日別アーカイブ: 2016-02-23

第2回弘前城リレーマラソン 冬の陣

昨年に引き続き2度目の開催となった冬のリレーマラソン。
青森県内や近隣地域で2月にマラソン大会が行われることはほとんどない一方で、全国に目を向けるとシーズン真っ盛り。毎週のようにあちらこちらで大会が開催されておりまして、弘前公園ランニングクラブ(弘前公園RC)からも、全国各地で開催されている大会にたくさんの人が出場しています。

昨年開催された冬のリレーマラソンでは、弘前公園RCからも5人1チームで2組がエントリーしたのですが、今回の開催に当たり参加者を募ったところ、前述の事情もあってか、はたまた他の事情があってか、それとも単に冬は走りたくないだけか、参加希望者がゼロという非常事態に。
おい!どうしたんだみんな!弘前公園RCなんだぞ!うちらが参加しないでどうするんだ!と憤慨しましたが、まあ、確かに寒い中をわざわざ走るのはイヤだわな。
ということで、今回は出場辞退しまーす…。

…のはずだったのですが、いつも練習や大会で仲良くさせていただいているチーム「honeygood」からお誘いがあり、弘前公園RCの看板を背負って(←大げさな)出場することになりました。まあ、実際蓋を開けてみると、他のチームにも弘前公園RCのメンバーが出場していたんですけどね。
honeygoodは元々弘前城リレーマラソンで入賞することを目指して集まった仲間で構成され、メンバーはみんな健脚揃い。フルマラソンではサブ3ランナーを二人輩出しているほか、サブ3.5で走ることのできる実力を備えたランナーがたくさんいます。そのチームから2チームがエントリー、僕は「速い方」のチームであるAに加えていただくことになりました。

今回は44チームが参加して行われたのですが、昨年は雪灯籠まつりと同時期に開催されたこともあり、公園内にある護国神社前を起点にしたコースだったのが、今回は陸上トラックをメインにした1周約1キロの折り返しコースに変更されていました。昨年と変わったところを整理すると、ざっと以下のとおり。

・スタート地点及びコースが大きく変更されていた。
・スタート方法が一斉スタートからウェーブ方式に改められていた。
・昨年参加者限定で配給された汁物(蟹汁)が今年はなかった。
・コース上に観客がほとんどいなかった。

今年は2月とは思えぬ少雪で、既に路面が現れているような状況の中、大会当日の天気は何と、季節外れの雨。
10時半前に会場に到着すると、各チームともにテントやターフを張り出し、準備万端。
しかし何せ雨が降っているため、コースの状態はぬかるみか水たまりか足場の悪い雪という最悪のコンディション。
honeygoodの面々も明らかに走りたくないといった顔をした人ばかりで、さて、これはひょっとしてここに来ての出走中止か?と思ったら、Mさんの発案で「走りたい人、走りたくない人」の多数決で決めることに。
全員が目をつぶり、「走りたい人、挙手!」の声で何人かが手を挙げたようです。何人かは…言えません。
…あ、オレは「助っ人」として呼ばれている以上責務は果たさなきゃならないと思い、「走りたい」で手を挙げましたよ。ホントに。
「OK。じゃ、走ります!」といった途端、周りの人の表情が明らかに曇ったのがわかりましたので、ここはMさんの配慮勝ちといったところでしょうか。…まあ、当のMさんが走りたかったのかどうかはわかりませんが(笑)。

皆さん渋々準備を済ませ、11時にいよいよスタート。今回は一斉スタートではなく、新たに10チーム毎のウェーブ方式が採用されました。スポネット弘前の鹿内葵理事長の号砲で、20秒おきに各チームがスタート。ちなみにこの時点でもまだ雨がちらついていました。
が、西の空が大分高くなってきましたので、じきに雨が上がるのではないか…という淡い期待を抱いていたのですが…。
いざ走り始めると渋々参加することにした面々、みんなスイッチが入ったらしく、これがまた速い速い!
少なくともコース上にアスファルトなどが見えている場所はほとんどなく、襷受け渡しゾーンは雨と高い気温で融けかけた雪が積もり(ちなみに私、足を取られて転倒しました)、トラックは雨と雪融け水で泥だらけ、そこを抜けると再び中途半端に融けた雪で足を取られ、更には融けた雪と雨で水たまりができ…といった状態が延々と続くわけですよ。
これを4分切って走ってくるんだから、みんなどんだけ足腰強いんだ…と感嘆するばかりなのでありました。

さて、「助っ人」の私はといえば、巨人が大金を注ぎ込んで補強した外人選手のような状況でして、むしろチーム全体の足を引っ張っていた感じでしたかねえ…。
都合4度走らせていただきましたが、速くても1キロ4分20秒までしかペースを上げることができませんでした。
しかも、時間が経つにつれて、足首より深い水たまりができた護国神社の鳥居前を通過するたびに、足の中が水浸しに。しかも後半は雨が雪に変わり(それもアホみたいな吹雪)、テントやターフが飛ばされそうになるほどの強風も吹き始めます。こうなると、どんどん身体も冷えていくことになりまして、ハイ。
最初は上下ウィンドブレーカーを脱いで走っていましたが、寒さに耐えられず4周目は着用のままラン。
上から下まで蛍光カラーだったのは、雪の中や堀に落ちても見分けがつくように、という自己防衛意識からでした。
もちろんそんなのウソですけど。

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昨年はあり得ないぐらいの晴天に見舞われ、今年はあり得ないぐらいの雨天に見舞われるという状況の下、もはや3時間耐久レースの様相。みんなの願いはただ一つ。

「早く14時になれ。」

そして迎えた14時。周回のたびにメンバーが受け取ったチョコの数は、何と42個。つまり、約1キロのコースを42周したということなので、ほぼフルマラソンと同じ距離を繋いだことになるわけですね。…と考えると、悪条件ではありましたが、3時間でフルマラソンを走りきることの凄さを何となく垣間見たような気がしました。
もっとも私の平均ペースはキロ4分30分でしたので、これだとフルマラソンで3時間は切れないんですが、はい。まあでも、天候、路面ともに昨年より悪条件の下でもほぼ昨年同様のペースで走ることができたというのは、ひょっとしたら走力がちょっと上がったのかな?なーんて思ったりもしているのですが。

天候には今ひとつ恵まれませんでしたが、他のチームにも大勢知り合いの方が参加していましたので、とても楽しいイベントでした。
結局私が参加したチームは、全体の4位という好成績を収めることができました。
まあ、いざ走ればそれはそれで楽しいし、うちのチームは何だかんだ言いながら、みんな本気で走っていましたからね。

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ただ、一つ不安要素を上げるとするならば、今回気象状況に恵まれなかったという災難を踏まえると、来年は参加を見合わせるチームがまた出てきそうな気がしました。
実際のところ、私が参加したチームが開始前に行った多数決、実は「参加したくない」人数が圧倒的多数だったらしいですから(笑)。
最後に、関係者の方も恐らくこのブログをご覧になるはずなので、改善要望を幾つか。

・スタート時間を10時又は10時30分からの3時間に繰り上げできないか。 (全て終わりが15時頃は、この時期だと意外と遅く感じられます。)
・飲食物の販売ブースがあれば良いなあ。特に暖かいものが凄く欲しいと思った。(カップラーメンの販売がありましたが、走る身体にカップラーメンはなかなか酷なものがありまして、はい。)
・コースについて、今回はやむを得ないけれど、来年も同様の気象状況であれば、再考の余地あり。
(雪像を壊して雪がたくさん残っているところを走るのは、正直かなり辛かった。)
・ウェーブ方式のスタートはナイス。今年もお手伝いしてくれた弘工の生徒たちは、もっとナイス。
・天候次第では勇気ある撤退という選択肢も考慮した方がいいです。

皆さま、本当にお疲れさまでした。