暗転。5分ほど経つと、幕の向こうから前奏が流れ始める。
観客からはこれまでに聞いたことのない、物凄い量の拍手が打ち鳴らされている。

そして、幕が上がり、いよいよMISIAがステージに登場…。


(以下、ネタばれあり)


1曲目が始まり、彼女の歌声が会場に響き渡った途端、全身に電流が走ったかのような震えが走る。
「星空のライヴ」を謳っているだけあって、ステージの奥には星のような電飾がちりばめられているが、それ以外は特に凝った、派手なセットがあるわけでもない。

ステージメンバーは6名。一切コンピューターを使わない生演奏によるステージ。ステージ上を右へ左へ所狭しと動き回るMISIA。一気に3曲歌い上げた時点で、MCが始まる。その歌声と、話し声のギャップも凄い。
「ねぷた」と「ねぶた」を使い分けるMISIA、勉強してます。早春、ちょうど桜の季節に弘前を訪れたこと、十和田湖に向かう途中、雪の壁の間から枝木が出ている光景を見て、不思議に思ったこと、その木が実は折れているのではなく、雪の重みでたわんでいること等…。

若干長めのMCの後、11月に発売を予定しているアルバム(ツアータイトルでもある「Just Ballade」という名のアルバムだそうです)からの楽曲を披露する。そして、今回のコンサートで青森が初披露となる「眠れぬ夜は君のせい」。観客からは驚嘆の声と歓声が上がる。

それにしても、曲間の拍手が本当に凄い。コール・アンド・レスポンス、とでも言えばいいのだろうか、MISIAの圧倒的な声量に乗せられ、観客もそれに呼応した拍手を送っているような感じだ。
後半のMCでは、もはや彼女の眼が世界平和といったレベルを超越し、宇宙的なレベルに視線が向けられているのを感じさせる。
会場入り口で手渡された袋には、てっきり今後の他のコンサート案内や、ファンクラブへの入会案内が入っているのかと思いきや、「ホシゾラBOOK」という、パンフレットのような小冊子が入っていることを教えてくれた(まぁ、宣伝的なものもふんだんに含まれていたが)。ツアータイトルが「Just Ballade」だったので、バラードばかりやると思ったら、そういうことではなかったようだ。ああ、勘違い。

MISIA 星空のライヴV Just Ballade
8月28日(金) 青森市文化会館 セットリスト

01. 少しずつ 大切に
02. Stay in my heart
03. MISSING AUTUMN
04. 僕の気持ち
05. 眠れぬ夜は君のせい
06. Angel
07. Call me Love me??
08. 地平線の向こう側へ
09. Everything
10. 唇と唇
11. To Be In Love
12. 星のように

アンコール
13. いつまでも
14. 銀河

1曲1曲に注ぐパワーが半端ではなく、呼吸を整えるためなのか、曲間の間合いも長い。その間も鳴りやまぬ拍手そして歓声。これは今までどこのコンサートに行っても見たことがなかった光景だ。
トレードマークともいえる金色のドレッドヘアを振り乱すMISIA。

中盤の山場(というかこれを聴きたくて来た人も多いはず?)ともいうべき「Everything」が始まると、会場は一転して静寂に包まれる。

本編が終わり、一度幕が閉じられる。
アンコールの拍手は鳴りやまない。やがてステージが明るくなり、再び幕が上がる…と思いきや、幕が上がったのはほんのわずか。
新曲のカップリング曲を少しだけ披露すると、すべて幕が上がる。最後は最新曲「銀河」を歌い上げ、コンサートは終了。歌い終わった後、再度ステージメンバーを紹介し、「また呼んでください!」と笑顔でステージに別れを告げた。
時間にしてほぼ2時間。8時40分には会場の外に出る。空を見上げると、残念ながら星空ではなく、雨が降っていた(しかも大雨警報が出ていたらしい)。
正直僕はMISIAの曲にあまり真剣に耳を傾けたことがなかったが、あの圧倒的声量に包まれてしまうと、聞く側の姿勢も真剣になってしまいそう。

ところで、考えてみると先週の絢香と初音(ただしご存知の通り延期になってしまったけど)と今回のMISIA、女性のアーティストのコンサートそのものが久しぶりで、前の女性アーティストのコンサートって誰だったっけ?と考えても浮かんでこない。それぐらい遠ざかっていたということか…。

それにしても一つ気になったのは、コンサートの間、トイレに行きたくなったのか、曲が終わると席を外す人の姿が非常に多いように思えた。アップテンポな楽曲があまりなく、いわゆる会場総立ち、ということがなかったので、余計に目についたのかもしれない。

景気の「上方修正」

7月の消費者物価はまたしても下がるわ失業率は過去最悪まで上昇するわ求人倍率も過去最低を更新中だわと、全体的な景気判断からすると決して予断を許す状況ではないのに、それでも内閣府の景況判断だけは、相変わらず景気低迷からの脱却を謳うのに必死のように見える。

景況判断、10地域を上方修正=沖縄は観光低迷-内閣府
(8月26日17時1分配信 時事通信)

内閣府は26日発表した8月の地域経済動向で、全国11地域の景況判断について、沖縄を除く10地域を上方修正した。7地域を上方修正した5月の前回調査では全地域で「悪化」の表現を使っていたが、今回、沖縄以外は「悪化」の表現を削除した。
各地域の景況判断は、最も良い東北、中国、四国、九州で「持ち直しの動きがみられる」に引き上げた。以下、北海道、東海、近畿は「下げ止まっている」、北関東、南関東、北陸は「下げ止まりつつある」とした。沖縄は新型インフルエンザの影響による観光関連の低迷などを反映し、「悪化しつつある」との判断を据え置いた。

毎回思うことだが、「上方修正」という表現は、何か景気悪化が底を打ったという誤解を与えていないか、ちょっと不安になる。確かに上方修正とはいうものの、「下げ止まりつつある」地域については、下がっているペースが若干弱まっているものの、「相変わらず下がっている」のは事実。例えて言うならばこの「上方修正」というのは、通知票でいうところの1から2に上がったと喜んでいるのと似たようなもので、端から見ると決して喜ばしいことではない、ということなのではないか。スキーを履いた途端、山の頂上から直滑降させられたものの、まだゲレンデまでには到達していない、あるいはようやくリフト乗り場を見つけたが、まだリフトが動いていなかった…今の景況はこんな感じなのだろう。

仕事柄僕も、県内の商工業関係の人たちから直接お話を聞かせていただいているが、少なくとも今年に入ってから、青森県内で景気が底を打った、好転したと言った人にはお目にかかっていない。むしろ、依然景気が悪化傾向にあると感じている人の方が多い。東北は持ち直しているとはいうが、本当に持ち直しているのかは大いに疑問を感じる。それでも、昨年度相次いだ大型倒産が減っただけでも、大分落ち着きを取り戻した、ということなのだろう。それだけでもヨシとしなければならないが、とかく青森県は、基幹産業である農業に左右される地域でもある。今年は天候不順が農作物の収量減を招いている。稲作も今のところパッとしないというし、あとはリンゴに賭けるしかなくなってくるのだろうか。

しかし、物価指数は下落、消費意欲は沸かない、その一方で人事院勧告は公務員給与削減(このことがまた各種団体や一部民間企業の給与へ大なり小なり影響を与える可能性アリ)と、ますますデフレ傾向が強まっている予感満載なんですけど。

官公庁は認識が甘い。

弘前市ソフト無断複製 - PC用 賠償金2700万円で和解へ(2009年8月26日  読売新聞)

弘前市は25日、複数の職員がパソコンのソフトウエア計697本を無断で複製し、業務に使用していたと発表した。市はソフト制作会社側に約2680万円の賠償金を支払うことで和解協議を進めており、9月市議会に承認を求める議案を提出する。

市企画部情報政策課によると、2007年12月と08年2月、それぞれソフト制作会社の代理人を務める法律事務所から、「ソフトが不正に使用されている」との指摘があった。

市で調査した結果、調査したパソコン1215台のうち593台で、ワープロソフトや表計算ソフトなど15種類、計697本の無断複製が判明。合併前の旧弘前市、旧岩木町、旧相馬村庁舎のいずれでも確認されており、02年頃から行われていたとみられる。

市は、職員らが著作権侵害の認識がないまま、正規にソフトを購入していないパソコンにもインストールしたとみており、組織的な無断複製は否定した。

賠償額は、本来の代金の1・5倍で算出。無断複製したソフトの制作会社は国内4社、アメリカ4社の計8社で、このうち、ジャストシステム(徳島市)の「一太郎」が583本と、全体の83%を占めていた。

市は28日、課長級職員を集め、法令順守の徹底などを周知する方針。相馬市長は「市民の皆様に心からおわびし、再発防止に向け、ソフトウエアの管理体制の強化を図りたい」とのコメントを出した。

今日は自戒の念を込めて訴えたい。

最近このPCソフトの「無断複製」が官公庁で行われているという実態が明らかになっている。
弘前市がこのような形で明らかにしたのはまだマシな方で、我が社を含め、恐らく県内の他の自治体においても、このような無断複製が行われているという実態を把握していないのではないかという疑問を呈しておこう(青森市はこういったことのないよう、管理が行き届いているらしい)。

ここでいう無断複製というのは、いわば一本のソフトを使い回しすることを指していることは言うまでもないのだが、官公庁の中では、「無断複製」=市販のCD-R等に複製する、という意味に捉えている人たちが非常に多いようだ。

そもそもこういうシステム管理に対する甘さがあるというか、ウィルス対策や不正侵入の防止など、外部からのアクセスに対しては過敏でありながら、内部統制が機能していない。つまり、システム管理に関するコンプライアンスが、末端まで浸透していないということが挙げられる。

このような認識の甘さ、根本的なことがこれまで問題視されていなかったことこそ、非常に由々しき問題ではないのだろうか。それとも、所詮対岸の火事だと思っているのだろうか。早急に対応する必要があるはずなのに、何故今まで有耶無耶になっているのか、不思議でならない。

我が社でもようやく内部調査が始まったようだが、少なくとも、某社の文書作成ソフトが、人数分購入されている、あるいはライセンス購入している部署は、これまで一ヶ所しか見たことがない。

おそらく今後実態は明らかになっていくものと思われるが、こういう膿は、悪化する前にすべて出し切った方がいい。

オオカミと少年

昨日の朝に発生した緊急地震速報の誤報は、一歩間違うと「オオカミと少年」の話にもなりかねない、非常に憂慮すべき問題であることを提起しておこうと思う。
ご存じの通り「オオカミと少年」というのは、何度も村人に対して「オオカミがきた!」と嘘をついた羊飼いの少年が、本当にオオカミがやってきたことを村人に伝えても、誰も信用せず、羊がオオカミに食べられてしまったというイソップ童話である。つまり、嘘つきはたとえ本当のことを言っても、誰も信じてくれないということを説いている。

「誤報でよかったじゃん」というのもごもっとも。でも緊急地震速報は、生命の危機にも関わる問題になりかねないわけであり、少なくともこのような事案が生じたということに対して、気象庁は今後こういったことが起きないよう盤石の体制を築くとともに、信頼回復に努める必要がある。

<緊急地震速報>業者、地震計ソフトを無断改修 誤報の原因

8月25日23時36分配信 毎日新聞

25日朝に千葉県東方沖を震源とする地震が起きた際、同県南房総市の地震計から過大なデータが送信され緊急地震速報が誤って発表された問題で、気象庁は同日午後、この地震計のソフトの改修ミスが原因と発表した。

同庁によると、この地震計は設置した「明星電気」(群馬県伊勢崎市)が24日に改修を実施。その際、委託された震度情報送信に関するソフトだけでなく、
緊急地震速報にかかわるソフトも無断で改修した。その過程でミスをし、過大な観測データが速報システムに送られる設定になった。同社はこの改修を同庁に報
告せず、同庁も気付かなかったという。

同社は大阪市など他の3カ所の地震計も同様の改修をしていたため、いずれも改修前の状態に戻した。同社の役員らが25日に同庁を訪れて謝罪し、作業態勢などを見直すことを約束した。同庁は改修を引き続き委託するという。

同庁の伊藤秀美地震火山部長は「気象庁にも監督責任はある。改修などを外部委託する際は、どんな作業がどのように実施されたのかをしっかり確認できるようチェック態勢を見直したい」と述べた。

こういった業者に引き続き作業を委託するのもどうかと思うが、裏を返せばこういう作業をできる業者がいないということだろうか、あるいは更に裏事情があるのか…。

今回のトラブルは、火災報知器の誤作動でも同じようなことが言える。
しょっちゅう誤作動を起こす火災報知器だと、誤作動に慣れてしまった人たちが、本当の火災が発生した時に作動しても、誰も信用しないということだ。
僕も以前むつ市に出張で宿泊したホテルで、早朝の火災報知器の誤作動により部屋から締め出されるということがあった。少なくともあの時、誰も火災が発生しているなんて信用しておらず、何となく警報が続くので避難してみた、といった感じだ。結局(予想通り)誤報であったわけで、後にホテルからは謝罪の手紙と宿泊の割引券が送られてきたが、ホテル側の対応やら誘導やらいろいろ思い返すと腹立たしいことばかりで、あの事件があって以来、そのホテルには二度と泊まろうという気にならなくなった。

まぁそれはともかく、火災報知器というのが我々の身近にある分、誤作動が続いているようでは、信頼度も落ちてしまう、ということだ。

さて、話を元に戻して、もしこのような誤報が続けば、気象庁への信用はもちろん、緊急地震速報への信頼度も薄れ、前述の「オオカミと少年」の話にもなりかねない(もっとも、テレビやラジオを介してなので、そういったことにはならないと思うけれど)。
オオカミ(地震)が来たときに誰も信じてくれなければ、そもそもこのシステムそのものが何なんだ?ということになってしまう。

緊急地震速報そのものを今回初めて目にしたこともあったので、あれは「訓練」だったということにしておくが、二度三度「訓練」が続くようなことがないように。ただ、少なくとも昨日の朝は、震源から遠く離れた青森にいても、相当の緊張感が走ったことだけは、付記しておこう。

青森は、もう秋です。

27日、青森県の西海岸を巡る出張は中止になりました。諸般の事情があったにせよ、関係各位の方々を振り回したのは事実であり、この場をお借りして深くお詫び申し上げます(と同時に、私が不在の間に、何の打診もなく勝手に中止を決めてしまったことについては、強い憤りを感じています)。

さて、もうすぐ9月です。ただ、少なくとも今は8月です。この8月、夏祭りが終わり、お盆が過ぎると日照時間が急に短くなり、秋風が吹いてきます。しかし、ここ数年は残暑厳しく、むしろお盆が終わった後の方が暑い、という感じでした。
それが今年はどうでしょう。既に最高気温は25度前後まで下がり、今朝の気温も15度まで下がるようになりました。一過性のことなのかも知れませんが、とても布団一枚で朝を迎えるなんて、考えられません。
ついでにいえばTシャツ短パンも、もはやあり得ない状況になりつつあります。そんな格好で出歩いていたら、風邪をひくこと必至です。嗚呼、今年の夏は短かったな…。

そして9月になると、父の一周忌がやってきます。ここにきて、いろんなことが思い出されています。暑かったあの日のこと、雲一つない青空、そして、突如現れた虹。

一周忌が過ぎれば落ち着くよ。
お盆の時にいらした方がみんなそういったことをお話ししていました。しかし、僕には無理みたいです。むしろ、この期に及んでいろんなことが思い出されてしまい、悲しみは癒えるどころか更に深まる一方です。

というわけで県外から一周忌法要にお越しになる皆様へお知らせです。
青森はもう秋です。とにかく夜になると急に涼しくなります。厚手のものは一枚用意した方が無難です。青森に来て風邪をひいてしまった、ということがないように。