日別アーカイブ: 2004-07-30

らーめん考(その3)

らーめん考の前に、ちょっと一言語らせて。
巨人選手会が29日、近鉄とオリックスの球団合併凍結を訴える署名活動を東京ドーム入り口ゲート前で行ったそうな。
いよいよオーナーに反旗を翻したか…と失笑しつつ、実はこういう合併騒動が起きたそもそものきっかけというのは、親会社の営業不振に遡及するわけだけど、よ〜く考えてみると、身の丈に合わない高給取りばかりが増えたから、という見方もできないでしょうか。巨人の選手の意気込みは買おう。でも、「俺は年俸一割カットして、球団合併凍結のための運動資金に充てよう」なんて気概を持った選手は、さすがにいないよね…。結局のところ、巨人にしてみれば対岸の火事なんだって。そうやってみると、今回の署名活動が何だか「踏み絵」のように見えてきたのは僕だけでしょうか。
さて、らーめん考。このスタイルにはまると、エンドレスになりそうなので、1週間に1度くらいが理想的なのかも知れませんね。
で、今日はスープのお話ですが、少々漠然とした一般論に徹してしまうかも知れません。先に謝っておきます。
最近のラーメンといえば醤油、味噌、塩、豚骨がメインの味になると思うんですが、この味を生かすも殺すもスープひとつ、と断言してもいいでしょう。
一口にスープといっても、大きく分けると、魚介系、野菜系、ガラ系に分類できるのかな。ただ、この中でどういった組み合わせがいいのか、ということになると、これは人それぞれの味覚、好みがあるので、一概には言えないのかな、と思います。
最近は消費者の舌が肥えていますので、前回触れた「化学調味料」は問題外なのですが、かといって、あまりに凝りすぎた、こだわりのスープというのもどうかなぁ、と思うのです。
使われる食材もそうですが、調味料や水にまで、とことんこだわる店があるじゃないですか。○○の昆布、○○の鰹節、○○の丸鶏、○○の塩に○○の水…。ただ、ハッキリ言って「うーん。さすが○○の水だ。おいしいなぁ…。」と思う人って、いないと思うんですよね。なぜなら、ラーメンのスープは多種多様な食材によって作り上げられているため、その一つ一つを特定するのは困難なこと、さらにはその素材一つ一つの味がよくわからないから。そうやって考えると、店主がこだわって試行錯誤の上でできあがったスープだって、実はその試行錯誤の過程において、消費する側からすればもっと美味しいスープがあったかも知れないのです。だからスープは難しい。そして奥が深い。
かといって、家で同じ材料を揃えてスープを作ってみようということになっても、同じような味は絶対できっこない。というか、そんなのはお金と時間がかかってしょうがない。
ところが、家で作るスープが、案外美味だったりすることがあるんです。
僕も時折ラーメン用のスープを作るときがありますが、余った野菜を食材にしてスープをこしらえます。これに、鶏ガラと昆布、煮干しを加えてみる。こんな調子だから、毎回毎回味が違いますし、レシピも頭に入っていません。この適当さが、結構よかったりします。
「ラーメンは偶然の産物だ」…言い得て妙です。ラーメンっていうのは所詮そんなものじゃないかなぁ、と思うんです。
スーパーなどで売られている生ラーメン。どんぶりに添付のスープを入れてやかんの湯を注ぐのではなく、ネギやショウガひとかけらを入れた鍋でお湯を沸騰させたものを注いでみて下さい。これだけで、味が変わるはずです。ちなみにこの方法、インスタントラーメンでも応用が利きます。ついでに言えば、インスタントラーメンも麺とスープを分けて作ると、格段に味が変わるらしいです。