Author Archives: のんべ

About のんべ

1971(昭和46)年 青森県生まれ。弘前市在住の青森県職員。 プリンスとビールと豆腐とラーメンを愛する。安いカメラでいかに安っぽくない写真を撮影するかに興味あり。 ブログの内容の多くは、以前から大好きな「音楽」、いつの間にか趣味となった「走ること」がメインです。

予定調和の出場辞退 – 弘前・白神アップルマラソン

9月27日、突如足に異変が生じた。右足のアキレス腱のあたりに激痛が走り、まともに歩くことすら困難となってしまった。普段通勤で利用している電車から下車し、青森駅から職場へと向かう途中に違和感を覚えた。約10分後、職場に着く頃には完全に異変が生じていた。

これまでも数度発症したことのあるアキレス腱周囲炎だろうと、すぐに察した。以前はステロイド剤を患部に注入し(これがまた例えようのない激痛なのだ)、翌日の大会に難なく出場、という強硬手段に打って出たこともあったが、この年齢になるとそういう無茶もできないし、やはり躊躇してしまう。

とはいえ、出ると決めた以上は練習も積んでおきたい。
基本は週末の空いている時間を練習に充てながら、何とか練習時間を工面していた。
しかし、月間の走行累計距離は100キロ前後。今月は300キロだ400キロだという周囲のランナーの話を耳にしながら、その時間を確保できることに驚きと羨望すら覚えた。いや、その時間を確保しようとする努力が自分には足りなかったのだろう。
…まあいい。人は人、自分は自分だ。
以前であればそういう話を聞いて焦りを感じた自分がいたけれど、そういう感覚がなくなったというか、いちいち人のことを気にしていられなくなったというか。

思い返せば今年は、一度しか21km以上を走っていない。だいたいにしてフルマラソンを走るのは、昨年12月以来だから10か月ぶり。この間、一度だけハーフマラソンの大会(これが今年唯一の「21km以上」)に出場したが、その時も散々な目に遭い、二度とこの大会には出るものか!と思ったぐらいだった。

そして、落とし穴は突然現れた。

30㎞も走っていない中、やはりいきなりフルに挑戦するのはちょっと無謀じゃないか。8月以降、そういった思いがふつふつと湧いてきた。例年であれば余裕だったはずの週末は、なぜか色々予定が入っているという状況。基本的に何もないはずの週末が、父の17回忌だ福山雅治のコンサートだと例外続きとなり、少々焦りを感じ始めていた。
そんな焦りに更に追い打ちをかけたのが、雨。なぜか週末になると降り出す雨。
何もすることができず、悶々と過ごす時間が増えた。
結果、晴れる合間を縫っての練習に勤しむこととなったが、これが余計な負担となってしまったらしい。

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#福山雅治 WE’RE BROS. TOUR 2024 仙台公演(24/09/14)

観たいと思ったアーティストのライブは、可能な限りその時に観に行こう。
次があるかどうかはわからないんだから。これがここ最近の持論となっている。

間もなくデビュー35周年を迎える福山雅治が今春から2年ぶりとなるライブツアーを開始。「WE’RE BROS. TOUR 2024」と銘打たれたそれは、約6か月にわたって全国17か所35公演を行うというもの。

2011年、青森での2Daysそして仙台と、3度にわたりライブを観る機会を得たが、それ以降は青森に来ることもなく、いつしか自分の中でも「一度観たいと思っていたアーティスト」を観ることができたことへの満足感からか、その後のツアーにはほとんど気を留めることがなくなってしまった。
そんな中で知った2年ぶりのツアー。コロナ禍から明け、僕自身も以前のようにライブ会場に足を運ぶようになっていたところ、なぜだかわからないけれど、福山雅治のライブが無性に観たくなった。
何の躊躇もなく9月14日に宮城セキスイハイムスーパーアリーナで開催されるライブチケットを申し込んだところ、何と当選。13年ぶりにライブを観る機会を得ることとなった。

仙台市内の宿を手配し、新幹線の予約も完了。
あとは仕事や私事の都合を万事繰り合わせて行くだけ、と思っていたが、さてどうしたことか、9月に入りテンションがどんどん下がり始めた。
そういえば、何で今になって急に福山雅治のライブを観たいなんて思ったんだろう?本当に観たいんだろうか?そういえば、新しい曲なんてほとんど知らないしなあ。自問自答と悶々とした気持ちが渦巻く。

追い打ちをかけるかの如く、体調の悪化。風邪をひいてしまったようで、水曜日から木曜日にかけて咳き込むわ鼻水は止まらないわと、最悪の状態に。
いっそキャンセルした方がいいんだろうかと思ったが、既に時遅し。
もうこれは、体調を少しでも回復して行ってみるしかないと覚悟を決めた。

ライブ当日の14日。2日間の断酒もそれなりに功を奏したようで、数日前に比べれば格段に体調は良くなっていた。
お昼前に新青森を出発する新幹線に乗車、一路仙台を目指し、13時半頃に仙台到着。
この日の宿が仙台駅直結ということもあり、荷物を先に預かってもらい、シャトルバスに乗って会場に向かった。周りを見回すと、女性比率が圧倒的に高く、男性は1~2割程度。ただし、演者が年齢を重ねるとともに、ファン層も年齢を重ねていく。演者と同年代、恐らく50代後半と思われる人たちが圧倒的に多かったように見受けられた。

15時過ぎ、会場の駐車場にバスが到着。霧雨未満の天気で、肌寒いとまでは行かないものの、長袖一枚羽織っても全く支障がない。
会場まではまた歩かなければならないのだが、途中、停車中のツアートレーラーに人が群がっていた。
ツアータイトルの「花とミツバチ、涙と音楽」を模したデザインがペイントされている。

撮影に勤しむ人たちを横目に、会場へ急ぐ。
がしかし、入場口へとやって来ると一波乱が待っていた。今回、紙のチケットの販売はなく、電子チケットでの入場となるのだが、多くの人が入場口に殺到した結果、チケット画面がうまく表示されないのだ。ふと見ると、臨時のWi-Fiが設置されているようで、多くの人たちが接続を試みていた。

奇跡的に画面が表示されたタイミングで無事入場完了。あとは、数少ないトイレに駆け込んで、開演の時間を待つのみ。
昨年の浜田省吾以来の宮城セキスイハイムスーパーアリーナ。座席は予想通りスタンド席(西)だったけれど、アリーナや反対側の東スタンドを見渡すと、観客が購入したツアーグッズ「シンクロライトバングル(4800円)」が、あちらこちらから光を放っていて、それがまた開演前の気分昂揚に一役買っている感じ。
しかし、開演時刻の16時近くになっても、会場の席がなかなか埋まらない。やはり入場口で混乱しているのだろうか。それでも16時10分頃になるとほとんどの座席が埋め尽くされ、いよいよ客電が落とされてライブが始まった。

【以下、ツアー終盤ということですが多少ネタバレがあります。】

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#山下達郎 #Performance2024 @NHKホール【21th Jun 2024】

僕にとって最後となったプリンスのライブ、Zepp SENDAIでの公演のチケットを終演後にうっかり落としたことを機に、足を運んだコンサート・ライブのチケットを極力手許に残すようになった。
スクラップしているわけではないので、いつ、誰のコンサートに足を運んだとかどういった内容だったとかは、正直全部記憶しているわけではない。
同じアーティストのコンサート・ライブもたくさん観に行った中で、一番枚数の多いチケットは、間違いなく山下達郎のものだと思われる。

昨年8月のチケットがないのは、スマチケだったため。

2008年頃に全国ツアーを再開してからほぼ毎年ツアーを行っており、青森で公演が行われる時はほぼ足を運んでいたが、徐々にチケットが取れないアーティストの一人となっていった。2014年に開催されたManiac Tour、青森での開催はなく、チケットも取れずに断念。そして、新型コロナウイルスの感染拡大等により、ツアーそのものが行われなくなり、配信ライブなども行われた。2022年には3年振りにツアーが再開されるも、22年、23年と青森での公演がなかった。

2022年のツアーは翌23年2月に開催された岩手県盛岡市でのコンサート(22年7月開催予定が本人の新型コロナ感染により延期されたもの)に足を運び、23年のツアーは全くチケットが取れず、結局千歳市で開催された公演のキャンセル待ちに当選し、急遽夏季休暇を変更して北海道へ向かう、なんてこともあった。
30周年記念のリマスター盤の発売が相次ぐ中、2022年には11年ぶりとなるオリジナルアルバム「SOFTLY」が発表され、更には過去にRCA/AIR YEARSから発売したアナログ盤のリマスター盤が発売されるなど、精力的なマテリアルの発表が続く中、一度でも足を運んだことのある人ならわかると思うが、コンサートの内容には全くと言っていいほどブレがない。

2024年もツアーが開催されることが発表され、久し振りに青森も会場のリストに名を連ねていた。さて、どうなることやらと思いつつ、先に開催される各地でのコンサートにも、仕事の予定やらを睨みつつ、申し込めそうなところに申し込んだところ、何と7月21日のNHKホールでの公演に当選!
…がしかし、8月15日、青森市のリンクステーションホール青森での公演は落選!さらに、一般販売の申し込みを忘れるという大失態!嗚呼、やってしまった…。
地元で観たいコンサートに足を運べないという失意を抱えたまま、20日には機上の人となり、赤羽の名店で心行くまで楽しんだ、というのが前回の投稿だった。

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居酒屋訪問記 #鯉とうなぎのまるます家総本店(北区赤羽)

赤羽駅の北側にある「鯉とうなぎのまるます家」

7月20日から3日間、東京を訪れていた。
21日にNHKホールで開催された山下達郎のコンサートに足を運ぶのが最大の目的だったが、思いのほか初日が最高に楽しい1日となってしまったので、コンサートの話はさておき、まずはそちらの話をしておこうと思う。

赤羽駅は、JR各線(京浜東北線、埼京線、上野東京ライン、湘南新宿ライン)が交錯する交通拠点。今回、その赤羽駅近くに宿を確保、ここを拠点に3日間を過ごすこととなった。

青森空港から羽田空港、そこから京急とJR線を乗り継いで、赤羽へと向かった。

JRの車内は、なぜか浴衣を着た若い男女が多く乗車している。赤羽にも近い荒川沿いで「足立の花火」が開催されるらしい。一瞬食指が動いたが、50万人前後の動員が見込まれるようで、近づくのはやめることにした。(結局、花火大会は落雷等の影響で開始20分前に中止が決定、約40万人の観客が騒然となった模様。)

ボロボロのアーケードの中にひしめく「酒」の文字

さて、赤羽駅周辺のエリアは、老舗から新しい形態の店舗まで多くの居酒屋等が立ち並ぶ、酒好きには堪らない「聖地」として有名。

当然その地に足を踏み入れる以上、どこかに行くに決まってる。
ということで、この界隈でも代表格の「鯉とうなぎのまるます家 総本店」を訪れることは、青森を出発する前から決めていた。

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「公務員を語る。公務員と語る」in青森中央学院大学

先日、青森中央学院大で開催された「公務員を語る。公務員と語る」という企画に参加した。

考えてみると、職場で学生のインターンシップ受入れは経験したことがあるが、外に出て、学生に対して自分の業務に関する話題を積極的に話す機会、場面はほとんどなかった。

そういう意味では、自分のこれまでの役人人生を振り返る、いい機会を与えてもらったと思った。そして、恐らく今回が初めましてとなる、他自治体の職員の声を生で聞くことができる、絶好の機会だと思った。ここから新たな繋がりが生まれるのであれば、なお結構なこと。

参加した学生さんは5名。三連休の中日ということもあり、お世辞にも多数ではないものの、こういう場に自ら希望してやってくるということは、それなりに公務員志望を持っているのだろう。

一方の自治体職員は、元職も含めて12名。国、県、市町村から幅広く参集した。

あくまでも学生さんの疑問に答えるというものであり、人材発掘やリクルートが目的ではない。ありのままの状況を赤裸々に話せばいい、ということのようなので、身構えることなく臨んだ。

事前に今回の主催者である担当教官(元自治体職員)から30問ほど質問項目が送られていたので、それなりに頭の中を整理したつもりだった。しかし、いざ文字に起こしてみると、自分も相当いい加減だな、と思わず笑ってしまった。

担当の小関准教授。3月まで埼玉県東松山市の職員だった。ちなみに筆者と同い年。

以下、用意されていた質問内容(抜粋)と、事前に用意していた手持ちのメモ。生々しい記述はカットしています。


就職の際に民間と悩むことはなかったか

もともと地元の民間会社から内定をもらっていた。しかし、受かるはずがないと思って受験した公務員採用試験に合格したのを機に、失礼とは思ったが内定を辞退。だが、約5年後にその会社が倒産したのを目の当たりにして、完全に運を使い果たしたと思った。

実際に働き始めて、イメージとのギャップがあったこと

公務員は堅苦しくて真面目な人ばかりだという印象だったが、全く違っていたこと。いろんな意味でふざけた人が多いと思った。(以下略)

働いている中で一番苦しかったこと、大変だったこと。

  • 勤務してから数年後、周囲の環境(同僚の顔ぶれ)がガラリと変わった。結果、自分の業務の進め方を全否定され、心身の不調に陥ったこと。(パニック障害、自律神経失調症)
  • 新型コロナウイルス感染症への対応。
    (以下略)

転職や退職を考えたことは?

何度かある。いや、何度もある、か。

公務員試験の対策として有効な方法は何ですか?

(個人的には)市販の問題集1冊を繰り返し勉強し、傾向と対策を考えた程度。残念ながら有効な方法とは言えず、全く参考になりません。

採用面接でのアドバイスや注意点はありますか?

緊張して大変だと思いますが、変に取り繕おうと意識すると面接官に伝わるので、自然体で臨んだ方がいいと思います。

公務員として働く上でのやりがいは何ですか?

(滅多にないが)県民の方々から感謝されること。「ありがとう」と言われること。(以下略)

仕事を通じて感じる一番の挑戦は何ですか?

行政実務は前例踏襲によるものが非常に多いが、その前例に疑問を呈し、改善していくこと。


メモはバッグにしまったまま、車座になり、全員が自己紹介。職員側は与えられた持ち時間2分で終わるはずがなく、当初の予定を大幅にオーバーし、いよいよ本題へと突入。

自治体職員は、所属も経歴も年代もさまざま。

教官が事前に用意した質問を参加した職員に振っていく。場慣れした職員もいたので、時には笑いが起きたと思えば、他の職員の発言内容に大きく頷くような場面も。一方の学生は、我々の話す内容からキーワードを拾い、必死にメモを取っている。

僕には「イメージとのギャップ」の質問が飛んできたが、ちょうど違う考え事をしていたため、頭から発言したい内容がぶっ飛び、思わず「パス!」と叫んでしまった。集中していなくて本当にすいません。

 続いて飛んできた質問は「公務員に向いている人、向いていない人」。

公務員は「予期せぬ転職」が次々とやってくるので、それに順応できる人。また、所詮はチームプレーなので、和を保てる人。一方、自分のことしか考えられない人は向いていないと思います。確かそんなことを答えた、はず。

休憩を挟み、学生さんの多くは、親御さんやご親戚が公務員だという人が多かったようだ。

説明に真剣に耳を傾ける皆さん

なぜ公務員を目指したのか、という質問。
実はもともと公務員志望ではなかったこと、だけど地元に貢献したいという想いをずっと持っていたから、と答えた。そして、今は人口減少に伴い職員の数も少しずつ減っているようだし、その中で定年延長などもあるけれど、公務員に求められていること、やらなければならないことは、以前と比べると相当増えているはずなんだよね、とも。

直接お話した3人の学生さんみんな本当に真剣で、我々のつたない説明にもかかわらず、一生懸命メモを取っていた。

こちらとしては不安を煽るつもりはなく、素朴な疑問に対し、嘘偽りのない事実を伝える。それが今日の役割。学生さんは見ず知らずのオッサンを目の前にして、腹を割って話すことはないだろうけれど、こちらは包み隠さずいくらでも話せるわけで。

最後の振り返り、気づきの場面。いつまで経っても不真面目な自分の立ち振る舞いを反省しつつ、今日参加していただいた学生さんには、是非とも希望を叶えて欲しいな、と思った。

参加した皆さんとともに。

「今日ここにいるのは、(当たり前を変えようとする)変態公務員の皆さん」とのコメントには、妙に納得。またこういう機会があれば、ド変態目指して積極的に参画させていただきたいと思います。

参加された皆さん、大変お疲れさまでした。

青森中央学院大学のHP

なお、これを機に青森県内の自治体職員向けの勉強会が本格的に動き出しそうです。

興味のある職員の皆さま、興味はないけどちょっと覗いてみたい職員の皆さま、ワタクシに御一報頂けたら関係者にお繋ぎしますよ。何だかドキドキワクワクw しませんか?