日別アーカイブ: 2009-11-25

明日からまた出張

…といっても県外出張ではなく、八戸市へ1泊2日の行程で出張。途中十和田市などに立ち寄りながら、夕方八戸入りする予定。

さて、今日は八戸市にまつわる雑感を少々。

かれこれ10年も前の話になるが、八戸市に2年間だけ住んでいたことがある。居を構えていたのは、JR八戸駅から徒歩5分ほどの場所。しかし当時は東北新幹線の影すらなく、八戸駅も人口24万都市の玄関口とは恐れ多くも言い難い、平屋造りの小さな駅舎だった。

前にもこのブログで明かしたことがあったかも知れないが、当時僕は結婚したばかりにもかかわらず単身赴任を余儀なくされ、しかも前の職場で抱えることになったメンタル的な疾患と一人で闘わなければならないという状況だった。
しかし幸いにして、新しい配属先の人たちは皆知っている人ばかり。しかも、八戸市の郊外には叔母が住んでいたこともあり、さほど心細さはなかった。

だからといって、職場も居宅も決して居心地の良い場所、というわけではなかった。青森県内で今でも燻る「津軽と南部」という風土の違いが、津軽人としての僕の気質を駆り立て、南部地域に対する勝手な偏見を抱かせていただけなのかも知れない。だからといって八戸が嫌だったかと言えばそうではなく、住めば都だった、というのが本音だ。

端的に表すならば、津軽地方に住む人は短気の人が多く、南部地方に住む人はのんびり型が多い、といったところだろうか。結局そういった雰囲気には、最後まで波長を合わせることができなかった。

八戸といえば銚子や境港、釧路などと並んで水産の街としても有名だが、実のところ、地元のスーパーに行くと魚の鮮度は大したことがない、というのが僕の所感だ。
うまくて新鮮な魚はどこで買えるかというと、八戸駅から車で10分ほどのところに市場があるのだが、今となっては県内外からの観光客を相手に商売をしているらしく、決して手頃な値段で買える、というものではないような気がする。実際、海手の方にあるもう一つの市場の方が、安価で新鮮な魚が買えるらしい。もっとも僕の住んでいたところからだと、同じ八戸市内でありながら往復1時間近くも要してしまうので、わざわざそこまで行こうという気は微塵も起こらなかったけど。

結局平成10年に再び異動となり、それ以降自宅からの通勤圏内での職場異動を繰り返すようになった。
その間、私用でも仕事でも八戸市を訪れることはほとんどなかったのだが、今の職場にやってきてから八戸市に出張する頻度が急に増えた。

一番驚いたことは、瞬く間に交通整備がされていたことだろうか。

十和田市方向から国道45号を八戸市内に南下すると、おいらせ町~八戸市市川間あたりで国道45号、県道8号、百石道路が併走する区間がある。これらの道路は、民主党の仕分け人に言わせれば、間違いなく「道路財源の無駄な象徴」として取り上げられることだろう。何でこういう道路になってしまったのかは小耳に挟んだことがあるが、敢えてここで明かすのはやめよう。


大きな地図で見る

百石道路と県道8号は、百石下田ICから八戸北ICに向かって完全に併走、更に数百メートル離れたところには国道45号も通っている。この短い区間に主要道路が3本も併走しているんだから、交通渋滞とは無縁…と言いたいところだが、これが意外と渋滞を招いていることも一応付記しておこう。有料の百石道路だけは、いつも閑古鳥が鳴いているようだが…。

しかし、道路のみならずホテルも相当増えた。八戸駅前には大してホテルなんぞなかったのに、新幹線開業とともに、雨後の竹の子のように乱立。
予想通り八戸市内では、ホテル間の客争いが相当激化しているようで、何と明日宿泊するホテルは夕食・朝食付きで1泊4,980円だそうな!

来年の12月、東北新幹線が新青森まで全線開業した暁には、言うまでもなく八戸は途中駅となる。青森県内において唯一の工業都市であり、水産業の拠点としてもある八戸市。東北新幹線が八戸まで開業した際には、地域の盛り上がりも最高潮に達していたようだが、あれから7年が経ち、ストロー現象なども実際に起きているようだ。

そういう意味では、現在勃発、激化しているホテル戦争も、やがて淘汰の一途を辿ることになるのだろうか。