日別アーカイブ: 2013-02-17

浅虫温泉へ「大人の遠足」


僕が今の仕事に就いてからイロハを教えて下さった東青地域県民局のJさんから「ちょっと息抜きしてみない?」との誘いがあり、「まち歩き」というフレーズにも惹かれ、妻と二人で行ってみることにしました。

浅虫温泉 阿字観(座禅)体験とまち歩きの旅

平成23年度から「東青地域温泉地賑わい創出推進事業」として取り組んでいる「青森温泉美人プロジェクト」の一つとして、「浅虫温泉を盛り上げたい」と考える地元の有志の方々と青い森鉄道がタイアップし、商品化されたもの。
ご存じの方には今更紹介するまでもないのですが、浅虫温泉は青森市の東側に位置しています。かつては温泉宿場町として栄えていた浅虫も、時代の移り変わりとともに様変わりし、かつては20軒以上あったホテルや旅館も、今では15軒を切るまでになり、正直言って徐々に衰退が始まっている、といっても過言ではない状況になりつつあるようです。地区の少子高齢化も進んでいて、それを裏付けるかのように、今年3月にはこの地区にある小学校の閉校が決まっています。
裏を返せば、温泉経営者も高齢化が進んでいる、ということ。こうなると、なかなか新しいことを始める、という機運に乏しく、来るもの拒まず去る者追わず、結果的には…。という状況になることが容易に推察されます。
更に追い打ちを掛けるかのように、東北新幹線の全線開業により、この地区を走るJR東北本線が「青い森鉄道」として第三セクター化されました。しかし、その結果としてそれまで八戸~函館間で運行されていた特急がなくなりました。しかも東北新幹線の新青森駅は青森市の西側、そして浅虫温泉は青森市の東端に位置しており、なかなか遠方からの観光客を呼び込むのが難しくなってしまったようです。

さて、前置きはこれぐらいにして、今回どのようなコースを辿ったかを簡単にご紹介。
結論から言いますと、想像していたより遙かに楽しかったです。まだまだ知らないところがいっぱいあるな、と。
ちなみに僕が浅虫温泉に宿泊するのは今回が何と2度目!かつては忘年会だ何だと色々利用する機会もあったようですが、僕ですらこの状況ですので、今まで宿泊したことのない青森県民の方もたくさんいるのではないかと思います。

まず、宿泊先となる辰巳館に皆さんが集合し、オリエンテーションが行われました。参加者は15名ほどでしたが、圧倒的に60歳を超えた方々が多く、40代は僕とともにJさんに誘われたOさんと、僕たち夫婦のみでした。まずこの時点で、ターゲットが高年齢層に向けられていることを何となく感じたのですが、少し見方を変えると、僕らみたいな年代でも全く支障なく参加できるのではないかと思いました。

さて、オリエンテーションを終えた後はバスで移動、地区の外れにある「陸奥護国寺」に向かいました。
高野山真言宗のお寺なのですが、ここで座禅(正式には「阿字観」と言うのだそうです)を体験する、というものです。

ちなみにこの日の青森県内は大雪と暴風雪に見舞われ、交通機関は軒並み乱れていました。バスを降りた我々を待ち構えていたのは、吹雪。
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ここから階段を上り、本堂へと向かいます。
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本堂に全員が座り、住職から説明があった後、阿字観開始。
静寂の中で無心に…なるはずでしたが、ここで僕がつくづく感じたことは、僕は本当にあぐらが苦手だということでした。開始からどれぐらい経ったのかはわかりませんが、股関節と腰にじんわりと痛みを覚えるようになり、そこから集中力が完全になくなりました。要するに身体が硬いんですね。

ただしこの阿字観では、いわゆる精神注入はないので、叩かれることはありません。そういう意味では若干気楽ではありましたが、最後はただただ早く終わることを祈るばかりでした。
ただ、終わった後にふと思ったことは、苦痛だとばかり思っていながら、実は何か気分がスッと晴れやかになっていたこと。またいろんな雑念が入ってくるのでしょうけれど、時々無の状態になるのもいいな、と実感しました。そういえば僕の高校の時の同級生が弘前市の禅林街にある盛雲院という曹洞宗のお寺の住職を務めていて、ここで座禅体験をやっているのですが、一度も体験したことがなかったな(笑)。

さて、約20分にわたる阿字観を終え、お寺の広間に招かれた我々は、そこで浅虫名物の「久慈良餅」の味比べをしました。
出された久慈良餅は4種類。同じ久慈良餅でも微妙に味や食感が異なっていて、とても美味しく頂きました。
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この後地元のケーブルテレビのインタビューを受け、丁寧に受け答え(笑)。
お寺を出ると、まだ雪は降り続いていました。陸奥湾に浮かぶ裸島もぼんやりと浮かんでいます。
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青森温泉美人プロジェクトの幟を手にするJさん。
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さて、ここからバスに乗って温泉街へ…と思ったら、何とこの吹雪の中歩いて向かうって…。あれー?ツアーの中に地吹雪体験は含まれていなかったはずなんだけど…。
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高さ制限が2mしかない青い森鉄道の下をくぐり、てくてくと…。
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到着したのは「椿旅館」。
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僕たちの宿泊する旅館ではありません。
実はここには、津軽のゴッホこと棟方志功画伯の作品がたくさん収蔵・展示されているんですね。ガイドさんが簡単に説明をしてくれます(これ以外にもホントにたくさんあるんですよ)。
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旅館に戻る途中で、足湯・飲泉所・温泉卵場に立ち寄り。実際飲泉を試してみましたが、個人的には「…。」でした(笑)。
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で、午後4時過ぎに旅館に到着し、夕方6時30分から宴会。
料理はこんな感じで、結構豪勢です。ちなみにしゃぶしゃぶの肉は、青森県の倉石牛だそうです。
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宴の途中には浅虫温泉最後の芸奴、小梅さんも登場。小梅太夫じゃないですよ!しかもこの小梅さん、何と御年89歳!!!
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食事の後は、何故か「温泉ピンポン」なるイベントに強制参加させられ、夫婦で出場しましたが、日頃の仲の悪さ(?)が災いし、あっけなく初戦敗退…(苦笑)
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約30分に渡って繰り広げられた各熱戦の末、優勝チームには久慈良餅6本、準優勝チームには久慈良餅4本という、今回の企画らしい賞品が与えられ、大会は終了。
画像は初戦で我々夫婦を容赦なく打ちのめし、結果的に準優勝したJさんOさんチーム。
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これで初日の日程を終えました(まぁ、JさんとOさんと僕と3名で、この後また第二部が続いたわけですが)。

二日目は浅虫森林公園を散策するトレッキングコースと浅虫水族館を訪ねる二つのコースが設けられていました。この日別な用事でコースに参加できなかったJさんとOさんと旅館で別れ、我々夫婦は水族館コースへ。
浅虫水族館を二人で訪れるのは確か結婚する前で、約20年ぶり!?
初心に戻り久しぶりに水族館を堪能。しかも、館長さんの案内付きで、一般客が立ち入ることのできない水族館の心臓部や、水族館にまつわるいろんな裏話を聞かせて頂きました。もちろん、イルカショーも観ましたよ!
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水族館の心臓部を説明して下さる神館長さん(右)。ありがとうございました。
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これで全ての日程を終了。天候には恵まれませんでしたが(だって、嵐を呼ぶ夫婦ですから)、期待以上に楽しいツアーでした。
前述の通り、ターゲットがよくわからない中での参加ではありましたが、趣向を変えると若年層でも十分楽しめる内容ではないかと思います(例えば、「お父さんの知らない浅虫温泉」とか。これだと安易か。笑)。外国人の方々でもいいんじゃないかな。

生意気ではありますが、一つ言わせて頂くならば、浅虫温泉の方々が同じ思い、浅虫温泉を何とかしなければならないという思いをしっかり持てば、恐らくいかようにもなる(色んなオプションが出来上がる)ような気がしました。確かに集客のためにいろいろ企画し、そのために仕掛けることも大事ですが、まずは当事者の