このコースを走り終えると、自分を褒めたくなります。自分が愛おしくなります。自分が大好きになります。
…ドMの皆さん、いらっしゃい!
今年で第20回の節目を迎えた平川市碇ヶ関のたけのこマラソン。
3度目のエントリーとなる今回も、迷うことなくハーフマラソンを選択。
ハーフマラソンとなると、コース上の平坦地はほんの一部で、あとは上るか下るかの繰り返し。標高145メートルの地点からほぼ上り基調で約8キロ先の標高405メートルで折り返し、そこから約12キロ地点までの4キロを一気に約220メートル下り、残り9キロも、上って下って一部平坦地になってまた上って下ってゴールという、簡単に言えばこんなコース。
…が、しかし。
ご存じの方も多いと思うのですが、実は私、今月18日に右足首を痛めまして、19日は歩行するのもやっとなぐらい酷い状態だったのです。同じクラブのラン仲間といえば失礼ですが、弘前駅前整形外科クリニックの成田先生に診て頂いたところ、「アキレス腱周囲炎」とやらを発症したらしく、「とりあえず痛み止めと貼り薬を出しましょう。28日のたけのこマラソン、出るんだよね?うん、じゃあ前日の土曜日に注射しましょう!」と。更に「まあでも、軽く走るぐらいなら大丈夫だから。」と言われたのですが、とてもじゃないですがこの痛みでは走るどころの話じゃない、ということで、18日以降ずーっと休足していました。
27日、予定通り足首に注射を2本ぶち込みました。(あとで聞いたら、薬を二つに分けて内側と外側に1本ずつ打ったんだそうです。)
これがまた驚くぐらいに効きまして、今までの痛みは何だったのかしら!?と訝りたくなるぐらいスーッと痛みが抜けていきました。
とはいえ油断は禁物。実のところ、この日までDNSも考えていましたが、代走してくれる方も見つからず、28日を迎えました。
27日に梅雨入りした東北北部、土曜日からこれまで降らなかった分一気に降らせてやるぜ!と言わんばかりに雨が降り続き、大会当日の朝まで雨が残っていました。
右脚の痛みは…全くなくなったと言えばウソになります。しかし、ここまできたら引き下がるわけにもいかず、朝6時30分過ぎに自宅を出発、大会会場の平川市碇ヶ関に向かいました。
7時10分過ぎに到着すると、まだ雨が降っています。それも、弱雨ではなくごくごく普通に…。
取り急ぎスタート・ゴール地点である中学校の体育館の中で一角を陣取り、みんなの到着を待ちます。
程なく、続々とクラブのメンバーが集まり始めます。その中には、昨日診察して下さった成田先生の姿も。
「先生、昨日はありがとうございました。おかげさまで何とか走れそうです。」
「あ、そう?まずはよかった。でも、ちゃんとストレッチしないとアキレス腱切れるからね。」
とボソッと。
爆笑の周囲、ビビる僕。
こんな感じで刻々とスタート時間が迫ってきますが、この間も僕は、走りきれる確信が持てず、周囲の人に半分本気、半分冗談で「ハーフ、走らない?」と声かけしていました。
よし、行こう。
意を決した8時30分過ぎ。外を見ると雨が上がっています。軽くアップということで、スタートから約1.5キロを走ってみました。
約10日ぶりのラン。痛みはありませんが、違和感は残っています。
まあ、ダメなら途中でやめればいいんだし。そう割り切ってスタート地点へ。周囲のメンバーと談笑しながら、緊張をほぐします。というか、ほぐしすぎました。
号砲が鳴って慌ててスタートする始末。緊張感なさ過ぎでしょ(笑)。
さてここからは、今回走らなかったクラブの他のメンバーがたくさん走っている姿を撮影してくれたので、そちらをご覧頂きながらレース展開を。(撮影してくれたDくん、Sさん、Oくん、ありがとう!)
スタート直後。ペースを全く上げていません。
スタートから400メートル地点。談笑していますが、この時点でまだ足に不安を抱えながら走っています。
最初の1キロ。坂を登り切りました。足の不安が徐々に取れ始め、余裕を醸し出し始めています。
2キロ。いよいよ調子に乗っています。
上って下って11キロ過ぎ。まだ笑ってます。
17.5キロ付近。このあたりが一番きつかった!(そして、この直後に実は歩きました。)
19キロ。難所を乗り越え、100分切りできるんじゃないかと欲を出し始めています。
最後の周回。さすがに必死です。
そしてゴール!完走証をもらってニタニタしています
タイムは…1時間38分04秒!ホントに100分切ったよ!
実は、あれだけ天気に不安があったのに、走っている途中は一度も雨に当たりませんでした。しかも太陽は雲に隠れたままで、風もそんなに強くありませんでした。要するに、不幸中の幸いで、走りやすい気候に変わったんですね。これが、好タイムを弾き出した一番の理由です。
今回は、体幹をかなり意識して走りました。脚の不安はずっとありましたが、逆に注意深く色んなところを意識しながら走れたのも好走に繋がったのかも知れません。
ちなみに5キロ毎のタイムを見ると…。
5km 25:20 10km 50:57 15km 1:12:58 20km 1:36:16
1キロ毎のラップでは、最後の下り(19-20km)で4’03″/kmと一番ペースが上がっていました。ネガティヴスプリットも達成!でも、脚の調子も完全ではなかったし、最後の最後で歩いてしまったので、BPには及ばず80点ぐらいかな。
走り終えたあとも、脚に痛みはありませんでした。
が、ここで油断は禁物。しっかりケアをして、次に繋げていこうと思います。
ご心配をおかけした皆さん、本当に申し訳ありませんでした。今回は思いがけずコースのPB更新となりましたが、走り始めるまでとても不安だったことだけは事実ですから!そういう意味では、万全ではなかった状態の中、このコースでこのタイムを出したということは、僕にももう少し可能性があるのかもね!
最後に。コース部一同の皆さま、ご丁寧にありがとうございます。ご心配なく。私たちは、こういうコースを走られることに喜びを感じています。