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今年デビュー25周年を迎えた吉川晃司。
肩ばかりが強調されたスーツに身を纏い粋がっていた兄ちゃんも、 40代中盤に差し掛かろうとしている。
ふてぶてしさは相変わらずだが、映画「チーム・バチスタの栄光」での好演や、大河ドラマ「天地人」での織田信長役の怪演など、音楽以外の場にも活動を広げている。
吉川といえば、NHK紅白歌合戦での暴挙が有名である。
この1985年の第36回NHK紅白歌合戦では、トップで登場したが、白組なのに真赤な衣装で酒を撒き散らしながら登場、セットを壊したあげく本来の出演時間をオーバーし、曲の終了間際にはギターに火をつけ、ステージに叩きつけて破壊するというパフォーマンスを行った。番組の進行上そのシーンが放映されることはなかった(すでにカメラは河合奈保子の紹介へ切り替わっており、ギターの破壊音とそれにたじろぐ河合と司会者が放送された)が、この煽りを受けた河合は歌唱曲『デビュー』の出だしが歌えず、更に酒浸しになったステージ上で歌うこととなったシブがき隊の布川敏和が足を滑らせ転倒した。
(出典:吉川晃司 – Wikipedia)
これ以来吉川は、NHKを出入り禁止となってしまったわけだが、徐々にドラマや音楽番組にも出演する機会を得て、ついには大河ドラマにまで進出することになった、というわけだ。
こうなると、25周年というタイミングで、四半世紀ぶりのNHK紅白歌合戦出場にも勝手に期待を寄せているのだが、前科が前科だけに、さてどうなることやら。
そんな吉川晃司の新作は、初回限定盤が3枚組という大盤振る舞いになっている。Disc 1は新作「Double-edged sword」で、最新シングル「傷だらけのダイヤモンド」を含む全11曲。
ただ、一聴しただけだと、ちょっと「…?」な感じもあり、この作品が「素晴らしい!!」と断言することは憚れる。
正直言って、このアルバムの内容は評価が割れそうな予感。音感的に「遊び」がないというか、なんかギター一辺倒の曲ばかりのように聞こえてしまうのだ。というわけでこれは今のところ「うーん」。
さて、初回限定盤のおまけで2枚のディスクが同梱されているというのも結構すごい話だと思うが、Disc 2は昨年末に代々木第一体育館で繰り広げられた「25th Year's Eve Live」からの音源を初CD化。ライブ音源としては初となる楽曲も収録されており、これだけでも「買い」。というか多分、ファンのお目当てはむしろこのDisc 2なのではないかと勘ぐってしまう。
Disc 3は、なぜか1988年に発表された初のライブアルバム「ZERO」のリマスター盤。25年前の音源と聞き比べろ、というならばまだしも、なぜこのアルバムのリマスター盤が同梱されているのかは、全くもって謎なのだが、初回限定盤のおまけということなので、せっかくだから聴きましょう。
ちなみに通常盤は言うまでもなくDisc 1のみの作品になっているので、欲しいという人は1,200円多く払ってでも初回限定盤を手に入れましょう。
ところで、デビュー25周年ということでメディアへの露出も増えているようだが、下で紹介しているDVD「LIVE archives 25」は、約2時間で90曲(シンバルを蹴飛ばす例のパフォーマンスも収録)、初期のパフォーマンスから最新ライブまで、おいしいところばかりが収録されている作品で、Amazonでは2,941円と23%オフのお買い得価格となっている。これは必見ですぞ!