日別アーカイブ: 2016-09-19

不完全燃焼 -第31回田沢湖マラソン

全国198名のnonvlogファンの皆さま、お待たせしました。鉄は熱いうちに打て。昨日の田沢湖マラソンの結果だよ!今回も長いよ!いつもいつも長くて、ホントごめん!


今年掲げた目標は、ハーフマラソンで90分を切ること。そして、フルマラソンで200分を切ること。
最初の目標は、2016年最初の大会となった花巻ハーフマラソンでギリギリながらクリア。ところが、そこから慢心が生まれてしまったこと、さらには例のごとく「怪我のコンビニエンスストア」商売繁盛ということもあって脚やら腰やら内臓やらの不調で大会出場すらできないということもあり、どうも不完全燃焼のまま夏場を迎えた。

スピード練習やインターバルなど、これまで避けてきた練習も少しずつではあるけれど取り入れるようになり、徐々に底上げはされているんじゃないかと思って臨んだ北海道マラソンは、既にこのブログで結果をお知らせしたとおり、見事に鼻をへし折られた。

さて、2016年のフルマラソンはあと2度しか出場機会がない。勝手に相性がいいと思っていた田沢湖マラソンは昨年撃沈してちょっと苦手意識も芽生えているし、ということは、昨年PBを出したのに2回目の開催にしてコース変更が行われるというさいたま国際マラソンで、一発勝負を狙うべきか…。
悶々とした思いを抱えたまま、モチベーションも上がらず、しかも公私ともに色々あって心身ともにかなり疲れた状態で田沢湖マラソンを迎えることとなった。

田沢湖マラソンに出場するときは、北秋田市にある親戚の家に前泊し、駐車場確保のため当日の早朝に田沢湖入り、7時前には受付を済ませ、スタート時刻の10時まで退屈な時間を過ごす、というのがこれまでのパターン。ところが今年は親戚の家に泊まることができなくなったため、さてどうしようかと思っていた時に、キャプテンからの鶴の一声で、田沢湖高原にある温泉旅館に一泊することとなった。

8畳一間に45歳46歳47歳の男が3人。しかし、ランニングという共通の趣味で繋がっている仲間なので、まったく気兼ねすることはない。
そして、僕は大会前日に絶対やらないことにしている禁忌事項(タブー)を二つ破ることに。
一つは、大会前日のビール。一度これをやらかして翌日の大会で散々な思いをした、ということがあり、やはりアルコールは入れるべきじゃないという固い信念を持ち、これまでも頑なに遅くとも前々日から「ノンアル」を貫き通していたのだけれど、北海道Mでそれが何の用も為さなかったということを実証してしまったため、禁断の飲み物に口をつけてしまった。(それも、500ミリリットル瓶を2本。結構飲んでるじゃん。)

kanpai(実はうれしい。)

nabebugyo(鍋奉行役を買って出ました)

もう一つは、温泉。汗をかかずに極力水分を体内に溜める、そして、長湯し過ぎて疲れを残すことがないように、前日に湯船に浸かることを極力避けていたのだが、温泉旅館に来たのに温泉に入らずにどうする、ということで、食事の後でゆっくり温泉に浸かることとなった。
が、結果としてこれらのことが、程よく心身の疲労を取り除いたらしく、21時になると、修学旅行でお約束の枕投げもY談も好きな女の子の名前告白も顔への落書きもなく、皆さん就寝体制に。

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nerumae

そして僕は、21時30分には誰よりも先に眠りに就いてしまったらしく。

neterayo

翌朝5時30分起床。なんと8時間も寝たことに。十分すぎる睡眠時間で、すっかり体の疲れが抜けたような感じ。7時前には朝食を済ませ、その後も8時近くまで布団の上でゴロゴロしながら身体を休め、8時30分前に宿を出発。シャトルバスの出発する大駐車場まで自家用車で移動し、そこから大会会場までバスに揺られ、会場に到着したのが9時過ぎ。ここで、弘前公園RCのメンバーと合流。
しかし、結果としてこれはかなり良かった。心のゆとりができたというか、なんというか。

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そしてこの日、それまで毎回のように行ってきたルーティン二つを変えた。一つは、切り餅を食べ続けるのをやめたこと、もう一つは、シューズを変えたこと。
これまで10回のフルマラソンに出場してみて、タイムに劇的な変化が見られないのは、練習の質はもちろん、大会直前の過ごし方を変えていないからじゃないか、と思った次第。だから、それなりに練習の質は変えたつもりだし、苦手意識が芽生えつつあるとはいいながら、勝手に相性がいいと思っている田沢湖マラソンで、何か一つのきっかけを作れればいいな、と思ったのも事実。それで失敗したら、次のさいたま国際マラソンまでの約2か月で修正すればいいんだし、うまくいったらまたそれをアレンジしていけばいい。ある意味、試行錯誤の結果を田沢湖マラソンにぶつけてみよう、そう思ったわけですよ。
そして、1キロ4分40秒への固執を捨てよう、と決めた。田沢湖マラソンは、スタート直後一気に下るため、かなりハイペースになる。そして、そのハイペースが引き金となってオーバーペースとなり、昨年は30キロ過ぎからガタガタとタイムが落ちたという苦い経験をしている。あれから1年、過去の大会を色々トレースしながら、田沢湖をどう攻めるか考えた結果、サブ3.5は当然のことながら、3時間20分を目標とすること、そのために、1キロ4分40秒というペースをキープすることを考えた。しかし、36キロから現れる激坂を考えると、前半から4分40秒をキープしたところで、残り5キロは失速するのが目に見えていた。だったら、前半のペースをもう少し上げてみよう、と考えた。というか、ずーっと4分40秒に固執し過ぎていたような気がする。
そう、今日のレースはあくまでも試行錯誤。…できるかどうかは、別として。

午前10時、全てのコースで一斉スタートの号砲が打ち鳴らされる。ほぼ最前列からのスタート、ロスタイムはほとんどなし。予想通り下り坂に入るとものすごいペースで皆さん突っ込んでいく。その流れに乗りつつも、少し抑え気味にペースをまとめにかかる。前方には、同じクラブのメンバーが4人いるので、その人たちをしばらくペーサーとして利用させていただこう。
この日良かったのは、これで3度目となる田沢湖マラソン、コースの起伏が大体頭に刷り込まれていたので、どこでペースを抑え、どこでペースを上げるべきかというコントロールが働いたこと。
ちなみにこの日の5キロごとのタイムはこんな感じ。

tazawako

ネガティヴスプリットどころか右肩下がり、特に30キロ以降ペースが落ち始めてはいるものの、前半は大体4分40秒を切るペースを通していた。そして後半も、キロ6分を上回る、ということはなかった。

もう一つ良かったのは、このコントロールのおかげで暑くなる前に田沢湖畔に歩を進めることができたこと。ちなみに記録証を見ると、天候は曇りでも気温は25度、湿度87%って、かなり蒸し暑いんですけど。
時計を見ると欲が出てしまうので、極力見ないようにしていたものの、やはり辛くなると見てしまう。35キロ通過の時点で2時間40分ちょっとだったので、お!これって3時間15分切れるんじゃない?という欲が出た直後の36キロからの激坂、2年前の大会でマラソンを始めてようやくサブ3.5を達成した時に、この下り坂で両足が攣って走られなくなるというトラウマは簡単に払拭できず、登りも下りも途中歩きを入れながらかなり慎重に走った結果、残り5キロの脚が出なくなるという…。それでも200分切りだけは絶対達成してやると、歩いては走り、歩いては走りの繰り返しだったけれど、ラスト1キロは4分半を切って走っていたようで、ゴール直前で電光掲示板に目が行き、「3:17」の文字が見えたときは、思わず小さくガッツポーズ。
ゴール直前に畏友I先生親子の「のんべ!ラストラスト!」という声が聞こえたときは、ホント泣きそうになった。そしてゴールしたらこの二人が出迎えてくれて、思わず号泣しそうになった。

seitaroandnon(中学生のS君は今年初めて10キロに挑戦、53分でゴールしたんだって。ちなみにオラは涙目です。)

北海道で経験した足攣り対策として、市販されている普通の塩飴、それもレモン味と梅味の二種類を用意して飽きが来ないように交互に舐めながら走ってみたけど、結局35キロ過ぎてから舐め始めた飴は、呼吸の際に邪魔になって仕方なかった。補給は「粉モン」も含めて10キロ以降35キロまで5キロごとに摂取する徹底ぶり。これも、結果としては悪くなかった。

そうそう、一番大事なこと。実は初フルからずっとこれまでフルマラソンの時は「adizero Japan」(ブーストじゃないやつ)を履き続けていたんだけど、直前の32キロ走で履いて走った「takumi ren boost」が結構いい感じだったので、今回初めてこれで走ってみたら、思いのほか足の運びが楽だった。

やっと、やっとのことで200分切り達成ですよ。でも人間って欲な生き物ですよね。実はサブ3.15行けたんじゃないかとか、ずっとそのことばかり考えているわけですよ。だから、ちょっと不完全燃焼気味。もちろん失敗レースではなかったけれど、もう少し行けるよね、そう思った田沢湖マラソンでした。もうちょっと頑張ってみまーす。