月別アーカイブ: 2004年7月

らーめん考(その3)


らーめん考の前に、ちょっと一言語らせて。
巨人選手会が29日、近鉄とオリックスの球団合併凍結を訴える署名活動を東京ドーム入り口ゲート前で行ったそうな。
いよいよオーナーに反旗を翻したか…と失笑しつつ、実はこういう合併騒動が起きたそもそものきっかけというのは、親会社の営業不振に遡及するわけだけど、よ〜く考えてみると、身の丈に合わない高給取りばかりが増えたから、という見方もできないでしょうか。巨人の選手の意気込みは買おう。でも、「俺は年俸一割カットして、球団合併凍結のための運動資金に充てよう」なんて気概を持った選手は、さすがにいないよね…。結局のところ、巨人にしてみれば対岸の火事なんだって。そうやってみると、今回の署名活動が何だか「踏み絵」のように見えてきたのは僕だけでしょうか。
さて、らーめん考。このスタイルにはまると、エンドレスになりそうなので、1週間に1度くらいが理想的なのかも知れませんね。
で、今日はスープのお話ですが、少々漠然とした一般論に徹してしまうかも知れません。先に謝っておきます。
最近のラーメンといえば醤油、味噌、塩、豚骨がメインの味になると思うんですが、この味を生かすも殺すもスープひとつ、と断言してもいいでしょう。
一口にスープといっても、大きく分けると、魚介系、野菜系、ガラ系に分類できるのかな。ただ、この中でどういった組み合わせがいいのか、ということになると、これは人それぞれの味覚、好みがあるので、一概には言えないのかな、と思います。
最近は消費者の舌が肥えていますので、前回触れた「化学調味料」は問題外なのですが、かといって、あまりに凝りすぎた、こだわりのスープというのもどうかなぁ、と思うのです。
使われる食材もそうですが、調味料や水にまで、とことんこだわる店があるじゃないですか。○○の昆布、○○の鰹節、○○の丸鶏、○○の塩に○○の水…。ただ、ハッキリ言って「うーん。さすが○○の水だ。おいしいなぁ…。」と思う人って、いないと思うんですよね。なぜなら、ラーメンのスープは多種多様な食材によって作り上げられているため、その一つ一つを特定するのは困難なこと、さらにはその素材一つ一つの味がよくわからないから。そうやって考えると、店主がこだわって試行錯誤の上でできあがったスープだって、実はその試行錯誤の過程において、消費する側からすればもっと美味しいスープがあったかも知れないのです。だからスープは難しい。そして奥が深い。
かといって、家で同じ材料を揃えてスープを作ってみようということになっても、同じような味は絶対できっこない。というか、そんなのはお金と時間がかかってしょうがない。
ところが、家で作るスープが、案外美味だったりすることがあるんです。
僕も時折ラーメン用のスープを作るときがありますが、余った野菜を食材にしてスープをこしらえます。これに、鶏ガラと昆布、煮干しを加えてみる。こんな調子だから、毎回毎回味が違いますし、レシピも頭に入っていません。この適当さが、結構よかったりします。
「ラーメンは偶然の産物だ」…言い得て妙です。ラーメンっていうのは所詮そんなものじゃないかなぁ、と思うんです。
スーパーなどで売られている生ラーメン。どんぶりに添付のスープを入れてやかんの湯を注ぐのではなく、ネギやショウガひとかけらを入れた鍋でお湯を沸騰させたものを注いでみて下さい。これだけで、味が変わるはずです。ちなみにこの方法、インスタントラーメンでも応用が利きます。ついでに言えば、インスタントラーメンも麺とスープを分けて作ると、格段に味が変わるらしいです。


二人旅


今日はらーめん考を休ませていただき、ちょっと違うお話を。
夏休みに入って約1週間。最近、電車の中でリュックサックを背負った小学生の子供を見かけるようになりました。そのほとんどは、親御さんに伴われた子供たちですが…。
昨晩、20時25分青森発普通電車。ほろ酔い加減の私の向かいに、小学生の兄妹と思しき2人がリュックサックを抱えて座っていました。おじいちゃんかおばあちゃんのところに遊びに行くのかな。その光景が何とも微笑ましく、ふと自分のことを思い出したのです…。
私は、小学1年生の頃から一人で隣県の祖母の家に「汽車」で遊びに行ってました。駅の中を鳩が飛び交っていた当時は、切符の自販機など存在しませんでした。切符を販売する窓口に向かって「○○まで子供一枚」とお金を差し出すと、「え?ボクちゃん、一人で○○まで行くのか!?」と驚かれたものでした。当時は実にのんびりしていて、「列車交換のため」と5分ほどの停車は当たり前で、大きな駅に着くと15分や20分くらいは停車していたものでした。弘前から約2時間ほどかけて乗換駅まで乗車、そこから反対側のホームで待つローカル線に乗り換え、約20分ほどで祖母の住む町に到着します。今は特急でちょうど1時間ですので、当時の「汽車」がいかにのんびりしていたか、何となく想像して頂けるのではないでしょうか。
妹を連れ、2人で汽車に乗って祖母の家を訪れたのは、多分小学4年の頃ではなかったでしょうか。その頃には既に「慣れっこ」になっていましたので、父母も安心して我々を送り出してくれました。
そんな二人は一度だけ、物凄い恐怖に襲われたことがあります。それは、いつものように祖母の家に向かう汽車の途中。大館駅から乗車してきた「酔っぱらい」のオッチャンでした。「汽車」ですので、今のようなベンチ型のシートではなく、いわゆるボックス型のシートに二人で座っていたのですが、オッチャンはその席に我々の姿を見つけるや、興味深そうに話しかけてきたのです。「どっから来たのゲ?どごサいぐスカ?何年生?」呂律の回らない言葉で、我々にしつこく話しかけてきます。小声で答えるも、妹は見ず知らずの大人、それも酔っぱらいがいきなり話しかけてきたことに明らかに怯えていました。そこから目的地までは非常に遠く感じられ、早く乗換駅に到着することだけを祈っていました。約30分後、ようやく乗換駅に到着。我々はダッシュで反対側のホームで待つ汽車に飛び乗ります。ちょうど高校生の帰宅時間とぶつかり、車内は混んでいたのですが、二人が座れるボックス席のスペースを発見、ホッと一息…と思った瞬間、何とそのオッチャンも同じ汽車に乗車してきたのです。妹は更に怯え始めたので、合図を送って二人でシートに身を深く沈めました。私は帽子を深く被り、女子高生の陰に。妹も同じような格好で身を隠します。今で言うストーカー?いやいや、たまたま方向が一緒だけだったというお話。そのオッチャンがどこへ向かったかは知りませんが、祖母が待つ目的地の駅に着いたときには、心身共に恐怖でクタクタだった、そんな旅路でした…。
そんなことを思いながら、ふと向かいに座る女の子を見ると、ちょうど目が合いました。すると!私の顔が相当悪人に見えたかどうかは定かではありませんが、サッと目をそらしお兄ちゃんに身を寄せたのです。あ、申し訳ないことをしたな…と思い、以降弘前に着くまでそちらに目を配ることはしませんでした。ひょっとしたらあの女の子には、私があの日感じた状況に似た恐怖を与えてしまったのかも知れません。そんなに酔っていた訳じゃないんだけど…(泣)
予告。明日はらーめん考(その3)。テーマは「スープ」ということで。


らーめん考(その2)


今までで最大のスパムコメント被害を受け、いささか傷心のnonveyです。
さて、昨日に引き続き、らーめん考。どうやらちょっと長続きしそうです(笑)。というか、今日はたまたまネタになりそうな出来事があったということで。
本日のテーマは「化学調味料」。まずは今日の出来事から。
弘前から青森に出勤後、再び所用で弘前へ。本当は午前中で用務を済ませて青森へ戻るはずだったのですが、いろいろ厄介な案件が出てきて、用務が終わったときには昼近くになっていました。運転手さんと何を喰うか話をし、「食べたことがない」というので、市内では味噌ラーメンで結構有名な「M(ルパン三世に出てくる○不二子、この○に入る名前です)」に行きました。10人ほどが座ることのできる変形M型のカウンターと小上がりが一つ。既にカウンターは6人ほどの客で埋まっていました。実は、数年ぶりに来たので味をすっかり忘れていたのですが、随分味が変わったような…。というか、まぁハッキリ言ってこれほど不味いとは思わなかった。
何が不味いか。まず、麺とスープが合わない。しかも、麺に絡むのは油ばかり。ここのラーメンは、熱さを保つために大量の熱い油を浮かべているのです。その発想もいただけません。食べても食べても油ばかりで、だんだんお腹が痛くなってきました。トッピングには野菜や挽肉が入っていたのですが、これも炒めたものではなく、単にぶち込んで煮ただけのようで、挽肉が底の方に綺麗に固まっていました。更に更に許せなかったのが、大量の化学調味料と唐辛子。ここまで来ると、味を誤魔化す以前のレベルです。それでもなぜか人が集まってくるのは、皆さんの味覚がイカれているからでしょうか。それとも、僕の舌がおかしいんだろうか…と思って隣を見たら、運転手さんも、顔を真っ赤にしながら麺をようやく食い終えたところで箸を置きました。
僕の口から何気なく「M」の言葉が出たがために、運転手さんにも不愉快な思いをさせてしまいました。高い授業料です。ここは…と運転手さんを制し、僕が会計を支払わせていただきました。
運転手さん曰く「私には辛すぎました」というのは、かなり無理した評価でしょう。本当は、「こんな不味いモノ喰わせるんじゃねえよ!」と、どんぶりをひっくり返したかったに違いありません。
で、顛末からお話しすると、職場に戻ってから聞いた話なのですが、ここ最近のうちに、店主の交代があったようなのです。以前は年配の女性が切り盛りしていたはずなのに、どうもその方が亡くなったらしく、今は違う人(どうやら娘らしい)が作っているというのです。これで味の変化、いや変質の原因が何となくわかりました。
僕のラーメンリストからは金輪際抹消の「M」。ここ最近の「大失敗」だったわけですが、僕の席からはちょうど厨房が見えていたので、白い化学調味料の「盛り具合」がハッキリと見えてしまったのです。実際のところ、これを見た瞬間に喰う気が失せました。
白い化学調味料。僕はこれを「麻薬」と呼んでいます。隠し味として必要なことも確かにあるとは思いますが、後味として残るくらい投入されるのはいかがなものかと思います。実際、弘前市内で比較的人気のある店のいくつかには、「麻薬」を大量投入しているケースが見受けられます。それでも「常連」がいるというのは、恐らくこの「麻薬汚染」が原因ではないか、という僕の勝手な思いこみですが、案外当たっているのかも知れません。これは持論になりますが、いい加減なスープを作るから、化学調味料に頼らなければならないと思うのです。今日の店もそうでした。そんなクセして、「自慢の味」なんて謳っている店を見ると、看板を蹴飛ばしたくなります(あ、今日の「M」ではないですが)。
らーめんというのは奥が深いですね。運転手さんが難しそうな顔をしながら言いました。実に的を射た意見だと思います。奥が深いからこそ、客を欺くような味、いい加減なモノは作って欲しくないと思うのです。
味覚障害の人がこの世には多くいるという事実、案外こういう「化学調味料」が影響しているのではないか、というのは飛躍的すぎた推測でしょうか。