月別アーカイブ: 2017年3月

「ランニングマガジン・クリール」5月号に拙稿が掲載されました!


くだらねえとつぶやいて 醒めたつらして歩く
いつの日か輝くだろう あふれる熱い涙
(エレファントカシマシ「今宵の月のように」)

こんばんは。醒めたつらしながら路頭に迷う46歳、出口のない迷路に彷徨いこんだようです。
…いや、出口は自分で作ればいいだけの話っしょ。ということで、今日はそんな出口のないお話を。なーんてな。

勝田全国マラソンから早2か月が経とうとしています。当面の目標(3時間15分切り)をクリアしたので、のほほんと冬眠生活を送るはずだったのですが、思いのほか雪解けが進み、早くも動き出した周りの皆さんに引っ張られるかのように、単独での練習を少しずつ再開しています。

ただ冬眠していてもダメだと思い、座学を取り入れようと、幾つかの書籍もおさらいのように読み直し。勝田全国マラソンに関するブログも投稿しつつ、密かに裏でもう一つのことに着手していました。

勝田全国マラソンに関しては今回、伯父の誘いから参戦を決めましたが、大会前夜から当日にかけては、伯父一家に頼りっぱなしの2日間を過ごしました。それがあったからこその自己ベスト更新でしたし、お世話になりっぱなしだったことに対して、何か違う形でお礼をしたいなあ、と思っていました。

そこで思いついたのが、普段よく読んでいる「ランニングマガジン・クリール」の読者投稿で記事にしてもらう、ということでした。

ゴール後に伯父夫妻と一緒に撮影した写真もありますので、これも一緒に掲載してもらった雑誌を寄贈すれば、きっとビックリすることだろう、なんていう空想じみたお話。

…とはいえ、雑誌に掲載されるなんてそんな簡単なことではないこともわかっていました。限られた字数の中でレースの状況や分析、そして伯父に対する感謝の言葉も滲ませなければなりません。
しかしそこは、自称「弘前公園ランニングクラブ」の物書き担当として一念発起。

投稿済みのブログの内容から構成を推敲し直し、更に表現の再整理や書き直しなど手を加え、上限の1,200字ギリギリまでまとめ上げました。
あとは、画像2枚を添付して、メールでえいっ!と祈るように送信。昨年、H編集長が「弘前公園ランニングクラブ」の取材に来られたこともありましたので、その際のお礼も一言添えて…。

しかし、その後「採用決定」の通知も来なかったため、まあ、所詮は駄文だし、当然不採用だわな…と気にも留めていなかったのですが、3月23日の夜、仕事帰りに書店へと立ち寄ると、「ランニングマガジン・クリール」5月号が陳列されていました。
普段は一読してから購入するかどうするかを決めているのですが、ペラペラとページをめくりながら、あ、そう言えば今月は、結局どんな人の投稿が採用されたんだろう…と読者のページへ。

「あっ!!!!!」

ページをめくった途端、思わず声が出ました。
そこに掲載されていたのは、何と伯父夫妻と僕が並んだ画像。
さ、採用されている!!


(著作権とか諸々の関係でボカシを入れています。)

一瞬で顔が紅潮し、鼓動が早くなったのがわかりました。迷うことなくそのまま手に取った冊子をレジへ持参し、会計を済ませます。
そして、慌てて青森駅の待合スペースに駆け込み、周囲に誰もいないことを確認しながら、再び雑誌を袋から取り出し、そっとページを開きます。
若干の校正が入ったようですが、ほぼ原文ママで掲載されていました。一緒に送信した2枚の画像も、思いのほか大きなサイズで掲載されていました。

掲載される自信があったから投稿したわけだし、実際に掲載されているのをみて素直に喜べればいいのですが、自分が投稿した内容が雑誌に掲載されているのを目の当たりにして、何とも言えない居心地の悪さと気恥ずかしさを感じながら、電車内では一度も雑誌を取り出すことなく帰宅の途に。

帰宅後、おもむろに雑誌を取り出し、無言のまま母と妻に投稿が掲載されたページを差し出すと、「あっ!!!!」と、さっきの自分と全く同じ反応が(笑)。

そして、帰ってきてから気がつきました。伯父に寄贈する冊子を買いそびれました。
とはいえこれでひとまず、勝田全国マラソンに向けた一連の取組が終了。

こういう形で今回の勝田全国マラソンを締めくくることができたことに、我ながら自画自賛。
たかが数ある中の一つの大会、通過点でしかないんですけれど、嬉しさがじわじわこみ上げてきました。
前述の通り、既にこのブログで投稿した内容を編纂したものを掲載したものですので、こちらのブログをご覧になっている方々にしてみると、何の面白みもないかも知れません。
しかし、当の本人からすれば「雑誌」という形になって自分の投稿を取り上げて頂いたことは、大変ありがたいものです。

投稿を採用して下さった関係者の皆さまに心から感謝です。
…あ、どんな内容の投稿なのかは、実際雑誌を手にとってご覧頂ければ幸いです。


エレファントカシマシ All Time Best Album THE FIGHTING MAN


1988年3月21日に発売されたエレファントカシマシのメジャーデビューアルバム「THE ELEPHANT KASHIMASH」。
その冒頭を飾る曲のタイトルは、「ファイティングマン」でした。
1997年3月14日に発売された14枚目のシングルのタイトルは、「戦う男」でした。
そして、この曲の発売から約4か月後、バンドにとって最大のヒット曲となる「今宵の月のように」を発売するわけですが、それまでの10年間、彼らはずっと戦い続け、そしてその後も、ずっとずっと戦い続けてきました。

2017年3月21日。エレファントカシマシのデビュー30周年を記念するこの日に発売されたのは、ボーカルの宮本浩次自らが、これまで発表された全楽曲から30曲を選曲した2枚組のオールタイムベスト。これまで幾度となくベストアルバムは発表されているので、「ううむ、またか。」という思いが交錯しているのも事実ですが、本人が選曲し、それを「Mellow & Shout」「Roll & Spirit」という二つのコンセプトに分類、それぞれ15曲ずつを収録したということ自体が、実はとても大きな意味を持つのだろうと感じています。
「Mellow & Shout」については、前述の「今宵の月のように」以降、言うなればバンドの大きな転換期を経た後の楽曲がメインとして収録され、一方の「Roll & Spirit」については、デビューからの苦難や紆余曲折、4人がまさに「戦う男」として立ち回っていた頃の楽曲が多く収録されています。
間違いなくエレファントカシマシにとって転機の曲となった「今宵の月のように」から始まり、デビューアルバムの最初を飾る「ファイティングマン」で幕を下ろすという30曲。このコンセプトだけでも、個人的には思わずニヤリ。
必ずしも全てがシングル曲というわけではないというところも、いいです。(これは今までのベスト盤も同じような編集でしたけれど。)

プロダクツは3種類用意されていて、通常盤、初回限定盤、そして完全受注生産盤。完全受注生産盤はその名の通り既に発売は終了していて、現在は通常盤と初回限定盤が市場で販売されています。

通常盤は2CD。初回限定盤は2CDに加えてこれまでの30年のライブの歴史がわかる「LIVEHISTORY DVD」として17曲が収められたDVDが付いています。

ちなみに私もゲットした完全受注生産盤は、通常盤の2CDに加えてデモ音源やレアトラックを収録した9曲入りのCD、更には1995年6月21日に行われた下北沢シェルターのライブ映像のDVDと、デビュー30周年を前に行われた下北沢シェルターのライブ映像とインタビューを収録したDVD、そして幼少期や海外を訪れた際のプライベートショットやアルバムジャケットに解説も収蔵した100ページに及ぶ「HISTORY PHOTO BOOK」がパッケージされています。

【収録内容】
2CD
(Disc1)Mellow & Shout
1.今宵の月のように
2.悲しみの果て
3.四月の風
4.風に吹かれて
5.夢のかけら
6.友達がいるのさ
7.俺たちの明日
8.笑顔の未来へ
9.リッスントゥザミュージック
10.翳りゆく部屋
11.桜の花、舞い上がる道を
12.ハナウタ~遠い昔からの物語~
13.新しい季節へキミと
14.ズレてる方がいい
15.夢を追う旅人

(Disc2)Roll & Spirit
1.ガストロンジャ―
2.デーデ
3.奴隷天国
4.花男
5.戦う男
6.so many people
7.コール アンド レスポンス
8.暑中見舞-憂鬱な午後-
9.俺の道
10.歴史
11.大地のシンフォニー
12.Destiny
13.RAINBOW
14.涙
15.ファイティングマン

ボーナスCD
(demo & レアトラック集)
ファイティングマン / デーデ / 星の砂 / ゴクロウサン / やさしさ
(2回目のヤマハポプコンに出場した時期に録音されたdemo音源)

ポマーシャ― / ビリージャー
(1983年頃、目黒キャットシティのライブより。高校時代の非常にレアな音源)

昔の侍
(1994年に録音された仮歌音源)

俺たちの明日
(COUNT DOWN JAPAN 06/07でのライブ音源。YANAGIMANプロデュース前の原初の形)

DVD
(Disc1)1995.6.21 下北沢シェルターLIVE映像(9曲収録)
1.夢を見ようぜ
2.ライヴにせかされて
3.悲しみの果て
4.baby自転車
5.孤独な旅人
6.baby baby
7.さよならばかり
8.始まりはいつも
9.花男

(Disc2)2016.12.27 下北沢シェルターLIVE映像(20曲収録) & 30周年振り返りインタビュー映像
1.夢をみようぜ
2.デーデ
3.星の砂
4.孤独な旅人
5.悲しみの果て
6.四月の風(ファーストバージョン)
7.愛の日々
8.過ぎゆく日々
9.明日があるのさ
10.真冬のロマンチック
11.珍奇男
12.夜と朝のあいだに…
13.ゴクロウサン
14.Baby 自転車
15.うれしけりゃとんでゆけよ
16.OH YEAH!(ココロに花を)
17.お前の夢を見た(ふられた男)
18.花男
EN1.ハナウタ~遠い昔からの物語~
EN2.ファイティングマン

2CDについては、もちろんリマスターが施されているわけですが、30年のキャリアを30曲にまとめるわけですから、「あの曲がない」「あの曲も収録して欲しかった」という声が挙がるのは目に見えていました。実際、Amazonのカスタマーレビューではそういう声がちらほらあるようですが、それを言い始めたらキリがないワケですよ。ここは「宮本氏の選曲だから」と納得しましょうよ。

また、DVDに関しては、初回限定盤と完全受注生産盤の内容が異なっています。初回限定盤のDVDには、これまで未発表だった様々なライブステージの模様も収録されており、実は完全受注生産盤に収録された2枚のDVDより、こちらの方が見所満載だということを、宮本氏本人がインタビューで語っていたようです。

その中にも収録されているデビューしたての頃の映像では(伝説の番組となった「eZ」という地上波放送で、かつて放映されたことがあります)、会場は客電が付いたまま、観客は座席から立つことも許されず、ステージ上では観客に対して喧嘩上等で立ち振る舞う宮本氏の姿が。そんな悪態を目の当たりにして、このバンドはきっとそのうち仲間割れするんだろうなあ、と思っていました。(ちなみにこの時のライブ音源は、25周年の際に発表された「THE ELEPHANT KASHIMASHI」のデラックス盤にノーカットで収録されています。)

それが気がついたら30年間、一度たりともメンバー変更を経ることなく、4人でここまで駆け抜けてきました。
不条理な社会、理不尽な力に対する抵抗から、怒りに満ちた力を放出し続けた80年代、90年代。
やがて、そんな不条理な社会や力の中で、もがき苦しみ、そして戦い続ける人々に対する力やバネへと形を変えていったような00年代以降。僕自身、彼らの楽曲に何度励まされ、勇気づけられたことか。

一言で30年とはいうものの、自分の身に置き換えてみると、地元の高校と大学を卒業し、期待を胸に飛び出した社会で辛酸を舐め、良き伴侶を得、肉親を失い、そして朧気ながら先のことを考え始めるようになるまでに30年という月日が経ちました。この間、悲喜交々ホントに色んなことがあり過ぎました。新しい友や仲間を得る一方で、失うことも多かった30年間。そう考えると、30年って実に長いものです。

そしてもうすぐ4月。桜の咲く季節になると、彼らの曲ってとても心に響くんですよね。「ハナウタ」「四月の風」「桜の花、舞い上がる道を」、この三曲だけで春を充分感じることができるぐらい、素晴らしい楽曲。とにかく彼らの曲が、とても胸に染みる季節です。

デビュー30周年を記念して、47都道府県を回る全国ツアーが3月20日の大阪城ホールを皮切りにスタートしました。青森県では、日本一の桜を誇る弘前公園、その一角にある弘前市民会館で(4月ではなく)10月に開催されるというのが、何とも感慨深いです。

彼らはこれから先も、ずっとずっと何かと戦い続けるのでしょう。
これからも、そんな戦い続ける彼らの力を借りながら頑張っていきたいなぁ…なんて、いかにもありがちな当たり障りのない所信表明でどうもすいません。


大澤誉志幸 Song Book



大澤誉志幸のデビュー35周年記念作品はアーティスト・シンガー“大澤誉志幸”と、ソングライター“大澤誉志幸”が同時に楽しめる作品。大澤誉志幸自身のヒット曲と、大澤誉志幸が提供した楽曲を自身によるセルフカヴァー・バージョンで収録したDISC-1、大澤誉志幸が提供した楽曲をオリジナル歌唱アーティストの音源で収録したDISC-2による、単なるベストとは一線を画す、ミュージシャン・大澤誉志幸の偉大なる35年の足跡を音で刻んだメモリアル作品。

なかなか面白いアルバムです。もっと言うならば、結構マニアックなアルバムです。
簡単に説明するならば、ベストアルバムとコンピレーションアルバムとの合体盤。既に彼の「ベスト盤」はたくさん発売されていますので、こういう作品を発表することができるのは、大澤氏のソングライターとしての手腕によるところでしょう。
DISC-1は、本人の既発の楽曲と、新録1曲に新曲2曲を収録。
DISC-2は、様々なアーティストに提供した楽曲を、オリジナルの楽曲のまま収録しています。鈴木雅之、吉川晃司、中森明菜、沢田研二、本木雅弘、八代亜紀、石川セリ、松田聖子、アン・ルイス、ビートたけしなど、こんなバラエティに富んだ名前が並ぶだけでも、何かマニアックっぽい感じがしませんか。この2枚で、大澤誉志幸のアーティストとしての片鱗と、ソングライター・プロデューサーとしての片鱗との双方を垣間見ることができる、という点で「面白い」と評させて頂きました。ただし、オールタイムな作品ではなく、かつとりわけDISC-2については80年代の楽曲がメインですので、正直「古っぽさ」を感じるのは致し方ないところかも知れません。

数年前に佐橋佳幸が発売したアルバムのコンセプト(あちらは、佐橋氏がギタリストとして参加した楽曲のオリジナルを収録)とか、岡村靖幸の「Me-imi」デラックス盤(こちらはオリジナルアルバムと他のアーティストへの提供曲を同梱)のコンセプトに似ている感じでしょうか。

ただ、これでも充分なんですが、何かが惜しいんですよ。
ワガママでどうもすいません。すいませんと言いつつ、欲を言うならば…。

  • DISC-1は、DISC-2の楽曲と同じ曲を、同じ順で収録して欲しかった。恐らくDISC-2に収録されている幾つかの提供曲は、これまで自身の曲として発表していないものもあるため、結果的には新曲となってしまうけれど、それはそれで聴いてみたかった。敢えて「そして僕は途方に暮れる」とか「ゴーゴーヘブン」といった代表作を外す、という選択肢もあったのでは。「単なるベストとは一線を画す」というのであれば、尚更そうして欲しかった。
  • それができないのであればDISC-1は、できれば今の音、つまり全曲セルフカバーで聴いてみたかった。渡り鳥ツアーの時の音源でもいいし、別にアコギ1本と打ち込みだけでもいいので、「今の大澤誉志幸」を敢えて主張して欲しかった。
  • こういった作品から新しいファンを発掘することはもちろん大切。でも、古くからのファンも一つよろしくお願いします。大丈夫、古くからのファンはマニアな人が多いはずですから。
  • DISC-2に収録された各楽曲について、楽曲を提供するに至った背景とか今だから話せる裏話とか、何かそういった解説があったら、もっと作品への愛着が深まって良かったのに。
  • もっとも、5年ごとに毎回毎回ベスト盤を発表されるよりは遙かにマシ。ただ、正直言ってこのアルバムが何を意図するのかがよくわからない。だって、もっと前に発表できたような内容だと思うし。だからこそ、何とも言えぬ中途半端な感じが滲み出ているワケですよ。

といった感じで、欲を言い出せばキリがないとはいうものの、これだけのボリュームがありながら新曲・新録がたった3曲のみっていうのは、やっぱりちょっと寂しいですよ。まあ、DISC-2の録り直しはほぼ不可能とはいえ、何かもう一ひねり欲しかったなあ…というのが率直な感想です。

ちなみにDISC-2には、現在同じレコード会社に所属している山下久美子が絡んでいる楽曲が3曲収録されており、長い間にわたって親交を深めてきたことを垣間見ることができます。お二人の最近の活動、共同名義のコラボレーションアルバムを2作発表したり、ディナーショーに一緒に出演したりしていたこととかは存じていましたが、実はそういう伏線、つまりレコード会社のあからさま過ぎる策略みたいなものがあるんじゃないか、と感じてしまったことに、ちょっとした違和感を覚えたのかも知れませんが。
まあ、それ以前にご本人が「昔のソングライティングのおかげで今でも別に好きなことやっても喰っていけるし、好きなことをやらせてもらう。」みたいなことを、前に観たライブでお話ししていたので、今更華やかな表舞台で日の目を見るような活躍を望んでいるわけではないんでしょうね。相変わらず斜に構えていて意地っ張りなのかも知れませんが、僕はそういうところ、嫌いじゃないです。
(以上敬称略)