日別アーカイブ: 2020-09-23

人生の転機を振り返る。pt.1


青森県西津軽郡鰺ケ沢町。「ぶさかわ犬」で知られた「わさお」がいた町、と言えばわかる方が多いかもしれない。

約20年前、日本海沿いに位置するこの町に、僕は車で2年間通い続けた。
僕が公務員人生の中で初めて自分の意思を明確に示したのがこの時であり、自分自身にとって大きな転機を迎えるきっかけを作りだしたのは、紛れもなくこの鰺ケ沢町だった。

新型コロナウイルス感染症の影響で行動そのものが委縮する中、先日、ふと思い立って彼の地を訪れた。当時は存在しなかった店を訪ね、当時は恐らく誰も考え付きもしなかったものを食しながら、色んなことに思いを馳せていた。

変わったもの、変わっていないもの、色々あったけれど、自分自身のあの時の決断が、決して間違いではなかったと言い聞かせながら、16歳の誕生日を迎えたばかりの愛犬、いや老犬の表情を窺っていた…。


県職員として採用され、青森市内にある土木部の出先機関から始まった僕の公務員人生は、3年後には外郭団体への出向が決まり、太平洋岸にある八戸市へと引っ越した。入籍したのは、引っ越しの2か月後。ただし新婚でありながら単身赴任という生活が2年続いた。

最初の職場で当時の同僚との軋轢が生じた結果、精神的に一番疲弊し、そして落ち込んでいたのが八戸市へ異動した直後だったというのだから笑えない。それでも何とか2年間の任務を終えた八戸の次の異動先は、本庁内の土木部にある事業課だった。

初めての本庁勤務ということで、意気揚々と着任。技術職員が多数を占めるその職場で、僕なりに頑張ったつもりではあったが、結果的には大した成果を上げることもなく、空回りの日々が続いた。

そして再び2年後、今度は鰺ケ沢町にある出先機関への異動内示。当時、100枚はあろうかという手書きの内示書の最後のページに自分の名前を見つけた時、頭が真っ白になった。まさに青天の霹靂だった。2年で異動?しかも、今度は鰺ケ沢?…動揺を隠せぬまま狼狽する僕を呼び出しだ上司から、淡々と異動の理由を告げられた。そして「次の異動の際には、異動希望を聞き入れてもらえるよう配慮する」という、まるで慰めのようなセリフを言われたが、その言葉を素直に聞き入れることはできなかった。

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