「不思議な木」の話


「ディスる」を漢字で何と書くか、ご存じですか。
皆さん、気分は丸まっていますか。何となく気分がギスギスしていませんか。今日は、そんなギスギスした気分を晴らすために、寓話を一つ。


とある田舎の小さな町に暮らすボブとジョージは、たまたま路傍で見つけた小さな芽に心を奪われ、一緒に水やりを始めた。
成長を祈りながら、二人は毎週のように、愛情を持って芽に水やりを続けた。
やがてその芽はすくすくと成長を始め、細い幹となり、広がり始めた枝から小さな果実が収穫できるまで大きくなった。

それを見ていた町の人たちが、「一緒に水やりに加わりたい」と申し出てきた。
順番や時間などをみんなで相談し、交代で水やりを続けた結果、小さな苗木は背丈を越えるまでの大きさまで成長した。
そして、毎年のようにさまざまな果実が取れるようになった。
赤い果実、黄色の果実、緑の果実、中には水色の果実まで。
程なくその木は「小さな町の不思議な木」として有名になり、町の内外からその木を見るために多くの人がやってくるようになった。

そんな状況を、ボブとジョージたちは目を細めて眺めていた。
「いつまでもこんな光景が続いたらいいなあ。」

木を取り囲む人たちはどんどん増えていき、「僕にも、私にも手伝わせて下さい」と、町の外からお世話にやってくる人まで現れた。

ボブとジョージはみんなと相談し、水やり、追肥、農薬散布など、それぞれの役割に応じた作業に取り組むようになった。

しかし、しばらくするとそれを傍から見ていた一部の人たちが、悪さを考え始めるようになる。
枝を折る人、果実を盗もうとする人、木をナイフで傷つける人…。
その中には、かつて作業に加わっていた人もいた。

ボブとジョージは、そんな嫌がらせに耐えながら黙々と作業を続けたが、手伝う人たちがどんどん増える一方で、その人たちとの会話が徐々に減っていった。

5年も過ぎると不思議な木は更に大きくなり、2階の屋根を軽く越えるほどの高さまで成長した。
しかし、あまりに成長してしまったため、いつしか果実の収穫が追いつかなくなるようになった。
更に、ボブとジョージですら、どこに何色の果実があるのか見分けがつかなくなり、虫食いや落果の被害も現れ始める。しかし、二人の欲はとどまるところを知らなかった。

あれも欲しい、これも欲しい、もっと欲しい、もっともっと欲しい。
あれもしたい、これもしたい、もっとしたい、もっともっとしたい。

いよいよ当初から水やりを手伝っていた人たちの手にも負えなくなるようになり、最初は面白がって作業に加わっていた人たちも、面倒くさがって少しずつ作業から離れていくようになった。

そんなある日のこと、不思議な木に根腐れが見つかった。
既に完全に根元がぐらついている。症状は思った以上に深刻だった。
ボブとジョージは、欲と果実にばかり気を取られた結果、根元の変化に全く気付けなかったことを悔やんだ。

「あの時どうして、僕の話に耳を傾けてくれなかったんですか。」
苦虫を噛み潰したような表情で口火を切ったのは、途中から作業に参加していたサムだった。
サムは、作業に参加したその日に、不思議な木の根腐れが始まっていることに気付いたが、ボブとジョージは「どうせサムは作業に参加して間もないから…。」と、聞く耳を持たなかった。

周囲が動揺する中、サムは続けた。
「ここの人たちはみんな、そういう色眼鏡で人を見ているんだろうね。」
悲しそうな表情を浮かべながら、サムはその場を立ち去った。

やがて、あの木は近づくと危ないという噂が立ちはじめ、あれほど賑わっていたはずの木の周囲から人影が消えた。

ある日の夜、季節外れの台風に見舞われた。
灰色の雨が激しく窓を叩き、生温い風が強く吹き荒れた。
台風が去った翌朝、不思議な木は、無残にも根元から折れて倒れていた。

思いもよらない光景を目の当たりにしたボブとジョージは、その場に呆然と立ち尽くしながら、成長に任せて樹木を放置しておいたことを、この時になって初めて激しく後悔した。
枝払いに剪定、もっと樹木の管理をしっかりやるべきだった、と嘆いた。

「いや…だから、そこじゃないんだよね。」
周囲の人たちが一斉に二人を指弾し始めた。
二人が本当に周囲の声に耳を傾けていたか。果実を収穫し目先の富を得ることよりも、この先もずっと樹木を世話する人たちに、もっと気を配るべきではなかったか、次から次へと矢継ぎ早に二人を攻め立てた。

周囲の人たちの意見は全て正論だった。一言も反論できず、二人は泣きながら黙々と不思議な木の幹や枝を切り続けた。まるで、火葬を終えた亡骸の骨を拾うように。

その姿に居たたまれなくなったのか、やがて遠巻きにその作業を眺めていた人たちが一人、二人と作業に加わり、切り倒した木をチップにしたり、辛うじて残った倒木の根元から株分けした苗木を持ち帰っていった。
ボブとジョージも、株分けした苗木をもう一度最初から育てることにした。

「そう、この木は僕たちだけのものじゃない。みんなのものだったんだ…。」

ボブとジョージは、毎日謝罪の言葉をかけながら、小さな苗木に水やりを続けた。
やがて、伸びた枝の先に一つの小さな実をつけた。

株分けし、近場で育てていた他の苗木にも、小さな実が育ったことを知った。
味も色も形も異なるさまざまな果実が町を彩り、再び地域に活気が戻り始めた。

それを見ていた人たちが再び、「もう一度手伝わせて欲しい」と申し出る。
みんなの手によって大切に育てられたそれぞれの苗木は、すくすくと成長を遂げていった。

そして、収穫の時期にはみんなが集まり、それぞれの木から収穫した、色も形も大きさも全く違うそれぞれの果実を手に取りながら、素直に収穫を喜び、そして、果実を分け合った。その中には、サムの姿もあった。

その時、ボブとジョージの耳に、聞き慣れない声が囁いた。不思議な木の苗木の声だった。

「ちゃんと仲間の意見をマルメロな…。」

ボブとジョージは思わず苦笑いした。

…が、その声が二人だけに向けられたものではなく、その場に居合わせた全員に向けられていたことは、サムや周りの人たちの表情を見てすぐに気が付いた。そして、みんなが一斉に晴れたような表情となり、堰を切ったように作業を再開した。

…みんな、ありがとう。これからも一緒に頑張ろう。


鍛えるべくは、心と脳 #つくばマラソン


自分を信じろ。ただし、過信はするな。
自分が思っているほどお前に力はない。
練習不足を嘆く前に生活習慣を見直せ。

2018年の最終レースは、初参戦となる「つくばマラソン」。
北海道マラソンでの撃沈の後、本当はこの大会をターゲットに調整をしたかったのだけど、思い通りに行かないのが今の置かれた立場。

マラソン中心の生活にシフトするわけにも行かず、結局、帳尻を合わせたような練習内容に終始することとなり、とてもじゃないが万全の体制で臨むという状態ではなかった。
がしかし、願わくば3時間15分切りを達成したい、そんな思いを胸に秘めて茨城県入りした。

宿泊したホテルは、常磐線の牛久駅から約1.5キロ離れた古びた宿。シティホテルとは謳っているが、お世辞にもシティっぽさはない。(「牛久町」なので、タウンホテルが正しい標記だろうか。)

隣にコンビニがあり、食料には困らない。無駄に歩き回る必要もないだろう。


(画像は駅前のスーパーで購入した干し納豆。これ欲しかったんですよ。)

銀色の灰皿が置かれたその部屋は、昭和の香りというよりも相当ヤニ臭かったが、結局21時頃には就寝したようだ。コンビニにやってきた暴走族まがいの爆音に一度目を覚まし、浅い眠りとなったけれど、都合7時間ぐらい睡眠時間を確保した。

翌朝4時30分に起床、起きがけに胃腸薬を服用。北海道マラソンのこともあり、内臓疲労には十分配慮。アルコール抜きもカフェイン抜きも、その伏線だ。とりわけ胃腸については、絶対にへたることのないよう、3日前から薬の服用を欠かさなかった。

水の出が悪いシャワーに四苦八苦しつつも、5時から朝食開始。この日は切り餅4個、非常食となるカロリーメイトを一箱、など。既に1000kcalは摂取したのではないだろうか。

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つくばへの道 #つくばマラソン


カンフル剤の処方箋を求めて行くことにした茨城県のつくば市。年内に浮上のきっかけを掴みたい、それだけの一心でした。

【11月18日】毎日の習慣となっている飲酒を断ち、アルコール抜きを開始。来る「その日」に向けて、やれることをやらずに後悔するぐらいなら、やってみて納得すればいい、それだけの話。そういえば背中に痛みを覚えるも、何でこうなったのか覚えがないという。肩のストレッチをやり過ぎた?否、一つ思い当たる節があるとすれば、冬タイヤを車に積み込んだことだろうか。我ながら、脆い背中になったものだ。

【11月19日】この日は午後3時から某学校にて約40人を前に50分×2コマの講義。地震のこと、津波のこと、自分が直接見て聞いて体験してきた、業務としての被災者支援のことなど。パワーポイントを使いながら、目一杯時間を使わせてもらった。最後は喉がカラカラになったけれど、それに甘んじることもなくこの日もアルコール抜き。それにしても相変わらず背中がズキズキと痛む。更にふくらはぎに張りを感じたので、軽くマッサージの後、薬を塗り込む。

【11月20日】朝から青森市内のホテルを会場に、地域防災力向上シンポジウムの設営や受付の補助。用意されたスタッフ用の昼食のボリュームに驚きながら、完食してしまった。それでも夕方になってちゃんと空腹を覚えたのは、ずっと立ちっぱなしだったからかも知れない。シンポジウムには約300名が集まり、高校生のポスターセッションなどもあり、盛況だった。この日の夜も飲酒を控え、今の思いの丈をぶつけるべくブログを更新。25日のことはさておき、あまり歯切れのよくない、何だかオブラートに包んだような内容となってしまったし、結果として思いの丈をぶつけるところからはかなり離れてしまったが、本心を自分の胸に秘めておくべきこともあるわけで。

【11月21日】アルコールに続き、この日からカフェイン抜きもスタート。毎朝のコーヒーは日課だが、カフェインレスのものに切り替える。アルコールもカフェインもどうせ無駄なことなのは、最初から織り込み済みだから。

ようやく背中の痛みが治まってきた。そのこともあって19日から全く走らず、思い切った休足を継続中。明日ぐらいは少し走った方がいいかな。 “つくばへの道 #つくばマラソン” の続きを読む