日別アーカイブ: 2016-07-06

Sheila E の新曲「Girl Meets Boy」

prince-sheila

初めてこの曲を聴いた時に浮かんだ感想は「参ったな…」でした。
電車の中で聴きながら、流れてくる涙をごまかすために、何度生あくびをしたことか。

ダンスアルバムの制作途中だったシーラE。4月のプリンスの訃報に接し、「これは今作るべきアルバムではない」と作業を中断、すぐにプリンスに捧げる楽曲とアルバムの制作に取りかかり、その先行としてこのシングルを発表したそうです。
二人が出会うこととなった若かりし頃を思い起こさせるこのタイトルだけでも十分ヤバイぐらいですから、制作が進んでいるアルバム(ちなみにアルバムのタイトルは今回のシングルと同じ「Girl Meets Boy」になる予定)も、プリンスに捧げる愛に溢れたアルバムになることでしょう。年内には発表される見込みのようです。

この楽曲では、彼女の代名詞とも言える激しいドラミングやパーカッションを一切封印。曲の中にしばしば出てくる「Rain on me」という表現は、当然プリンスの「Purple Rain」を連想させます。そして、美しいピアノと切ない彼女の歌声が琴線に触れると同時に、何か胸を掻きむしられるような熱い思いに駆られます。

一時期は婚約まで漕ぎ着けたという話を聞きますが、実際にシーラとプリンスの関係がどれほどだったのかは、正直よくわからないし、今となっては別に知りたいとも思いません。邪な人であれば「プリンスが亡くなった後のシーラの一連の行動は、プリンスの名を借りた何とかだ…」とか意地悪なことを言いそうですが、そんなのはもう次元が低すぎ。というか、多分ファンの人なら絶対そんなこと思わないはずだけど。
で、この曲を聴いて思ったことは、シーラとプリンスの間には、我々が想像しているよりも遥かに強固で、絶対的な信頼関係が構築されていたんだろうな、と。

良き相棒であり恩師であり友人でもあるプリンスを失ったシーラの悲しみは、僕らのそれとは比較することができないぐらい深いものだったとは思いますが、ファンとともに同じ悲しみを共有しつつも、それを浄化してくれるような切なくも優しい素敵な楽曲に、まさに心が洗われるような気持ちになりました。

New Single Girl Meets Boy | Sheila E Songs