日別アーカイブ: 2009-07-23

吉川晃司 「Double-edged sword」


gremz エコマーク
今年デビュー25周年を迎えた吉川晃司。
肩ばかりが強調されたスーツに身を纏い粋がっていた兄ちゃんも、 40代中盤に差し掛かろうとしている。
ふてぶてしさは相変わらずだが、映画「チーム・バチスタの栄光」での好演や、大河ドラマ「天地人」での織田信長役の怪演など、音楽以外の場にも活動を広げている。
吉川といえば、NHK紅白歌合戦での暴挙が有名である。

この1985年の第36回NHK紅白歌合戦では、トップで登場したが、白組なのに真赤な衣装で酒を撒き散らしながら登場、セットを壊したあげく本来の出演時間をオーバーし、曲の終了間際にはギターに火をつけ、ステージに叩きつけて破壊するというパフォーマンスを行った。番組の進行上そのシーンが放映されることはなかった(すでにカメラは河合奈保子の紹介へ切り替わっており、ギターの破壊音とそれにたじろぐ河合と司会者が放送された)が、この煽りを受けた河合は歌唱曲『デビュー』の出だしが歌えず、更に酒浸しになったステージ上で歌うこととなったシブがき隊の布川敏和が足を滑らせ転倒した。
(出典:吉川晃司 – Wikipedia)

これ以来吉川は、NHKを出入り禁止となってしまったわけだが、徐々にドラマや音楽番組にも出演する機会を得て、ついには大河ドラマにまで進出することになった、というわけだ。
こうなると、25周年というタイミングで、四半世紀ぶりのNHK紅白歌合戦出場にも勝手に期待を寄せているのだが、前科が前科だけに、さてどうなることやら。

そんな吉川晃司の新作は、初回限定盤が3枚組という大盤振る舞いになっている。Disc 1は新作「Double-edged sword」で、最新シングル「傷だらけのダイヤモンド」を含む全11曲。
ただ、一聴しただけだと、ちょっと「…?」な感じもあり、この作品が「素晴らしい!!」と断言することは憚れる。
正直言って、このアルバムの内容は評価が割れそうな予感。音感的に「遊び」がないというか、なんかギター一辺倒の曲ばかりのように聞こえてしまうのだ。というわけでこれは今のところ「うーん」。

さて、初回限定盤のおまけで2枚のディスクが同梱されているというのも結構すごい話だと思うが、Disc 2は昨年末に代々木第一体育館で繰り広げられた「25th Year's Eve Live」からの音源を初CD化。ライブ音源としては初となる楽曲も収録されており、これだけでも「買い」。というか多分、ファンのお目当てはむしろこのDisc 2なのではないかと勘ぐってしまう。
Disc 3は、なぜか1988年に発表された初のライブアルバム「ZERO」のリマスター盤。25年前の音源と聞き比べろ、というならばまだしも、なぜこのアルバムのリマスター盤が同梱されているのかは、全くもって謎なのだが、初回限定盤のおまけということなので、せっかくだから聴きましょう。

ちなみに通常盤は言うまでもなくDisc 1のみの作品になっているので、欲しいという人は1,200円多く払ってでも初回限定盤を手に入れましょう。

ところで、デビュー25周年ということでメディアへの露出も増えているようだが、下で紹介しているDVD「LIVE archives 25」は、約2時間で90曲(シンバルを蹴飛ばす例のパフォーマンスも収録)、初期のパフォーマンスから最新ライブまで、おいしいところばかりが収録されている作品で、Amazonでは2,941円と23%オフのお買い得価格となっている。これは必見ですぞ!


大鰐町のこと


弘前市の隣に大鰐町というところがある。
昨日は仕事の関係で、終日この町にいた。
残念ながら一つの建物の中にずっといたため、町の雰囲気を見ることはもちろん、日食を見ることもできなかった(といっても仕事中なので見ることができないのは当たり前か)。

それにしても、大鰐町の窮する状況は思った以上に深刻のようだ。
県内でも有数の温泉街でありながら、客足はさっぱり伸びていない。(それなりに)立派なスキー場も抱えているが、ランニングコストが嵩み、今後の運営には暗雲が立ちこめている。追い打ちをかけるかのように、地球温暖化による少雪も、スキー場の運営にとっては悩みの種になっているようだ。

ことの発端は、リゾート法に乗じて次から次へと財政投下を行った結果、スキー場等を運営する第三セクターがパンク状態に陥ったことにある。要するに、典型的なハコモノ依存。

結果、大鰐町の財政基盤は数年前から綱渡りの状態で、いつ財政再建団体に陥ってもおかしくない状態まで疲弊してしまった。周囲の市町村からはそっぽを向かれ、「平成の大合併」においても、周辺市町村からは全くお声がかからなかった。

さらに、どうやら現在の町議会は野党多数の状況にあるらしく、このこともあまり建設的な意見が生まれてこない一つの要因にあるように考えられる。

単独での行政運営を強いられている大鰐町。
特急も停車するJR奥羽線・大鰐温泉駅の付近は、駅前とは思えぬほど閑散としていて、少なくとも我々が車で通りがかった際には、人ひとり見かけなかった。

スキー場がある阿闍羅山といえば、小学校時代の遠足コースで、冬はスキー教室が行われていたところだ。話を聞くと、今も周辺市町村の学校のスキー教室は行われるものの、いくら人が集まっても「客単価」が低いために、町を活気づけるところまではいかないのが実態らしい。もっとも、スキー場まではバスで移動するので、商店街にお金が落ちることはないのだが…。

駅前から続く商店街は閑古鳥が鳴いている状態、せっかくの温泉街も、後継者不足と客の入りの低下により廃業を余儀なくされているところが多いという。他聞に漏れずこの地域も、イ○ン系スーパーの進出が地元の商店に暗い影を落としている。悪循環のスパイラルが、底なし沼のように続いているようだ。

町を活性化させる手っ取り早い方法としては、町外からの人とカネを集めるよう仕掛けることだが、町も各団体も、そのアイディアすら出てこないような状況にあるらしい(アイディアはあっても、それを実行する金がない、というのが現実のようだ)。

数年前まで、僕の畏友が大鰐町内にある小学校で教鞭を執っていたのだが、児童が「どうしたら大鰐町が金持ちになれるか」なんてことを平気で(しかも真剣に)口にしていたというのだから、事態は本当に深刻だ。

関係者といろいろ話をしながら策を練ってみるものの、最後は「何をするにもお金がない」の一言。それも、まるで万策尽きたような口調である。
どうやら町の財政事情のみならず、町民の中にも「金がないので何もできない。」と意識が深く根ざしてしまっているらしい。
どちらかというとあまり自分のことを多く語りたがらない人が多い、という話を聞き、この地域は山菜採りを好む人が多いのだろうか、と思ってしまった(山菜採りは、家族を含め誰に対しても死ぬまで自分のテリトリーを誰にも明かさない人が多い)。

スキー客や温泉客が闊歩したかつての賑わいを、朧気ながらではあるが知っているだけに、このまま衰退の途を辿るのはあまりにも寂しい。

もはや大鰐町に投入するカンフル剤はないのだろうか…。
だた、この町にある「いこい食堂」の手打ち中華は美味い。駐車場がないのが玉に瑕だけど。