Daily Archives: 2004-09-13

(今度は)日本海の端ッこで「タイ!」と叫ぶ

青森はあいにくの雨模様。雨が降るたびに秋が深まっていく、そんな気配です。
さて私こと、日焼けにより、鼻の先が季節外れのトナカイのように真っ赤になってしまいました。ついでに言えば、右手人差し指にも、魚の背鰭が刺さって赤く腫れ上がっております。
昨日は、父の誘いで、父の友人の乗り込む船に便乗させていただきました。
早朝4時、日本海に面した鰺ヶ沢漁港を出港(深夜3時に家を出ました…)。10名の乗り込んだ中型漁船は、北に向かってスピードを上げて進んでいきます。約40分程で、最初のポイントに到着。聞くと、津軽半島のかなり北の方まで来たようです。
5時頃から、いよいよ鯛釣りがスタート。仕掛けは、陸奥湾と同じブラー釣りなのですが、水深が平均で約60mと非常に深い(陸奥湾では30-50m)ため、私の持っている軽いブラー(28号)では使い物にならないかも、と言われてしまいました。実際他の人たちの使っているブラーは、最低でも40号。この時点でこりゃ勝負アリか?と思ったのですが、そういうセオリーが単純に通用しないのも釣りの楽しいところ。誰に何を言われようと、とことん金色のブラー28号にこだわり続けました。
確かに潮の流れが速く、底が取れずに苦心しましたが、リールからしばらく糸を出した状態にすることで着床させることにしたところ、この作戦が見事成功。最初はアタリを合わせることができず、なかなか釣り上げることができなかったのですが、ようやく6時前に約50センチほどのマダイを釣り上げました。あとはもう、揚がるわ揚がるわで納竿までに13枚!多分、普段の釣りでもこれほど釣り上げたことはなかったのではないのか、というくらい記録的な釣果でした。最低でも約30センチ、圧巻は最後の一投げで捕らえた64センチ(前回の記録と同じで、自己タイ記録)。そんなわけで、実は午前7時の段階でクーラーから溢れていました。というか、クーラーが小さすぎた(写真がその状態)!

そんなわけで、僕にもこれくらい釣れるのですから、ひょっとしたらここでは、海底に鯛が敷き詰められていたのかも知れません(もちろん冗談ですが)。
正直、これまで日本海での釣果は芳しいものではなく、また、湾内と違って波風が強いため、今回も大して釣れるとは思っていませんでしたし、船酔いへの危惧もありました。ま、釣れてもせいぜい小振りだろう、と。事実、7時頃に波の感覚がなかなか掴めず、船酔いしかけたのですが、空腹であることに気づき、持参したパンを食べたところ完全復活。波を掴む感覚が蘇り、もうあとは、何の迷いもなくがむしゃらに釣り続けていました。風もほとんどなく、絶好の釣り日和だったと言っていいでしょう。
5度ほどポイントを変えたのですが、釣れなかったのは1ヶ所だけ。あとはコンスタントに釣り上げることができました。日頃の夜釣りで鍛えられたのでしょうか、我ながらアタリあわせ、魚へのフッキングがうまくなったものだと自画自賛。
父も、初めての鯛釣りながら約50センチを筆頭に5本も釣り上げることができました。結局同船した10人のうち、一匹も釣り上げられなかった人は皆無。釣り上げた数では私が2番目、大きさでも1-2位を争う結果となりました。もちろん、船頭さんのポイント選びが的確だということは言うまでもありませんが、船上での情報交換や玉網入れなどの意思疎通が非常に巧く、かつスムーズに行われたのも、釣果が伸びた理由の一つかも知れません。聞くと、この地域でのアベレージは30センチ前後で、50センチを超える鯛がこんなにたくさん釣れることは、滅多にないんだとか。ただ、同行したメンバーの中には、今回初めて鯛のブラー釣りに挑戦したという方が数名おり、まだ日本海側ではこの釣り方そのものが主流ではないようです。
14時に納竿、15時前に漁港に戻ってきました。
が、問題はここからでした。父とともに釣り上げた計18匹の鯛を、どうやって捌くのか。
結局、6軒の家庭に1〜3匹の鯛を振る舞いましたが、それでも我が家に残った64センチの鯛と30センチ前後の7枚の鯛。最後は本当に辟易しながら、約1時間30分かけて全ての鯛を捌き終えました。指を腫らしたのもこの時に、誤って背鰭を刺したため。
でも、よく考えるとこれってこの上ない贅沢ですよね。鯛を釣り過ぎて捌くのに困った、だって。
ま、当面鯛釣りは、いいかなぁ(などと、一度でいいから言ってみたかった!)。