日別アーカイブ: 2018-05-04

賑やかだった弘前の春空

桜前線が一気に北上した4月。弘前公園のソメイヨシノは4月20日に開花し、23日には園内、外濠ともに満開となった。県内外はもとより、今年は海外からも大勢の観光客が訪れたようで、例年のことながら幹線道路や公園周辺の道路における慢性的な渋滞が発生したようだ。

ソメイヨシノはGW前半を迎える前に散り始め、GW突入の頃には綺麗な花筏を楽しむことができた。
とはいえ弘前公園にはソメイヨシノ以外にもたくさんの種類のさくらがあり、今日5月4日時点でも遅咲きのさくらの花を楽しむことができる。ちなみに、弘前市公園緑地課が発表したさくらの開花状況は、こんな感じ。

ソメイヨシノ
■園内(全体)
開花状況  :葉桜

ヤエベニシダレ
■園内
現在の状況:散り始め

弘前雪明り(原木)
■ピクニック広場
現在の状況:散り始め

その他の品種の開花状況・予想
■鬱金 (本丸・二の丸・ピクニック広場) :満  開
■関山 (二の丸・ピクニック広場・四の丸):7分咲き~満開
■東錦 (二の丸・ピクニック広場)    :満  開
■松月 (北の郭・追手門)        :満  開
■寒緋桜(ピクニック広場)        :満 開
■ひよどり桜(ピクニック広場)      :7分咲き
■普賢象(本丸・ピクニック広場)     :3~6分咲き
■須磨浦普賢象(北の郭・ピクニック広場) :2分~7分咲き

弘前城植物園のサクラ開花状況
満   開 :一葉、鬱金、大寒桜、カスミザクラ、御衣黄、釧路八重
松月、手毬、福禄寿、水上、ヤマザクラ
5 ~7分咲き:関山、兼六園菊桜、琴平、紅時雨
咲き始め  :数珠掛桜、須磨浦普賢象、普賢象、松前紅玉錦

見たことも聞いたこともない名前があるかも知れないが、これ、ぜんぶ「さくら」の種類なのだそう。ちなみに、弘前公園で開催されるのは「弘前さくらまつり」であって、「弘前桜祭り」でもなければ「弘前桜まつり」でもない。なので、どういうわけか「桜」と漢字表記することにちょっとした抵抗というか違和感があって、この投稿でも「さくら」と表記しているのは、そういう趣旨です。

今年は、「弘前さくらまつり」の前身である「弘前観桜会」が開催されてから百周年を迎える。
これに合わせて関連するイベントも開催されていて、弘前公園は中も外も、そして上空も賑わいを見せた。

4月21日は、弘前さくらまつりの開幕日。この日に合わせ、「弘前観桜会100周年事業」として、航空自衛隊松島基地第4航空団所属の第11飛行隊6機が飛来することとなった。
言わずと知れた「ブルーインパルス」の展示飛行である。

前日、デモンストレーション(訓練飛行)を弘前市上空で行った際も、口をあんぐりしながら上空を眺める市民の姿が多数目撃されたらしい。
僕は昨年5月、八戸市の市制88周年記念事業としてブルーインパルスの展示飛行を見ており、今回は2年連続2度目となるブルーインパルス観覧の機会となった。
どうせならば岩木山や弘前城とのコラボを撮影してみたいと考えたが、弘前公園内はもとより、高い建物は撮影の機会を伺うカメラマンや航空ファンで混雑必至。
しかも「ブルーインパルス」がどの方角から飛んでくるのかはわからないし、その時その時で飛んでくる方角が変わることを知っている。恐らく弘前公園内で解説を聞かないとわからないだろう。
しかも、白神山地は世界自然遺産で飛行禁止区域となっている。そうなると、平場で飛行を観ることができる、ある程度の高台ならちょうどいいということか。

あ。他に観覧している人がいない、絶好の場所があった。
10時過ぎ、自宅の2階から屋根に上る。
多少木々が邪魔になりそうだが、ここなら遠くから機体を確認することができるはずだ。
…ふと見ると、近所でも同じことを考えている人がいたようで、双眼鏡片手に空を眺めている近くのオジさんの姿を確認、思わず苦笑する。
10時30分、予想通り北の方向からやってきた6機の機体。飛ぶ鳥を追いかけるかの如くその行方を追いかけながら約20分にわたって撮影した画像が、こんな感じ。

この日はあいにく上空の風が強く(ちなみに午後には暴風警報が発令されるぐらいだった)、ハートや五輪(さくらの花)は煙が風に流されてうまく出来上がらなかったのが残念。でも、一番残念だったのはレンズにゴミが付着していたことに気付かず撮影していたことだった。

さて、昼の上空が賑わった約10日後、今度は夜の上空が賑わうことに。
こちらも弘前観桜会100周年記念として、5月3日の夜に弘前城植物園内で花火が打ち上げられた。

以前も弘前公園内で(季節外れの)花火が打ち上げられたことはあったが、花火の大きさの問題なのかそれとも打ち上げ場所の問題なのか、ほとんどその姿を見ることはできなかった。しかし今回は、自宅から直線で約1キロしか離れていない植物園。これはひょっとして…とまたも2階へ。ただし今回は屋根には上らず、部屋の電気を消灯し、窓枠にカメラをピタリと固定しての撮影(なので、三脚は使っていません)。
シャッターの開放を5秒にしたら、次から次へと花火が打ち上がるために花火が輻輳する羽目に。
しかも、ISOの設定を200のままで撮影してしまったのが心残りではあったが、ほぼ正面に近い位置から撮影することができたので、これはこれでヨシとしよう。

花火の打ち上げとともに、公園内で休み始めていたと思しきカラスが一斉に飛び立ち、大騒ぎしていたのにはちょっと笑ってしまったが、こんな感じで弘前の春空は非常に賑やかだった。

しばらくカメラには触っていなかったので、久し振りに撮影する機会が得られたのは何よりだったけど、レンズの件といい設定の件といい、何だかあまりにも初歩的なミスで何も言えません…。