僕の身体の中には「憩室」があります。
憩室とは…
腸管の内壁の一部が外側に向かって袋状にとびだしたもの。 内視鏡でみると、くぼみのようになっています。 憩室の数はさまざまで、頻度は年齢とともに増加しますが、大腸検査を行うと10人に1人くらいの頻度で見つかります。
この憩室、我が家では亡父、妹、そして僕とかなり保有率が高いという。
僕は8年ほど前に内視鏡検査を行った際に、憩室持ちであることを知らされました。普段はおとなしくて何もしないけれど、何かあるといたずらするから、そんな感じのお話を医師から聞かされました。ポリープは内側に出てきて切除するけれど、憩室を切除する人は少ないということも伺いました。
その数年後、極度の腹痛に見舞われ病院に駆け込むと、その原因が「憩室炎」であると判明しました。発熱、食欲不振、激しい腹部の痛みを繰り返し、抗生物質の投与などでようやく快方に向かった、そんな感じでした。
おとなしくしているうちはいいのですが、憩室炎に気付かずに重症化すると長期入院とか色々厄介なことになるので、早期発見が大事になります。(これは病気全般に言えることではありますが。)
今年の4月は雪解けが進むのが早かったこともあり、初旬からランニングの環境はバッチリでした。
毎年この時期は過度の走り込みが祟って怪我をするというパターンでしたが、今年は怪我もなく順調に調整が進み、4月のハーフマラソンで自己ベスト更新と順調にシーズンインしたところで待ち構えていた最初の落とし穴が、腰痛でした。たぶん、いよいよ老化現象が顕著となってきた愛犬のハナを気遣い、かなり窮屈な姿勢で寝ていたのが災いしたのでしょう。2戦目の10キロを回避し、3戦目の「八戸うみねこマラソン」でまた頑張ろう…と思っていたのですが。
違和感を覚えたのは5月2日の辺りから。どうも走っていて腹部に力が入らないというか、すぐ疲れてしまうという症状が出始めました。そんなに走りこんでいるわけじゃないのに、どうしたんだろう。疲れかな?と軽く考えていましたが、そもそも連休中で大して疲れるようなこともしていません。
翌3日。走る距離を短めにしてみましたが、状況はあまり変わりませんでした。そして、何か微熱のようなものがあるのを感じました。まあいい、7日までに整えて8日を迎えよう。
ところが、僕の思惑とは裏腹に、状況は悪化するばかりでした。
4日。妻と出かけた先で突然腹痛に襲われ、歩くのも辛い状況に。しかしその時点で僕は、この症状は憩室炎ではなく、もっと違う症状のような気がしてなりませんでした。例えば、膵臓とか腎臓とか、下手をすれば心臓とか。帰り道、大きめの病院に立ち寄りましたが、あいにく小児科しか受け付けていないといわれ、一気に萎えました。
結局、時々服用している漢方胃腸薬を購入し、帰宅。4日午後から5日にかけて、すっかり弱った病人のように寝ていました。
6日は通常勤務でしたが、症状があまり改善されずないため、翌7日、ようやく病院で診察を受けたところ、「憩室炎の疑い」と言われました。
一度同じ症状で苦しんでいますので特に指示はありませんでしたが、基本的に安静にしていること、刺激のあるものを口にしないこと、この二つを遵守しながら、1週間様子を見ることになりました。
ひとまず7日そして今日8日は日曜日ではありますが、さきほど点滴を投与してきました。明日も点滴。どうやらしばらくは、点滴が主食となりそうです。
あわよくば八戸で行われるハーフマラソンでの完走をもくろんでいたぐらいですから、まだこれでも軽症だったのかも知れません。ひとまず炭酸飲料やアルコールを口にするのをやめ、香辛料の類は極力排除、脂っこい料理ももちろん取らず、一人前のお粥を一人でこしらえるという、昨日からはそんな感じです。それでも、食べられるだけまだいいんですから。重症になると絶食ですから。
しかし、安静ということはもちろんランニングやジョギングも×。よって、体調が落ち着くまでは、当面走ることから距離を置きます。
今まで大会にエントリーして参加できなかった(しなかった)ことは幾度かありましたが、さすがに2戦続けでのDo Not Start、それもそうなった要因が違うというのは、正直かなりショックが大きいです。今朝もバスで八戸に意気揚々と向かうメンバーを笑顔で見送りましたが、内心は複雑でした。悔しさ、虚しさ、腹立たしさ…まあ、最近いろんな伏線があったとはいえ、かなりネガティブな感情が渦巻いていたのは間違いありません。
とはいえ、憩室が体内から消えることはありませんし、むしろ年齢を重ねることでさらに増えるとも言われています。
ですから、暴飲暴食を避ける(食物繊維が多い、というか多すぎるぐらいの山菜はあまり得意ではないので、特に根菜を中心とした野菜を多く摂る)、余計なストレスを溜めない、こんなところでしょうか。まあ、走らないというか、安静にしなきゃならないため、天気がいい休みの日も走れないことがストレスの一つになっている、ということも言えるかも知れませんが…(苦笑)。
特に僕の場合、心身のストレスから暴飲暴食に走ることが多いで…。
この状況を逆手に取ったメンタル強化が、これから憩室炎を予防する一つの対策になり、ランを強くするのかもね。ま、また暴れることがないように、上手に付き合いたいと思います。