前にもお話ししたことがあるのですが、僕の運動音痴っぷりというのは、目も当てられないものがありまして、アメトーークで時々放映される運動神経悪い芸人、あれを観てゲラゲラ笑った後でふと我に返り、無性に虚しさがこみ上げる、ということがしょっちゅうなのであります。
小学校時代の運動会では6年間通して徒競走最下位、一番酷い時には次の組の1位と間違えられるという有様。
ところが中学2年の頃から自転車で塾通いを続けた結果、中学3年の時に人並みの走力(いや、当時は人並みよりちょっと速くなった)となり、運動会ではクラス対抗リレーに出場、「何でお前が出るの?」と失笑していた隣のクラスの小学校時代の友達が、僕に追い抜かれた際にグラウンドに響くぐらいの声で「ウソッ!」と叫び、更にリレーの選手に選ばれたことが信じられなかった母親までもが、こっそり中学校まで観戦に来ていたっていうんですから、どれだけ鈍足だったかがイメージできるかと思います。
僕の運動音痴っぷりは親戚の間でも周知の事実、この年齢で僕がマラソンを走るということを知ると「どうしたの?何かあったの?」と本気で心配される始末。
なので、親戚は今でも僕がマラソンランナーであることを半信半疑でしか見ていません。
さて、そんな親戚の見る目が若干寂しい状況の中、地元で行われるマラソン大会であり、県内唯一のフルマラソン大会である「弘前・白神アップルマラソン」の開催までいよいよあと4日と迫ってきました。
第13回となる今回も大会事務局では試行錯誤をしているようで、今回は前日受付などがなく、ゼッケンナンバーとチップが参加者に事前に郵送される方式が取られました。参加賞は当日受取りだそうです。一方、昨年同封されていた観光案内や会場周辺の位置図、駐車場案内などがかなり省かれることとなり、はっきり言って参加者にとってちっとも親切じゃない案内となってしまいました。詳細はネットでご覧くださいってことなのかな?
まあ、これに関しては大会後の検証の際に当然議論されることとなると思いますので、ここでは敢えて申し上げません。
さて、どこか事務的過ぎて大会参加者への歓迎ムードがまるで感じられなかったそんな開催通知ではありましたが、運動音痴なこの私、今回も頑張って地元の大会の盛り上げ役に徹します。
前回の弘前・白神アップルマラソンで、僕はスーパーマリオの格好に扮し、4時間切りを目指すランナーの応援、サポートということで、3人の仲間とともに非公式ではありましたがペースランナーを務めさせていただきました。
そんな昨年の実績(?)が認められ、今年の大会は何と日本陸連の公認大会でもないのに、「大会公式」の10人のペースランナーが登場することとなりました。僭越ながら私、仲間とともにその一人として走らせていただきます。
ちなみに設定時間は、3時間30分、4時間、4時間30分、5時間、そして制限時間ギリギリの5時間50分。この設定でそれぞれ2人ずつが走ります。
そして今回、僕は4時間30分のペースランナーとして大会を盛り上げます。
昨年のようなマリオやふなっしーといった特徴ある格好はしませんが、それなりに目立つ格好はする予定です。あくまでも、それなりに。
↑こちらは勝手に作成したペーサーTシャツです。これを着用して走ります。
↑バックプリントには「俺について来なさい」の文字。ただし、当日はこの上に赤のビブスを着用する予定なので、思いだけ感じてついてきて下さい。
第13回弘前・白神アップルマラソン
(「ペースランナーのご紹介」にちゃっかり登場しています。)
しかし、フルマラソンで4時間30分、実は僕にとって決して楽な時間ではありません。というのも、1秒でも速く、という追い込んだトレーニングはやりますが、1分でも遅く、といったトレーニングはほとんどやったことがないからです。
フルマラソンを4時間30分で走りきるということは、1キロ6分24秒程度のスピードで走る計算になります。よって単純計算だと、5キロを32分で走るということになります。参考までに申し上げますと、この間の田沢湖マラソンでは、通算すると1キロ5分20秒のペースで走りました。つまり、そこから更にペースを1分落として走るということになります。
先日、朝練でキロ6分20秒に挑戦してみました。これはこれで結構大変です。フルマラソンの距離を4時間30分で走ったことは、正直ありません。練習で何度も休みを挟んだ結果としてその時間となったことはありますが、大会では走り通したことのない、ある意味僕にとっても「未知の時間」なのです。
もちろん担うと決めた責務ですので、最後までやり遂げるつもりです。いや、やり遂げます。そのために、今月は大会があったにも関わらず、月間累計190キロというやや少な目な距離を走り終えた日曜日から既に脚休めに入り、なかなか痛みの引かない部位のストレッチとマッサージに励んでいます。今回の大会は、僕自身にとって精神力と体力を試されるトレーニングの延長だと考えて走ります。使わない筋肉を使うことになりそうなので、翌日は違う筋肉痛に襲われそうな予感です。
…なーんてことを言うと、4時間30分を目指す皆さんの不安を煽るだけですね。
ご心配なく。僕たちは4時間30分ちょうどでゴールする予定です。
どうぞ最後は、僕たちの前を走ってゴールして下さい。
さてここで、おこがましくも全てのペースセッターを代表して一つだけお願いがあります。
我々は、皆さんそれぞれの思い描くペースでは走らない、いや、現実的に走れないと思います。
なぜなら、42.195キロを走る皆さんそれぞれの走力を存じ上げませんし、皆さんがどんな形で42.195キロを走りきる予定なのかも、わからないからです。
前半で思い切り突っ込んでいくポジティヴスプリットの方もいれば、後半に向けて徐々に上げていくネガティヴスプリットの方もいるでしょう。いや、ずーっと同じイーブンペースで走り通す方だっているかも知れません。
しかしながら、私達ペースセッターの人数は極めて限られており、1対1で走るならともかく、あの人数の中(ちなみに昨年は50人以上が団子になって折り返し地点まで走りました)で、その一人ひとりの走りに合わせて走ることができません。
どうか、我々に全幅の信頼を寄せて走るのではなく、自分自身を最後まで信じて走り続けて下さい。
我々のペースに合わせて走るのではなく、皆さんのペースで走り続けて下さい。
我々は、皆さんの記録請負人ではなく、単なる目安でしかありません。
前日まで天気がよろしくない(というか日曜日も怪しい)ようですが、コースの起伏や給水所、注意点などは、走りながらその都度声に出して行こうと思っていますし、辛そうな人を見かけたら、なるべく声を掛けて走りたいと思っています。
走り終えたとき、皆さんが「凄く楽しいフルマラソンだった!来年もアップルマラソンに参加したい!」と思えるように、我々も精一杯頑張ります。
…というよりも、精一杯楽しませていただきますっ!皆さんも楽しんで走りましょうね。どうぞよろしく!