日別アーカイブ: 2013-05-15

新公益法人制度の移行期間満了まで、199日


新公益法人制度の移行期間満了まで、残すところ200日を切った。平成20年12月から始まった「公益法人制度改革」も、残すところ約6か月半、平成25年11月30日でようやく一区切りを迎えることになる。

しかしながら、実務に携わる僕としては、一区切りだなんてそんな流暢なことを言っている場合ではなく、残り60件を切った青森県内の特例民法法人の処遇をどうするか、頭を悩ませているところである。

青森県内には300を超える特例民法法人があったが、うち約270件が答申決定を受け、新公益法人制度の移行を済ませたか、あるいは今後移行する見込みとなっている。

とはいえ、移行してから「こんなはずではなかったのに…」と考える法人担当者が散見されるのも事実。

昨年度末には、平成24年4月に公益法人へ移行した各法人から事業計画書等が提出されたところ、その内容を拝見して愕然としたことが何度もあった。
なぜ愕然としたかというと、あまりにこの制度を甘く考え過ぎている法人が多すぎるから。

現時点で移行を済ませていない法人の中にも、既に移行を済ませた法人の中にも、このような考えを持っている人が少なからずいるようだ。

「ま、最後は何とかなるべ。」

敢えて断言しよう。

「何ともならないし、どうにもならないものは、ならない!」

…とはいえこの制度、改革の道半ばにして制度の内容が大幅に見直されたり(一部改悪もあり)、(本当はあってはならないことなんだけれど)行政庁の間での判断や対応に差があったり、こちらとしても何ともやりにくい制度だと思うことがしばしばある。

こんなことを言ってしまえば元も子もないのだろうけれど、僕自身この制度に携わってから4年目になるが(気がついたら一番の古株になっていた)、どうにも理解しがたいこと、判断しかねることがあまりにも多すぎるのだ。

もちろん、法人にはなるべくスムーズな制度移行が図られるよう配慮しているつもりだが、結果としてそれが足かせになってしまっている感も否定できない。

ここ1年間、僕は法人に対して口酸っぱくなるぐらい、法人担当者の耳にたこができるぐらい何度も言っていることがあった。

それは、「移行後の法人の体制を見据えること。」ということだ。

ここ最近も、まだ移行していない法人からの問い合わせや相談に応じているが、その時も必ず「焦って申請するな、移行後の法人の姿を見据えろ。」と、何度も何度も口走っている。

僕がこの制度に携わり始めた初期の頃に対応した法人に散見されたのは、「取りあえず」新公益制度への移行を、という思惑を持って申請に臨んでいたこと。

結果としてその「取りあえず」が致命傷となり、移行してからここにきて「あの時ああしておけば…」「こうするべきだった…」という声もチラホラ聞こえている。

制度そのものが難解だということ、そして、何もかもが新しい制度なので、みな手探りで法人運営に携わっていくしかないのが現状だろう。(そしてそれは、我々行政も同じような気がする。)

そうは言っても、やることなすこと不慣れなことばかりで、法人から戸惑いの声が上がることもしばしばある。
そしてその戸惑いの声はこちらにぶつけられ、やがて「あれはどうすればいいんですか?これは?じゃあこっちは?」と、矢継ぎ早の質問攻めに遭うこととなる。

しかしながら、あくまで自主的な法人運営を進めるという観点から、最近では一から十まで何でも聞こうという法人をやんわりと制し、まずは自ら調べてみることを勧めるようにしている。

それでも、自ら調べようとはせず、取りあえず何でも聞こうという姿勢を持っている法人は少なくない。そして、大体こういった法人に限って、自分たちにとって都合の良い解釈をしたり、制度を曲解しているということを、ここ最近はよく感じるようになっている。(とても残念だけど。)

こちらとしては、差し出がましく法人運営まで口出しをするようなことがないように、なるべくその道筋を付ける方策だけをヒントとして与えるようにしているのだが、それでも方向を見誤っている法人を見かけると、本当にこの法人を移行させて正解だったのだろうかと、自問自答を繰り返すことだってあることを、ここで明かそう。

移行期限まで残り200日を切ったとはいえ、ここからが正念場だと思っている。
登山は山頂が見えてからが辛く、フルマラソンは35キロを過ぎてからが勝負って、言うじゃないですか。…あれ?言わないか?

移行した法人は、時化た大海に放り出された船だと思った方がいい。進むべき方向を誤れば更に時化は続くし、正しい方向に進んでいけば、きっと空が明るくなり、やがて穏やかな海が開けることだろう。

僕らは水先案内人にはなれないが、進むべき方向を誤らないよう、陰ながら舵の微調整をしてあげなければならない。

法人側からすれば、僕は「かなり面倒くさいヤツ」だと思われているだろう。まあ、僕自身は別にどう思われても構わない。だって、後になって法人が「面倒くさい」ことにならないようにと思って、ああだこうだケチをつけているだけだから。