日別アーカイブ: 2020-04-05

岡村靖幸『操』 #岡村靖幸


4月1日はエイプリルフール。この日、ウソではなくホントに発売された岡村ちゃんのフルアルバム。
前作「幸福」は、(色々事情がありまして)何と11年半ぶりのフルアルバムということもあり、既発曲が半数以上を占め、新曲はわずか3曲のみ。アルバムの発売を渇望していた分、ちょっと物足りなさを覚えたのも事実だった。
それから4年。彼にしてはインターバルが短いな、と思ってしまうぐらいあっという間に発表された新作のタイトルは、「操」。


僕が購入したのは「完全受注生産デラックスエディション」。以下、同梱されていたもの(公式HPから)
1)紙ジャケット仕様の本アルバム「操」CD。
2)2010年代のツアー演奏からチョイスしたカバー作品集「思い出白書 (pirated edition)」CD。
3)岡村本人の描いたピーチマーク、サイン、「操」の文字を14オンスのブラック・コットンにプリントして製作したサコッシュ。
の3点セット。


ホントはこのサコッシュを斜め掛けして4月から始まるライブ会場に集まる、といったイメージだったのだろうけれど、ここにも新型コロナウイルスの影響は当然出ていて、上旬に開催予定だった公演が中止となっており、恐らく僕が久しぶりに足を運ぶ予定だった仙台公演も中止となってしまうことだろう。
まあ、仕方がない。今は皆で力を合わせてこの危機を乗り越えましょう。ということで、自宅に引きこもりながらコロナ来るな、と祈りつつ、社会がいち早く元に戻るのを願いたいと思う。


さてこの「操」、最初にざっと聴いた印象としては「幸福」の流れを汲んだ続編のような感じだった。ジャケットを前作と同じ会田誠が手がけたこと(更にはどちらのジャケットにも柑橘類が描かれていること)も、そう思わせる一端となっているのかも知れない。なので、4年のブランクではあるけれど(我々ファンにとっては)間髪入れずにこのアルバムを発表してきたことを手放しで喜びたいところ。

ただ、聴いていくうちに徐々に印象が変わった。…これはとんでもない名作かも知れない。ファンク、ロック、ポップス、バラード、まんべんなく鏤められた数々のジャンルの楽曲が怒涛の如く展開される。その中にあって、アルバムの中盤から顔を出すDAOKOとライムスターが実にいい味を出していると思った。そして、小山田圭吾がさりげなく参加している(「成功と挫折」にギターで参加)のがまたなんとも小憎らしい。
「インテリア」を初めて耳にしたとき、あれ?こんな曲、確か前に聴いたことあったな?と思って聴いていたら、なるほど次の曲の伏線になっていたのですよ。凄いなあ、この仕掛け。

「操」

1. 成功と挫折
2. インテリア
3. ステップアップLOVE(DAOKO×岡村靖幸)★
4. セクシースナイパー (c/w 少年サタデー)★
5. 少年サタデー ★
6. 遠慮無く愛してよ
7. マクガフィン (岡村靖幸さらにライムスター) ★
8. レーザービームガール
9. 赤裸々なほどやましく
★は既発曲

もう一枚封入されているディスク、タイトルは「思い出白書」。

1. Can’t hide love(アース・ウインド&ファイヤー)
2. All in Love Is Fair(スティービー・ワンダー)
3. 慕情(サザンオールスターズ)
4. じれったい(安全地帯)
5. Paper Dall(山下達郎)
6. 都会(大貫妙子)
7. Man On the Earth(大江千里)
8. シルエット・ロマンス(大橋純子)
9. 迷信(スティービー・ワンダー)

1,9はスタジオ録音、2~8は2015年から2018年までのライブ音源。ライブに関しては音質が良いわけではないので、ブート盤でも聴いているようなワクワク感を掻き立てられる。(ちなみに、曲とオリジナルアーティスト、そして収録会場が記載されたインナースリーブには「PIRATED EDITION」(海賊盤)の文字が記されている。公式HPでもアナウンスしているけどね。)
それにしてもこの幅広い選曲、通して聴くと圧巻です。

ちなみに!
海賊盤を謳っているくせに隠れトラックが収録されているという…。「慕情」の後に、渡辺美里へ提供した「Lovin’ You」のセルフカバーをピアノで弾き語り。ああ、これだけで私鼻水垂らしております。

凄いなこの2枚。もはや圧巻。…しかし、改めて聴きながら思ったこと。
岡村ちゃんに「歌のうまさ」と「歌詞の意味」を求めてはならない。