竹内まりや「souvenir 2025 Mariya Takeuchi live」(070503/仙台公演)

一生に一度は見ておきたいと思っていたアーティストのチケットを手に入れた。
15,000円というその価格は、ディナーショーなどを除けばこれまで観た日本人アーティストの中で最高額。価格に比例するかのごとく、自分の中で期待度がどんどん高まっていく。そしていつしか自分の中で勝手に「ライブで聴きたい曲」のセットリストを作り始め、いよいよその日が近づいていることを実感し始める。
挙句の果てには、会場で聴きたいと思っていた曲を聴きながら思わず涙する自分を想像して、思わずグッとくるという状況までその高揚感が勝手に高まっていた。

竹内まりやによる8都市14公演で開催される11年ぶりの全国アリーナツアー。

Wikipediaによると、2000年以降には、「souvenir」(2000年、@東京・大阪)、「souvenir again」(2010年、@東京・大阪)、「souvenir 2014」(2014年、@東京・大阪・札幌・仙台・広島・福岡)と銘打ったライブを行ったほか、2018年にはファンミーティングを開催、その後、2020年に新型コロナの影響で中止となった初のライブハウスでの公演の代わりに、無観客ライブを限定配信(抽選で当たった2000名のみ)しているが、その後有料配信も行われた。

2021年、7年ぶりに本格的な全国ツアーが行われることが発表されたが、これも新型コロナの影響で中止となった。僕もこの時の公演チケットを入手し、初めて彼女のライブに足を運ぶことができると心躍らせていたが、結局その機会を逸してしまった。

嗚呼!新型コロナのバカ!バカ!大馬鹿野郎!

…しかし、いよいよ!
2025年4月から、改めてアリーナツアーが開催されることが発表される。
2021年のライブチケットを入手していた僕は優先抽選権が与えられ、再申し込みで無事にチケットをゲット!

これまでの開催状況に鑑みれば、一生に一度しか観られないライブになるかも知れない。もう、楽しみで楽しみで仕方がない!

2025年4月15日、遂に名古屋を皮切りにアリーナツアーが始まった。
そしていよいよ迎えた5月3日の仙台公演。
逸る気持ちをとにかく抑え、自分が描いたセットリストの楽曲がどれぐらい披露されるのだろう、とか、バンドマスターの山下達郎も色々出番があることだろう、とか思いを巡らせる。そう考えると、15,000円のチケットも安いものかも知れない。

開演時刻まであと20分ほど

約8か月ぶりに再訪したセキスイハイムスーパーアリーナ。席はスタンド西側のステージ寄り、階上席ながら前から6列目。ステージの全景が望める位置だ。何より、ステージ左側に陣取るバンドマスターの姿がバッチリ見えるポジションだった。
18時の開演時刻から10分ほど経過した頃、突如ステージは始まった。

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2025年、弘前公園のさくら(日中編)

28日月曜日に休暇を頂き、大型連休前半を4連休としました。とっても楽しい飲み会があった以外に何をすることもなかったのですが、色々野暮用を済ませて迎えた連休最終日。

弘前公園のさくらが「散り始め」ということで、小雨が降っていたものの、ちょっと散策してきました。

南堀(弘前市民会館側から追手門方向)

追手門から弘前市民会館方向

東堀

お堀の水がやや汚いのが残念

東門北側

緑の相談所前

この風景も今年で見納めです

本丸北側の枝垂れ桜

西堀

西堀・桜のトンネル入口

桜のトンネル(1)

雨に濡れる花絨毯

市民広場(50年近く前野球場があったところ)の枝垂れ桜

雨も滴る枝垂れ桜

西堀ボート乗り場

小雨は徐々に雨脚が強くなり、帰るころには結構本格的な雨になっていました。花を濡らす雨のおかげで土埃も上げずに戻ることができました。

ソメイヨシノは見頃も終盤ですが、弘前公園内はこのあと、遅咲きのさくらが開花していきます。そして間もなく、りんごの花が開花する季節の到来です。

今年しか見られなかった色々な光景も見納めです。

2025年、弘前市内のさくらを愛でる

2025年、弘前公園の桜は4月16日開花予想から2日ほどずれ込み、更にその後気温が低い日も続いたため、見頃が長く続きました。

23日の20時頃、市内での会合を終えて次の任務に臨むまでの間、猛ダッシュで弘前公園内へ。ただし本丸周辺には足を向けず、西堀界隈をメインに巡ってきました。

追手門北側、弘前市役所前

追手門北側

追手門

杉の大橋北側

杉の大橋から東側

南内門

園内で人が一番集まる場所

桜のトンネルを対岸から

西堀ボート乗り場から

春陽橋から西堀

桜のトンネル

 

 

弘前公園以外にも見どころはあります。こちらは26日の散策。

 

禅林街・長勝寺

禅林広場の3本桜

最勝院五重塔

最勝院の横で佇むネコ

弘前天満宮の枝垂れ桜

弘南鉄道大鰐線弘高下駅北側の踏切から弘前高等学校

弘前高等学校校庭側

今年もさくらは綺麗でした。自宅から半径2キロ以内にこれらの見どころがあるという贅沢に感謝です。

【新譜試聴記】THANK YOU SO MUCH / サザンオールスターズ

いつ以来か忘れたけれど、久し振りに心ときめかせながら発売日を心待ちにするアルバムだった。
「葡萄」以来10年振りとなるオリジナルアルバム、詳細についてはWikipediaをはじめ様々な特集でこれでもか!というぐらい掲載されているし、既にアルバム評がたくさん展開されているので、ここではあくまでも個人的な所感ということで受け止めてください。
(文中敬称略ご容赦を。)

01. 恋のブギウギナイト
この曲から始まるのか~!というのが最初の印象。80年代後半から90年代、いわゆるバブル期のディスコ(といっても私は足を運んだことはありませんが)サウンドを彷彿させるようなリズム、テンポ。間奏のギターを聞いて、これってナイル・ロジャースじゃないですか、と思わずニヤリ。

02. ジャンヌ・ダルクによろしく
一聴した印象は、The Rolling Stonesの「Start Me Up」。正直、アルバムのオープニングはこちらが飾ると思っていたので、意表を突かれた感じ。しかしこのオープニングのギターは何度聴いても格好良い。アルバムの中で一番のロックナンバー。

03. 桜、ひらり
能登半島地震を受けて制作されたという楽曲。タイトルを見て、スローテンポのバラードをイメージしていたため、初めて聴いたときは意表を突かれた。決して悲観的なメロディラインではなく、歌詞にもあるとおり、今も進む復興をみんなで後押しする、そんな内容になっている。

04. 暮れゆく街のふたり
なんと、青森県にゆかりがある(らしい)一曲。NHKのドキュメント番組「72hours」に搭乗した下北半島の飲み屋に感化されてできあがったという。ディスコ、ロック、ポップの次にやってきたのは、昭和テイスト満載の歌謡曲だった。

05. 盆ギリ恋歌
本アルバムからのシングルとしては最も早く配信が始まった楽曲。言葉遊びというかおふざけというか、そういったフレーズがふんだんに盛り込まれた遊び心満載のナンバーは、実際の盆踊りでも使われたというのが凄い。

06. ごめんね母さん
遊び心から一転、怪しげかつダークなナンバー。
ここで唄われる「アレ」については闇バイト、薬物、その他色々な憶測が立てられているようだが、そんなことより印象が強かったのは、吐いた場所が駐車場ではなく「駐輪場」だったこと。
一気に情景が目に浮かんだ。

07. 風のタイムマシンにのって
原由子リードボーカルのナンバーは、桑田佳祐曰く「A面最後の曲」という位置付けだそう。これまでのアルバムでも彼女がリードを取るナンバーが収録されていたが、今回のこの曲が個人的には一番耳に馴染んだ。
この歌で出てくる地名、場所はこれまで一度も訪れたことがないけれど、この曲を聴いて行ってみたいと思った。

完全生産限定盤はCD・DVD・読み物が同梱。表情が微妙に違う。

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【新譜試聴記】HAYABUSA JET I / 佐野元春 & THE COYOTE BAND

「これはセルフカバー・アルバムじゃない。オリジナル盤と匹敵するくらいのコンセプチュアルな作品だ。これまでのファンだけじゃなく、新しい世代の音楽リスナーにも聴いてほしい」

デビュー45周年、そしてコヨーテ・バンド結成 20 年を迎えた佐野元春。
「元春クラシックスの再定義」いうテーマで取り組まれた本作は、過去に発表された楽曲、THE COYOTE BAND名義ではなかった楽曲を「佐野元春 & THE COYOTE BAND」名義で制作したもの。

佐野元春の45年のキャリアの中で、気がつくと半分近くの時間を共に過ごしてきたTHE COYOTE BANDが紡ぎ出す過去の作品。
…といいたいところだが、これは過去の作品ではなく、THE COYOTE BANDが息吹を吹き込んだ新たな楽曲、と定義してもいいだろう。

再定義というよりも、THE HEARTLANDそしてTHE HOBO KING BANDを超えるキャリアとなったTHE COYOTE BANDによる新解釈だろうか。

何よりそれを端的に表しているのが、過去の楽曲とは異なるタイトル ―といっても英語のタイトルを日本語にしたものも多いが ―が付された作品が多いこと。
そしてそれは、20年にも及ぶキャリアの中でバンドとともに積み重ねてきた経験そして信頼の上に成り立ったサウンド構成となっていて、懐古的な雰囲気は全くといっていいほど感じられない。

CDアルバムの歌詞カードには、縦書きの詞が並ぶ。
歌詞カードの日本語を英語に変換して(原曲のママで)唄っているものも多数あるが、その意味するところは、もしかしたら日本語の良さ、表現の奥深さをここで表したかったのではないか、と歌詞カードを読みながら思った。

過去にもリテイクしたアルバムを2作発表しているが、本作に関しては、それらとはまた雰囲気の異なる、現在の「佐野元春 & THE COYOTE BABD」の表現力を完膚なきままに見せつける、そんな作品になっている。
1曲目、冒頭の音出しから思わず「おっ!」と声が出る。微妙に変化したサウンドアレンジ、そして日本語に置き換えられた歌詞。過去と同じタイトルのままでありながら、「再定義」と呼ぶに相応しいオープナーとなっているし、「つまらない大人にはなりたくない」と言い切ってしまう69歳が羨ましい。こういう大人に私もなりたいです。ちなみに桑田佳祐も69歳。ロックなお年頃なのですね。
ライブでも披露されていた「Individualists」のリアレンジは「自立主義者たち」としてこのアルバムにも収録。かつてとはリズムやテンポの異なるこの曲は、まさにバンドと築き上げた楽曲の片鱗といっても良いと思う。代表曲の一つ「約束の橋」は、期待を全く裏切らないサウンド構成で、アルバムの締めくくりにふさわしい一曲となった。

今回のアルバムタイトルが「HAYABUSA JET I」ということは、必然的に「II」を期待してしまうのだが、どうやら年内には「II」の発表が予定されているらしい。(いっそのこと2枚組でもよかったんじゃ…とか思ったり。)

しかし、このタイミングでデビュー45周年の佐野元春がアルバムを発表し、35周年の東京スカパラダイスオーケストラがベスト盤を発表、更にサザンオールスターズが10年ぶりとなるオリジナルアルバムを発表。どれもこれも素晴らしい作品だけにここ最近は耳が疼きまくっています。

1 Youngbloods(New Recording)
2 つまらない大人にはなりたくない(New Recording)
3 だいじょうぶ、と彼女は言った(New Recording)
4 ジュジュ(New Recording)
5 街の少年(New Recording)
6 虹を追いかけて(New Recording)
7 欲望(New Recording)
8 自立主義者たち(New Recording)
9 君をさがしている – 朝が来るまで(New Recording)
10 約束の橋(New Recording)

THE COYOTE BAND
佐野元春 Vocal,Guitar
小松シゲル Drum
高桑圭 Bass
深沼元昭 Guitar
藤田顕 Guitar
渡辺シュンスケ Keyboards