昨日一昨日は、ずっと家に籠もっていた。
少しずつ我が家の掃除を始めながら、年賀状を制作していた。
要件を簡単に済ますことを例えて「こんなのまだ朝飯前」だとか「まだまだ序の口」なんていう言いぶりがあるが、そういう意味では我が家の冷蔵庫は「夜明けを知らない夜」であり「横綱級」と評すればいいのだろうか。恥ずかしながら、ハッキリ言ってブラックホールである。
例年のことながら、一体いつから姿を隠していたのか、化石級のアイテムが登場する冷蔵庫に辟易し、若干具合悪くなりながら、かなり丁寧に磨き上げた。恐らく、我が家の大掃除はこれで佳境を迎えることになるのだろう。
家族が一人減ってから、2度目の正月を迎える。
「派手に、賑やかにしたくない。質素な正月でいい。」という母。
といいつつ何やら妻と勝手に仕出し屋にも負けないオードブルを作ると張り切っている。どうやら年末は包丁を握る機会が多くなりそうだ。
年賀状の図案は、毎年暮れになるといろいろひねり出しながら作成していたのだが、昨年の暮れは喪に服していたということもあり、その作業がなかった。
どうやら一年のブランクが、年賀状を作成する意欲も削いでしまったようで、あまり見栄えのしない年賀状に仕上がってしまった。更に困ったことに、昨年のうちに引っ越しで住所の変わってしまった人たちの新しい住所を整理していないことに気づいた。
嗚呼、どうやら大晦日ギリギリまで年賀状作りに勤しまなければならないらしい。
閑話休題。
年末だというので、今年見聞きした音楽の中で、勝手に寸評をつけてみようと思う。
しかし今年は洋楽邦楽問わず明るい話題に乏しかった、というのが率直な感想。何かと失うものが多かった年だった。何といってもマイケル・ジャクソンの急逝。これに尽きる。
国内に目を転じても、忌野清志郎や加藤和彦、川村カオリに三木たかしなど、本当に惜しい人ばかりが亡くなってしまった。
ヒットチャートを席巻していたのは「嵐」ばかり。彼らを観ない日はない、というぐらい毎日テレビに登場していたようだ。
さて、今年一番聴いた一枚(気に入った一枚)を挙げようと思うのだが、今年はあまりパッとした作品がなかった、かも知れない。というより、最近新しい作品(アーティスト)に耳を傾けるということをせず、過去の栄光(といっては語弊があるが…)ばかりを追いかけているため、大した作品がチョイスできないのが正直なところ。
マイケル関連だと「THIS IS IT」ということになるのかも知れないが、サントラ盤は特に面白いものではなかった。いっそのこと、発売予定だったという「7even」を発表してくれた方がよかったのに。
恐らく来年であればDVD部門は文句なしで『THIS IS IT』ということになるのだろうか。今年はつい先日紹介したジョージ・マイケルの『LIVE IN LONDON』で決定。久し振りに見る動くジョージ・マイケル、それも初のライブDVDというだけでも十分なのだが、内容も素晴らしかった。
しかしこの人幾つになるのかなぁ、と思いながら観ていたのだが、63年生まれということで今年46歳ということになる。確かに年を食った感は否めない。相変わらず踊りは今ひとつだったが(笑)、圧倒的なその声量というか歌声にはすっかり魅了されてしまった。
CD 部門。というか最近はiTunesやMORAでの音楽ダウンロードが主流となっていて、CDを購入する機会そのものがめっきり減ってきている。昨今、アナログ盤が珍重されるように、近い将来CDも珍重されるようになるのかも知れない。そして、MDはカセットテープ並みに消耗品化が進むことだろう(実際この間部屋の整理をして、5年以上聴いていない大量のMDを廃棄した)。
で、いろいろ考えてみるのだが今年の一枚。
全く浮かんでこないのはなぜだ!?
まぁ、順番に挙げていくか。
まずプリンス。米国のスーパーマーケットでのみ購入可能という変則販売での3枚組。に本国内での入手を危惧する声も聞かれたが、杞憂に終わった。
3枚組のうち、2枚がプリンスの作品(それもタイトル上独立した別個の作品)、もう1枚がプリンスのプロデュースによるBria Valenteという女性シンガーのアルバム。
何となくプリンスの毒が薄れてきているような気がしなくもない作品で、評価も二分されているようだ。この作品の発売前に$77の会員制サイトを立ち上げたのだが、アルバムの発売前にサイトを経由して事前に音源を入手することができたことも、良くも悪くもこの作品の評価に作用しているような気がする。
嫌いじゃない。嫌いじゃないんだけど、一押しとまでは、うーん…。
続いて、Jesse JohnsonのVerbal Penetration。プリンスのファンには注釈不要なんだけど、この方、THE TIMEというかつてプリンスがプロデュースしていたバンドのギタリストで、プリンスとはいろいろと因縁めいたものがあるらしい。
まずこの作品が彼名義の13年ぶりの作品であること、しかも2枚組であること、更に非常に統一感の取れた作品だということで、正直言ってかなり衝撃的だった。丁寧に奏でられるギターのサウンドも心地よく、個人的にはかなり聴く機会の多かった作品。
エレファントカシマシ「俺の太陽」。久し振りにエレカシ節炸裂を感じさせる作品。歌詞に横文字、カタカナが氾濫する作品が多い中、日本語を大事に扱っているよなぁ、と感じさせる(といいつつ一曲目は「Sky is blue」というタイトルだが)。
しかし今年のエレカシは何か、発売ラッシュでしたな。ベスト盤は出すわ廃盤は再発するわDVDもボンボン発表しちゃうわで。来年どうなるんだろう?
吉川晃司「Double-edged sword」。
初回限定盤は、直近のライブ盤と初期の頃に発表されたライブ盤(「ZERO」)が同梱されていて、何がメインなのかよくわからない作品。ちなみに、今年7月に亡くなった元thee michelle gun elephantのギタリスト、アベフトシが数曲参加している。アルバム発売に合わせてメディアへの露出が増えたけれど、結局個人的な念願だった紅白歌合戦への再出場は叶わなかったか…。
しかしこうやってみてみても、今年はこれだ!という作品に未だ遭遇していない。
ということで、今年は「該当なし」ということでよろしいでしょうか…(苦笑)