小学生の頃、学研教育出版(学研)が発刊していた学習と科学のお世話になった人も多いことだろう。
学習と科学は販売部数の減少から休刊となってしまったが、その一方で数年前からは、大人をターゲットにした「大人の科学マガジン」というムック本が発売されるようになり、思わず手にとってレジに向かってしまった、という人もきっといるはずだ。
既にシリーズ化された大人の科学マガジンは、現在第33号まで発売されており、例えば「テルミン」や「プラネタリウム」のように、付録の域を超えていると絶賛されたものがあれば、「ミニエレキギター」のようにチューニングが合わないと酷評されたものもあったり…。
実際書店に足を運んだときに「大人の科学マガジン」が平積みされているのを見ると、思わず手に取りたくなってしまう。
幼かった頃には手の届かなかった領域、例えば電子ブロックやマイコンなどは、「大人の科学」というよりは「大人のおもちゃ」なのかな、とか思ったり(笑)。
別に購入したところで今更どうなるわけではないのだろうけれど、書店に並んでいるのを見ただけで思わず購買意欲をそそられるが、今のところ意欲に留まっているのはせめてもの救いだろうか。
しかしながら実は、これまで1冊だけ「大人の科学マガジン」を購入したことがある。
それが、2009年10月に発売された、第25号の35ミリ二眼レフカメラだ。
第3号でピンホールカメラ、第14号でステレオピンホールカメラが取り上げられていたのだが、正直それほど興味は沸かなかった(ちなみに現在はいずれも販売終了)。
がしかし、第25号で登場した35ミリ二眼レフカメラ!これを書店で目にした途端、何かがパッと閃いた。欲しい!これは欲しいぞ!何だかわからないけど欲しいぞ!
しかし、それが衝動買いなのではないかと一旦心を落ち着かせてみたものの、やはり欲しいものは欲しい。ということで結局、アマゾンでポチッとやってしまったが最後、家に到着した「大人のおもちゃ」…ではなく「大人の科学」を見て、思わず妻が失笑。
「それ、どうすんの…。」
妻がいない時間を見計らって、40歳目前のオッサンが、ドライバー片手に1時間以上掛けて、エイサホイサと工作活動。出来上がったカメラはチープ感漂うプラスチック製。
トイカメラ、といえば聞こえは良いが、本当にこんなので撮影できるんだろうか。
大体、これを手にして外に出かけられる?
…正直そんな勇気もなく、家の中で犬や花を数枚撮影してみたあと、あっという間に飽きが来てしまったのか、さもなければ他に興味が移ったのかは記憶にないが、気がついたらレトロ感溢れるプラスチック製カメラは、引き出しの奥へと押し込められたままになっていた。中に入ったフィルムも現像されぬまま…。
何が面倒だったかといえば、多分デジカメの時代にあって、何が写り込んだかをその場で確認することもできず、しかもわざわざ現像するためにカメラ屋にフィルムを持ち込まなければならないという煩わしさだったのだろう。もし万が一、全部ピンボケ写真だったら、どうする?
そんな、フィルム現像の煩わしさと撮影に対する腕の自信のなさから、結局現像どころか撮影も敬遠するようになってしまったのだが、よく考えてみると、現像されて初めて現れる被写体が、どんな風に撮影されていたかというあのワクワク感、それを楽しまなければならないのに、それを放棄していた、ということに…。
先日、引き出しを整理していてたまたま出てきたこのカメラ片手に、ちょっと遊んでみようかな、と。
思い立ったが吉日、というわけではないが、少しでも外に出ても見栄えが良いように、まずは2穴用のストラップを購入。
続いて、恐らく時間の経過とともにすっかり赤焼けしてしまったであろうフィルムを早く現像するため、手当たり次第に撮影し、フィルムを消化した。
更には、新しいISO100の36枚フィルムを購入し、このカメラにセット。
実は、先日から昼休みを中心にプラプラとカメラ片手に散歩しております。ハイ。
現像された画像は、近日中に公開できればと思っているが、音沙汰がなければ、全て失敗作だったということでご了承を。
乞う御期待?
二眼レフカメラ
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