日別アーカイブ: 2009-08-22

衝撃の「絢香 Dream Summer Live in 地球村」

始まる前の状況(画像)をFlickrに投稿したのですが、その後、とんでもない衝撃が待っていました。

本当に衝撃的。
何と、肝心の絢香がやって来ませんでした…。

「へ?」って思いませんか?

僕らも「へ?」って感じでしたが。

18時15分過ぎ。ようやく会場入りを済ませた観客が揃うと、重々しい口調の司会者が登場し、事務所の社長を呼び込みます。

ムムム…?嫌な予感。

すると、深々と頭を下げた社長から衝撃的な一言が。
「本日公演を予定していた絢香ですが…」

あ…やられた。

「絢香は、持病のバセドー病を今日早朝発症し、都内で症状を覗っていたのですが、結果的にドクターストップとなり、本日こちらに来ることができませんでした。」

えぇぇぇぇぇぇぇぇ…………………..。

会場に無理やり詰め込まれた約5,000人の観客からは一斉に溜息。ちなみに僕らは一番後ろに陣取っていました。実は開始前に警察の方々が一斉に配置についたので、これは爆破予告か何かあったのかな、と思ってしまいました。しかし、ふたを開けてみると絢香が来ることができなくなったことで社長がお詫びして、そのことが観客の騒乱につながることを危惧した対応、ということだったのでしょう。
絢香は8月20日に東京国際フォーラムでコンサートを開催したばかり。と考えると、スケジュール的にも無理があったのかも知れません。

ちなみに公式HPにはこんなお詫びが掲載されていました。

絢香公演延期のお知らせ   < 2009 / 8 / 22 >

本日予定されておりました「Dream Summer Live in 地球村」~みんな空の下~ 公演は、絢香の体調不良のため、急遽出演を中止させていただくことになりました。
公演を楽しみにしていただいていたお客様および関係者の皆様には、多大なご迷惑をお掛け致しましたことを深くお詫び申し上げます。

代替公演の開催に関する詳細につきましては、本人の体調の回復を見ながら協議の上、関係先とも検討しておりますので、本公演のチケットは、そのままお手元に大切に保管いただけますよう、お願い申し上げます。

今後のスケジュール等に関しましては、後日改めて当ホームページにてご案内いたします。

本公演の公演延期に伴うお問い合わせは以下までお願い致します。

[お問い合わせ]ABAチケットセンター:017-777-4545

※チケットの払い戻し方法につきましては、振替日程と合わせてご案内させて頂きます。
払い戻しを希望される場合もチケットが必要になりますので、ご注意ください。

ファンの皆様には大変ご迷惑・ご心配をお掛けし申し訳ございませんが、重ねてご理解の程お願い申し上げます。

社長からのお詫びを聞き、怒号が飛び交い、ステージにはペットボトルや空き缶が投げ込まれ……

と思いきや、意外と皆さん冷静な目で、ステージ上で頭を深々と下げる社長に拍手を送っています。
そしてこの後、(いわゆる前座の)初音さんのライブが行われることが伝えられると、諦めにも似た観客からの拍手。あくまで公演は「延期」とはいうものの、絢香が本当に来ることができるのか..いや、無理なんじゃないか。もちろん席を立ち、そそくさと会場を後にする人の姿も見えました。

しかし…会場を後にしたのは1割足らず。つまりほとんどの人は、普段は「前座」でありながら急遽主役を任されることになった初音さんのコンサートに耳を傾けてやろうじゃないか、そんな何となく暖かな空気が広がっていたのです。西日が傾き、空も大分暗くなってきた中、絢香の代役という重い重責を担った初音が登場…。

1曲、2曲と歌が進み、その合間に観客はパラパラと席を立っていきます。
途中のMCで、「私は運が悪い」みたいなことを言っていましたが、それは今日のことでしょうか。いや、むしろ今日は運がいいんじゃないですか?これだけの観客が、期待を持ってステージを凝視しているわけですから。

結局1曲も知っている曲はありませんでした。ただ、7~8曲ほど歌い終えて「次が最後の曲です」というと、観客からは一斉に「えーっ!?」という歓声。その時点で7割以上の観客が残っていたのではないでしょうか。

最後の曲が終わると同時に、観客からは万雷の拍手とアンコールの声。や、優しいぞこの会場の人たちは…。

所詮「前座」の初音でしたので、アンコールの曲など用意していなかったようで、「すいません、アンコール用意していなかったんですけど」…と言うと、暖かな笑い声。新曲をもう一度歌い上げると、本当に暖かな拍手と歓声がステージに向けられました。

はー終わった。ま、しょうがないよな。

…とそこへ、再び事務所社長が登場。観客からは罵声ではなく、「社長ー!」という声援そして拍手!

社長、その光景を目の当たりにし、号泣。

それを見た観客からは「頑張れ!」の声。

何なんだ、これは…。何故かこちらの胸が熱くなりました。
社長はこの件を東京に帰って絢香に伝えること、そして必ず公演を行うことを我々に誓ってステージを下りました。

終演時間は19時30分。1時間弱のステージではありましたが、誰ひとり不平不満を口にすることもなく、何だか満足そうな表情を見せながら席を立っているのがとても印象的でした。

正直、明らかにキャパを超えているチケット販売や、待機場所への案内を含め、入場に際してのグダグダなスタッフの対応、誘導も何もない適当な運営には、本当に腹が立っています。これは運営する側が、延期公演までに修正してくださることを強く望みます。

それは別として、ある意味貴重で伝説になりうるようなステージを拝見させていただきましたし、ますます絢香のステージが見たくなりました。
延期公演がいつになるのかはわかりませんが、どうか体調を整えていらして下さい。楽しみにしています。