おとうさんへ。
おたんじょうび、おめでとうございます。きょうで59さいですね。
おとうさんはさいきん、ぼくとはなしをまともにしてくれませんね。
かわりに、いぬやねことおはなしをしていますが、それはなんだかちょっとへんなひとみたいでこわいです。
ぼくは、おとうさんがだいきらいでした。なぜなら、むりやりやきゅうをやらせようとしたり、ぼくやおかあさんをたたいたりしたからです。
でも、あるときおかあさんをたたいたときに、おかあさんがうごかなくなってしまって、それからおとうさんはぼくたちをたたかなくなりました。
ぼくは、おとこのひともおんなのひともぜったいにたたかないときめました。そしてそれは、いまでもずっとまもっているし、これからもぜったいにたたかないときめています。なぜなら、たたかれたひともいたいし、たたいたひともてがいたいからです。
おさけがだいすきでまいにちおさけをのむおとうさん。
さいきん、へんなにおいがしていますよ。
おさけののみすぎにはきをつけてください。
おとうさん、ほどほどにながいきしてね。
のりべえより。