エレファントカシマシ30周年記念ツアー 2017 「THE FIGHTING MAN」 in 弘前 #エレファントカシマシ #弘前 #青森


(本日、敬称略につき予めご了承くださいませ。)

高校1年の頃、深夜にテレビ放映されていた「eZ」という番組。エピック・ソニー所属のアーティストのプロモーション番組なのだが、ある日この番組を観ていた時に、目が釘付けになったアーティストが1組。当時放映された時の映像が、こちら。

ぶっきらぼうというか邪というかやる気がないというか、それでいて攻撃的、しかもステージ上はもちろん会場全体の照明(いわゆる客電)もついたまま、誰一人席を立つことなく、拍手も私語もない…。何だこれは、誰だこいつらは…。(ちなみにこの時のライブの音源は、デビューアルバムの「THE ELEPHANT KASHIMASHI」25周年記念盤に全曲ノーカットで収録されています。)

これが、エレファントカシマシとの最初の出会い。その後もこの番組に何度か登場していたけれど、客のヤジに「うるせえなバカヤロー」と返す宮本。何か怖いぞ。でも、ちょっとこのステージ、観てみたいぞ…。
いわば怖いもの見たさと好奇心から抱いた彼らへの興味。
気が付いたらあれから30年という月日が流れ、私も大人になりました…ええ。

ただ、彼らの曲を聴くときはなぜか正座したくなるというのは今も昔も変わらぬまま。

鳴り物入りで登場した割には鳴かず飛ばずの不遇の時代。
厭世的、反社会的、排他的で自己中心的、だけど近代文学的。
それでも4ピースは一度もメンバー変更することもなく、たとえレコード会社との契約を打ち切られようとも、その姿勢を貫き続けた…がしかし、やがて転機が訪れ、ドラマやCMのタイアップ、テレビやラジオへの露出が続くうちに、現代社会に対する応援歌やメッセージ性の強い曲が増えるようになり、現在に至るわけで。

ファンクラブに入っているわけでもなければ、全部の曲を知っているわけでもない。それでもこの30年間、「大好き」とまでは恥ずかしくて言わずとも、ずっと聴き続けてきた「アーティスト」。
そして今回、なんと47都道府県を回るツアーで、青森県に久しぶりにやってくる、しかも会場は、自宅から約1kmの弘前市民会館!!!

30年間興味を持ち続けてくれてありがとう、のご褒美を頂いたような気分だった。
天変地異が起きようがミサイルが飛ぼうが、何が何でも行く。這ってでも、絶対行く。

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肌寒さすら感じる金曜の夕方。17時過ぎに会場に到着、気になっていたグッズ販売コーナーへ。16時からグッズ販売が始まっており、既にプチ行列が。うーむ、わかっていたことだったけれど気になるアイテムが豊富。
別に購入する気のなかったアイテムもうっかり購入。まあ、いいか。エレカシのコンサートをこの会場で観ることなんて、この先ないと思うし。

客層は男性・女性比で4対6ぐらい。40代が中心といった感じかな。

入口手前には御朱印みたいなスタンプコーナーがあり、47か所+1か所で全てデザインが異なるらしい。集印帳なるものも販売されており、これを持っていなければ押すことのできないスタンプもある。がしかし、たかがスタンプのためにこの集印帳を購入する気にもなれず、チケットの裏に1個押印。

ちなみに余談だけど、チケットへの押印は表ではなく裏がおススメです。表に押印すると、印が浮いて乾かず、高い確率でブレます。

チケットは何とソールドアウト。平日だし弘前だし、正直売れ残ると思っていた。

そうそう、今回はデビュー30周年ということで47都道府県を回るツアー、平日開催は唯一この青森県のみなのですよ。

18時過ぎ、既に伸びている行列に並ぶ。この日は19時開演のところ、21時45分頃終演であるアナウンスがされている。直近にある弘前市役所の駐車場が、22時で閉鎖されるためとのこと。

 

 

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会場に入ると、何やらスモークかドライアイスが焚かれたかのような雰囲気。
前から8列目は、ステージからかなりの至近距離。アリーナ級の会場であれば、最前列ぐらいの距離なんじゃないでしょうかねえ。ホール会場ではあるけれど、飾り気のない小ぢんまりとしたステージセットを見ても、なんかライブハウスに来たような感じ。逆に変な仕掛けがあるより、ステージに集中できるのでこれぐらいの方がいい。

なぜか周囲は女性ばかり。見たところ、僕のような「おひとり様」で参戦している人も多いらしい。隣は会話から30代前半の女性二人組。後ろにはもう少し若そうな女性3人組。そのうちの一人が事前にセットリストを見たらしく、「今その順番に曲入れて聴いてるんだよね」とぶちまける。いいか、開演前にその内容は絶対に言うんじゃないぞ。例えその曲が、「ファイティングマン」であろうとも、だ!

公演は19時ちょうどにスタート。
袖からメンバー6人(キーボードとギターのサポートを含む)が現れ、会場から割れんばかりの拍手と声援。あれ?宮本がいないぞ…。と思って観ていたら、センターに立った短髪の男性はスタッフではなく宮本だった!「こんばんはエレファントカシマシです。」の第一声とともに宮本がライトに照らされた途端、会場一斉にこの日一番のどよめき。

「皆さんようこそ青森、弘前へ!オレたちもようこそ!」
「今日は満席だそうです。ありがとう、エブリバデ。っていうか一人一人が集まって、5万6千人ソールドアウトです。」 →会場から笑いと拍手。

「ここに来るときに車で見ましたよ、門。立派な門ですね。追手門っていうんでしたっけ。実に素晴らしい。興奮しました。」 →盛り上がる観客。

しかし…「桜の花、舞い上がる道を」のMCで桜の話。

いい話をするのかと思いきや、「桜を観て喜ぶなんて、よほど絶望が深いんですかね。」みたいなことを言い始める。 →自分含め、周囲の皆さん口をあんぐりしながら茫然。

「おいおい、ここ弘前なんですけど…。」

その後、何となく気まずい雰囲気に気付いたのか、「ここ弘前もね、桜があれですけどね。一つ一つの花びらが…」と口を濁すも、手遅れ。がしかし、僕自身はこの曲を聴きながら、ホロリと涙。昔、自分もこんな感じだったな、と感情移入。

「弘前は2回目なんですけど、町の中にあった本屋、もうなくなったのかな。岩波の新書とか、新書が凄くてね。古本屋だと思ったら全部新書(新刊)で、都会じゃ中古で売っているような本も普通に定価で売っているんですよね。今回は行ってないんですけどね、まだあるんですかね、あの本屋。」 →紀伊国屋書店のことかな。というか、あまり弘前の印象って良くないんだろうか(笑)。

セットリストは他で公開されているので割愛。基本的には30周年記念で発表されたベスト盤を聴いていれば概ねOK。ただし、これしか聴いていない、これしか知らないという人は、後半(終盤)辛い時間帯が続くかも。

個人的には、超攻撃的な「ガストロンジャー」、私はこのリズムが大好きなのでありますが、この曲を目の当たりにして客が引きかけたところへの「やさしさ」。この流れ、最高。またしても泣きましたとも、ええ。

正直、最初から最後まで座ったまま、それこそ正座してでも聴くつもりだったけれど、客電が落ちた途端にスタンディング状態に。周囲が何をしようとも手拍子はしないし、拳なんて小恥ずかしくて上げられるか…と思っていたけど、感情を抑えることができず、気が付いたら力いっぱい拳上げておりました。嗚呼…恥ずかしい。でも、それすらもごく当たり前のごとく受け入れる宮本、懐深くなったなあ…オレもあなたも大人になったんだなあ、と何だかしみじみ。初めて会うくせに。

「弘前中の電気を消して、夜空を見上げて…」という替え歌でまたホロリとし、公演終了。
終演は21時44分。ほぼピッタリ終わるところが凄い。いや、もしかしたら何か端折ったのかもしれない。それでも30曲近く演奏しているんだから、もう本当にありがとう、ですよ。

他に聴きたい曲もあったけれど、そんなのを言い始めたら人それぞれみんな違うだろうし、キリがないので止めておきます。
ただ、足を運んで本当に良かった。僕の周りでも涙をぬぐっている人、たくさん見た。それ見て、またもらい泣きした。弘前に来てくれて、ただ感謝。もう、それしか出てこないっす。

願わくば、桜が「絶望」ではないことを、その目でしかと確認してもらうためにも、是非とも春に来てください。
願わくば、もう二度とないかも知れない、弘前市民会館でもう一度…。