日別アーカイブ: 2009-08-28

景気の「上方修正」


7月の消費者物価はまたしても下がるわ失業率は過去最悪まで上昇するわ求人倍率も過去最低を更新中だわと、全体的な景気判断からすると決して予断を許す状況ではないのに、それでも内閣府の景況判断だけは、相変わらず景気低迷からの脱却を謳うのに必死のように見える。

景況判断、10地域を上方修正=沖縄は観光低迷-内閣府
(8月26日17時1分配信 時事通信)

内閣府は26日発表した8月の地域経済動向で、全国11地域の景況判断について、沖縄を除く10地域を上方修正した。7地域を上方修正した5月の前回調査では全地域で「悪化」の表現を使っていたが、今回、沖縄以外は「悪化」の表現を削除した。
各地域の景況判断は、最も良い東北、中国、四国、九州で「持ち直しの動きがみられる」に引き上げた。以下、北海道、東海、近畿は「下げ止まっている」、北関東、南関東、北陸は「下げ止まりつつある」とした。沖縄は新型インフルエンザの影響による観光関連の低迷などを反映し、「悪化しつつある」との判断を据え置いた。

毎回思うことだが、「上方修正」という表現は、何か景気悪化が底を打ったという誤解を与えていないか、ちょっと不安になる。確かに上方修正とはいうものの、「下げ止まりつつある」地域については、下がっているペースが若干弱まっているものの、「相変わらず下がっている」のは事実。例えて言うならばこの「上方修正」というのは、通知票でいうところの1から2に上がったと喜んでいるのと似たようなもので、端から見ると決して喜ばしいことではない、ということなのではないか。スキーを履いた途端、山の頂上から直滑降させられたものの、まだゲレンデまでには到達していない、あるいはようやくリフト乗り場を見つけたが、まだリフトが動いていなかった…今の景況はこんな感じなのだろう。

仕事柄僕も、県内の商工業関係の人たちから直接お話を聞かせていただいているが、少なくとも今年に入ってから、青森県内で景気が底を打った、好転したと言った人にはお目にかかっていない。むしろ、依然景気が悪化傾向にあると感じている人の方が多い。東北は持ち直しているとはいうが、本当に持ち直しているのかは大いに疑問を感じる。それでも、昨年度相次いだ大型倒産が減っただけでも、大分落ち着きを取り戻した、ということなのだろう。それだけでもヨシとしなければならないが、とかく青森県は、基幹産業である農業に左右される地域でもある。今年は天候不順が農作物の収量減を招いている。稲作も今のところパッとしないというし、あとはリンゴに賭けるしかなくなってくるのだろうか。

しかし、物価指数は下落、消費意欲は沸かない、その一方で人事院勧告は公務員給与削減(このことがまた各種団体や一部民間企業の給与へ大なり小なり影響を与える可能性アリ)と、ますますデフレ傾向が強まっている予感満載なんですけど。