Daily Archives: 2021-10-17

宮本浩次の行く先は。 #縦横無尽

※本日の投稿は敬称略です。あしからず。
2021年10月13日、宮本浩次のニューアルバム「縦横無尽」が発売された。

2019年から始まった宮本のソロ活動。2020年3月には初のソロアルバムとなる「宮本、独歩。」が、11月には女性アーティストの曲ばかりをカバーしたアルバム「Romance」が発売され、2020年において最も活躍したアーティストの一人といってもいいぐらい、精力的な活動が見られた。

この間、エレファントカシマシの名はすっかり影を潜め、宮本の評価は上がるばかり。時として奇行のようにも受け取られそうな宮本の一挙手一投足が、もしも計算ずくでのことだったとしたら恐ろしい。

それはともかく、エレファントカシマシがどのタイミングで再始動するのかが非常に気になるところではあるが、他のメンバーは、宮本のソロ活動にあたり裏方の如く動き回っているらしく、時々その様子が宮本自身のインスタグラムに投稿されているのが微笑ましい。

さて、ソロとして初めての作品となった「宮本、独歩。」は、ソロデビューしてからの活動の集大成のような形の作品となっていたため、てっきり「一過性」のものなのだと思っていた。しかし、プロデューサー小林武史は手を緩めることなく、「宮本、独歩。」を超える売り上げと話題を呼んだ「Romance」、そして今回の「縦横無尽」へと繋げていった。

しかも、それぞれの作品が、いうなれば三者三様のカラーを打ち出しているのは、流石。

「宮本、独歩。」は、「Hi-STANDARD」のギタリスト横山健をフューチャーした「Do You Remember?」のインパクトが強烈過ぎるし。「冬の花」「ハレルヤ」「going my way」「昇る太陽」など、宮本が絶唱する、という印象が強かった。ロックというよりも、パンクにも近い勢い。けれども繊細という、最初のソロアルバムにしてベスト盤といってもいいぐらい、素晴らしい作品だった。

続いて発表された「Romance」は、昭和から平成の時代において華々しい活躍を見せた女性アーティストのカバー集だったが、これが宮本の歌唱力の凄さを見せつけることとなったといっても過言ではないだろう。エレファントカシマシのフロントマンというよりも、宮本浩次というソロアーティストとしての名声を一気に上げた感じ。作品のクオリティも相当高かったので、これまで宮本浩次、エレファントカシマシを知らなかった人たちでも手に取った人は相当多かったんじゃないかと思う。

これでソロ活動は終了、エレファントカシマシの活動へ向けてへシフト…と思ったら、宮本のソロ活動はこれでは終わらなかった。

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