遅ればせながらの観戦レポート。
このお方のコンサート会場に足を運ぶことは、僕らにとってもはや毎年の「恒例行事」となりつつあります。(チケットを入手するという大前提で、ですが。)
コンサートの序盤、そして終盤、更に締めくくりは、もはや「定型化」されたセットリスト。そして、何度も耳にした定番のナンバー、更には、毎度同じ顔ぶれのバンドメンバー。
それでもなお、飽きることなくまた何度でも足を運びたくなるのは、それだけクオリティの高い、濃密な内容だからなのでしょう。
今年は6月から11月までの全24都市49公演。残念ながら今回は青森での公演がなかったため、仙台で行われる2日間の公演の先行予約に申し込んだところ、仙台の初日、7月20日(金)のみチケットを入手することができました。
20日の午後から休暇を取り、東北新幹線で仙台へ。考えてみると、妻と二人で新幹線に乗車するなんていつ以来だろう…そんなことを考えつつうたた寝をしていると、あっという間に仙台に到着。
ホテルへのチェックインを済ませ、地下鉄南北線で勾当台公園を目指します。
今回の会場は「東京エレクトロンホール宮城」。
昭和39年に竣工した時から「宮城県民会館」として運営されていましたが、平成27年から「東京エレクトロンホール宮城」という、仙台なのに東京という不思議な名称に改称されました。
勾当台駅公園から歩いて約5分のところにある会場へ到着。身分確認等で大混雑しているのだろうと戦々恐々としていましたが、全くの杞憂でした。ビックリするほどスムーズに会場の中に入り、そのままグッズ売り場へと向かうと、既にこちらは大行列ができていました。開演まではまだ40分以上もあるし、席に座っても退屈なだけだと思い、汗をかきながら行列に並ぶことにしました。
20分ほどでお目当てのツアーグッズを購入し、いよいよホールへと足を踏み入れます。仙台サンプラザホールぐらいの規模(2000人程度)だと思っていたら、キャパ数は1600人程度という非常にこぢんまりとしたホールで、幾度となく地震などの災害に伴い改修工事が行われたようですが、それでもなお近代的な建物とは遠くかけ離れた、歴史を感じさせる素敵なホールでした。
1階の左手後方の座席は正直言ってかなり窮屈でしたが、それなりに後方でありながらステージの全景を確認できるぐらい近い距離に感じられたのは、会場の大きさによるものなのでしょうか。(舞台袖があったのも影響しているかも。)
18時30分の開演に合わせてホールにはどんどんお客さんがなだれ込んできますが、1階の一番後ろには立ち見席も設けられたようで、既にそちらにもかなりの人数の方の姿がありました。
開演前のアナウンス。
あれ?と思ったら、この日だけの特別なバージョンだそうです。この日は、今回7年ぶりに主題歌等を提供した、細田守監督の長編アニメ映画「未来のミライ」の公開日。ということで、声優を務めた上白石萌歌さんが特別にアナウンスを行っていました。
18時35分、いよいよ開演。
まだツアーの途中ですので、あまりネタばらしはしない、ということで、幾つかトピックスを。
・相変わらずの声量。そして、久し振りにアレが復活。
・そういえば珍しく、2度歌詞を間違えていました。
・MCでは会場にまつわるエピソードの他、MCの最中に合いの手を入れてくる観客を一喝するシーンも。確かにうるさいオッサンだった。人が話している時は静かにしましょうね。
・仙台はお母様の出身地ということで、翌日の公演では親戚の方が観覧に来る、というお話をしていました。
・客層は50代~60代の方がかなり多かったでしょうか。曲の合間にトイレへと足を運ぶ方も結構いたような気が…。
・毎回恒例のカバー曲、今回は色んな意味で驚きました。えっ?それやるの?みたいな。
・他者への提供曲は、好評だったという「あの曲」を再び披露。
・アルバムを製作する話をしておりました。が、これはいつものことなのであまり期待せずに待ちましょう。
・久し振りに演奏する曲、今回初めて演奏する曲、新旧織り交ぜて本当に楽しめました。あの曲とあの曲は嬉しかったなあ。
おっと、ちょっとネタをばらしすぎたかな?
正味3時間にも及ぶ、充実過ぎるぐらいの内容。幕を下ろしたのは、21時45分を過ぎてからでした。
今回は落涙することもなく、最後までしっかりとステージを凝視することができました。
毎回ツボを突かれますが、今回も始まる前に「聴きたいなあ」と思っていた楽曲が披露され、驚きと嬉しさと。
それにしても、本当に歌がうまい。65歳で年金受給者になった、と笑っていましたが、年齢を感じさせないバケモノです。そして、安定感抜群のバンドメンバー。ステージ上でアドリブ込みのセッションを楽しんでいる、そんな雰囲気に見て取れました。
ちょうどツアーの4分の1が終わり、脂の乗り始めた時期だったといったらいいでしょうか、思った以上にお客さんのノリもよく、本人も絶好調、といった感じでした。今年は野外フェスにも参加するようです。きっと素晴らしいライブを披露することでしょう。
正直、アルバムの製作にはあまり期待していませんが、ライブは毎年期待を寄せたいところ。また来年も観たいなあ。