日別アーカイブ: 2016-12-10

「弘前・白神アップルマラソン」の行く末を 【再度】 考える

前回の投稿で「何かあっても収束する場所、いわゆる逃げ場はここにある」と言っておきながら、気がついたら10日も彷徨っていました。ホントすいません、どうもすいません。

何があったということでもないのですが、彷徨っていた一番の理由は「何もなかった」という、これに尽きるわけです。要するに、ネタがなかっただけという…。

今日はとっておきのネタを持ち合わせているのかといえば、正直言ってネタはないです。ただ、年末も近づいてきたことだし、色々来年に向けた展望やら今年の振り返りやらをする時期に差し掛かっているんだな、と思いまして…。

今年は、ほとんど「まちづくり」や「地域づくり」といった活動・イベントに顔を出していないことに気がつきました。隆盛を極めていたのは「AOMORIパワフル創造塾」に参画していた3年前ですが、それ以降、あまりそういう場に顔を出す機会がなくなってしまいました。

いや、こういう活動に首を突っ込むのも好き嫌いがある話だと思うのですが、いざその輪に加わってみると、意外と楽しいものです。ただ、一度その輪が固まってしまうと、第三者はなかなか入りづらい、ということもあると思います。

だからこそ、中立的な立場でその状況を俯瞰する、と言えば生意気かも知れませんが、時には一歩引いた形で置かれている立場を客観視する姿勢も必要なんだと考えます。

さて、そんな持論はともかくとして、きっかけはたくさんあったはずなのに、そういった活動やイベント等に全然参画していないのは何でだろう、と考えてみたわけです。確かに時間の都合が合わなかったこともありました。でも、実のところはマラソンとかランニングとかに精を出して、そっちの方にアンテナを向けていなかった、多分これが一番の理由なんだと思います。
ただ、色んな土地の色んな大会に参加しながら、地元の大会はもちろん地域おこし、まちそだてに何か生かせることはないかなあ、という視点を持っていたのも事実です。

地域おこしやまちおこしのイベントに参画するのは、きっと心の中に何か思うところがあるからだと思っているのですが、参画する機会が減ったということは、そういう心の中のわだかまりが消えたというか、地域づくりやまちづくりに何の異論もないから?いや、そういうことではないんだと思います。

でも、数の中には、理念ばかりを掲げて全く実践に結び付きそうもないようなものもありますよね。
そのような場に居合わせ、自分が「あ、それはちょっと違うと思う。」と気づくだけでも、その場にいた意義はあるのではないかと思うわけです。ただ、あれやこれやといろんなものを吸収しすぎると、さっきのような「理念だらけ」の頭になってしまう可能性も否定できないという。

逆に自分でそういう「場」を設けるきっかけを提供するのも、一つの方法かなと思っているのですが、地域の皆さんと真面目に議論したいと思っていることが一つだけあります。

結局また「そっちかよ!」と言われそうですが、来年以降の「弘前・白神アップルマラソン」は一体どうなるんでしょう。

今年の「弘前・白神アップルマラソン」は季節外れの暑さの中で開催されましたが、14回目にして参加者が初めて減少に転じたようです。
既に4度目の開催となった「山形まるごとマラソン」という、山形市中心部を駆け抜けるマラソン大会は、「弘前・白神アップルマラソン」と同日に開催されており、今年も約5,000人の参加があったそうです(定員100%でした)。
青森県内では「あおもり10市(とし)大祭典」というイベントが県内各市持ち回りで開催されていますが、山形県内各地の祭りを初めて一堂に集めた「まるごと山形祭りだワッショイ」というイベントが大会前日に開催され、約3万人が集まったとのこと。しかもこのイベント、「山形まるごとマラソン」の前日祭という位置づけなのだとか。

八つの祭り集結、観客3万人沸く 山形市内練り歩く /山形

他の地域ではこうやってどんどん手を打ってきているのに、弘前は何やってるんだ…と、地団駄の一つも踏みたくなります。
いや、別にこういうイベントをやって下さい、ということではありません。
ただ、もっとホスピタリティの充実に目を向けないと、来年以降も確実に参加者が減りますよ、という警鐘を鳴らしたいのです。

まず、県内外からたくさんの方々が集まる中、相変わらず歓迎ムードの一つもないというのは、いかがなものかと思ってしまうわけです。弘前駅はもちろん市内のどこを見ても、「歓迎」ムードは皆無。それともあれでしょうか、所詮アップルマラソンに参加する人数なんてたかが知れているんだから、そんなものは必要ないってことでしょうか。
大会のもたらす経済効果がどの程度なのかはわかりません。でも、日曜日の大会に出場した後で、食事するところもない、身体を流せる温泉やお風呂の場所もわからないと、ないないづくしのようでは、正直言って盛り上げようという機運も下がりますし、市外や他県から来られた方々に対して、あまりにも冷遇過ぎませんか。前夜祭をやっているからいい?いや、前夜祭には全員参加していませんよね?

断言します。来年以降、「弘前・白神アップルマラソン」は確実に参加者が減ります。
その最たる理由は、「山形まるごとマラソン」ではありません。来年、「弘前・白神アップルマラソン」と同日(又は一週違い)に宮城県名取市で「東北・みやぎ復興マラソン」という大会が初めて開催される予定となっています。しかもこちらは宮城県初の公認フルマラソンコースを目指し、日本陸上競技連盟に申請予定とのこと。

僕自身、正直申し上げますと、地元で開催される「弘前・白神アップルマラソン」より、そっちの大会に出てみたいという気が起きつつあります。いや、僕だけではないと思います。弘前市はもちろん青森県内、そして、これまで「弘前・白神アップルマラソン」に参加していた北東北三県のランナーでさえ、初めて開催される「東北・みやぎ復興マラソン」に参加してみたいと思うのではないでしょうか。東日本大震災から6年が過ぎてもなお、復興の一助になるのであれば…という思いを抱くランナーも出てくるはず。

ランナー目線からすると、この「公認コース」かそうでないかというのは、結構大きなウェイトを占めています。いわば陸連公認コースかそうでないかは、ランナーを集める一つのツールとなり得る、ということ。公認かどうかなんて、所詮一部のランナーしか気にしていないんだろう?と侮るなかれ。「弘前・白神アップルマラソン」に参加しているランナーなんて、ほんの氷山の一角ですから。

もっとも、これまで「弘前・白神アップルマラソン」には目もくれなかった関東近辺のランナーが、この「東北・みやぎ復興マラソン」に集結する可能性があります。そういう点では、「弘前・白神アップルマラソン」への影響は少ないのかも知れません。しかし口コミの力は恐ろしいものです。それを実証しているのが「山形まるごとマラソン」なのですから。

昨年は初めてペースランナーを導入するということで、我々からも意見を色々聞いていたはずなのですが、結果として何か反映されたものがあるかといえば…さて、どうでしょう?実行委員会だけで物事を決めたところで、同じことになるだけ。だって、大会自体がマンネリ化、実行委員会が形骸化していることに、気づいていないんだから。
PDCAサイクルで言うところの、PDしか実践していないのが現状だと思うのですよ。

本当に最初の頃は周囲に目を配るなんて余裕がなく、「自分が走れればいいや」ぐらいにしか考えていなかったのですが、自分でペースランナーを務めてみたり、弘前公園RCの一員として大会を盛り上げていく中で、どこかバランスが悪くなっているような気がしてならないんですよね。

多分、ランナーばかりが集まってしまうと、ランナーの都合のいいようにしか意見がまとまらないのです。だから、ランナーからばかり意見を聞くのではなく、応援して下さる市民の皆さんやボランティアとして参加された方、さらには、商売をされている方々からも色んな声を聞いてみたいと思いますし、何を期待しているのか、あるいはどんな迷惑を被っているのかも聞いてみたい。
その上で、少し危機感を持って全地域挙げて取り組まないと、大会自体がどんどん尻すぼみしそうな気がします。…いや、地元の方ばかりが参加するような、和気藹々とした雰囲気の大会も「アリ」なんですが、自分の中にあるこのわだかまりが何なのかを追究してみたい、PDCAサイクルで言うところの、CAの部分を探ってみたい、そう思った次第です。

実は2年前にも全く同じような内容を提言しています。ただ、あの頃は何となくでしかなかったので、そんなに深くは考えていませんでした。

「弘前・白神アップルマラソン」ワークショップ開催の提案

が、今度はちょっと深く考えなければならない時期に差し掛かっているような気がしてなりません。どこかのタイミングで合間を縫って、こういうことを考えるきっかけの場を設けることができないか、ちょっと思案してみたいと思います。

◆◆◆イメージ◆◆◆

(1)似たもの同士による話し合い
ランナー(ランナーが多い場合は持ちタイムの近い人たちで固める)、ランナーじゃない方々がそれぞれグループを組み、50分で議論(アップルマラソンの良いところを20分、悪いところを20分で出し合い、10分で整理)。

(2)似てないもの同士による話し合い
(1)で出た内容を持ち寄り、どうすれば良くなるのかを50分で議論(35分議論、15分で意見集約)。

(3)発表・質疑応答
各グループが(2)でまとめた意見集約の内容を発表、他のグループからの質問に答える。(1グループ10分)

(4)提言取りまとめ
各グループの代表(できればさまざまなジャンルの人がいい)は、質疑応答も含めた内容を整理、提言として取りまとめる。

(5)提言の公表
Facebookページなどで提言を公表、実行委員会に提出。

とか。
でも、マカナエはアイディアを出してもその後どうするのかがないんだよね…と言われるのがオチなんですけどね。