日別アーカイブ: 2012-11-16

政治とプロレス


政治の話は、それぞれ政治思想が異なることもあって、極力避けようと思っていたのだが、さすがに今回はちょっと我慢できなかった。突如やってきた衆議院の解散劇はただただ呆れるばかりというか、まさに国民不在の茶番だといっても過言ではないだろう。
野田首相が「近いうちに」と発言したことに端を発した今回の選挙。解散風が吹き始めたとマスコミが騒ぎ始めた途端、まさかの党首討論での解散ぶち上げ。マスコミ各社が笑いをかみ殺しながらその模様を伝えていたのが見てわかり、劇場型政治もいよいよここまで来たか、と思う一方で、野田首相と自民党の安倍総裁とのやりとりはどこかギクシャクしていて、お互い初めて対戦する相手と、なかなか組めずにいます、みたいな感じだった。
解散につきものなのが万歳三唱。あの意図するところは諸説あるが、こういうご時世に万歳なんぞしているなんて、何とまぁおめでたいヤツだと思うし、断片的に捉えると、「万歳」ではなく「お手上げ」のようにも見える。まぁいずれにせよ、どれぐらいの人たちがまた本会議場に戻って来るのかはわからないが、今回は大幅な入れ替えがありそうな気がしますぞ、私は。
ところで今回の衆議院解散、争点は一体何なのだろうか。本来であればいち早く着手しなければならないはずの震災復興は、遅々として進んでいない感があるし、TPPへの参加が争点になるのだろうか。それとも、原発を巡る問題?いや、消費税改革か?待てよ、国交問題だって全然解決の糸口が見えていないし、そもそも国会の定数是正の問題だってある(その場しのぎの0増5減なんて、何の意味もなさないぞ)…。
何とか党の暴走老人は「旧体制 vs 第三極」みたいにぶちかまし、それに乗っかって世論を焚きつけようと報道しているバカなマスコミもいるようだが、ハッキリ言ってそんなことはどうでもいい。そういう政治に今まで国民は散々翻弄されてきたし、離散集合を繰り返してもなお呉越同舟を堪え忍ぶそのスタンスが僕には理解できない。結局のところ皆さんは、何をしたいんですか?って話(で、それでも皆さんが一致団結するところは結局のところ、反民主?反自民?それとも…?)。
いずれにせよこの3年半の間で、それぞれの党や議員が公約として掲げてきたことやマニフェストが、どれだけ達成されたか、あるいは目標に近づいたか、候補者は自らの口でしっかりと語るべきだと思う。それこそが、「国民に信を問う」ということではないだろうか。
政治はよく、プロレスと一緒と揶揄される(いや、そんなこと言ったらプロレスに失礼か)。
メジャーと呼ばれる大きな団体からインディーと呼ばれる小さな団体まで、プロレスの組織はバラバラ。
メジャーの団体から独立して新しく小さな団体を立ち上げる選手もいれば、フリーの立場でそういった団体を渡り歩く選手も。かと思えば団体がダメになってまた古巣に戻ってくる選手がいるし、同じ団体の中でも勧善懲悪の人気レスラーが突如悪役(ヒール)に転向することだってしばしば。
こうなるとホント、政治の世界を見ているみたいだが、そのプロレスラーがアントニオ猪木を筆頭にこぞって政界進出するのだから、おかしなものだ。
昭和プロレス全盛の頃、新日本プロレスのアントニオ猪木の好敵手として活躍したアンドレ・ザ・ジャイアント(1946 – 1993)。
どうでもいい小ネタだがそのアンドレ、弘前市中野にある某居酒屋に、弘前への興行の際に来店したらしく、生ビールを大ジョッキで30杯以上平らげた、ということをプロレス好きの店主が店に張り紙していたことがある(ちなみにその居酒屋は今も存在してます)。
新日本プロレスの実況を務めていた古舘伊知郎は「巨大なる人間山脈」「一人民族大移動」などと好き勝手なニックネームを付けていたが、一目で誰とわかる彼が、マスクを被って試合に臨んだことがある。
新日本プロレスをかき回す集団として、将軍KYワカマツ率いる「マシン軍団」というヒール軍団が存在していたのだが、アンドレはその一員として突如登場、「ジャイアント・マシン」という名でリングに上がったのだ。

で、僕が何を言いたいかというと、結局のところマスクを被ろうが何をしようが、中身は一緒だということだ。
解散が決まった途端に与党である民主党からの離党者が続出したというのも笑える話。しかもあろうことか自民党への鞍替えをぶちまけた議員もいた。自らの選挙のためとしか思えぬ行動、慌てふためいてしっぽを巻いて離党していく姿を見て、国民が手を叩いて喜ぶ、とでも思っているのだろうか。そんなに自分の政策と合わないのなら、もっと前から離党しろよ、と思ってしまう。まあ、そんな輩に政策なんてあってないようなものなのだろうけど、要するに、勝ち馬に乗りたいだけなのだろう。
さて、衆議院の任期は4年間である。ここ20年間で任期満了に伴う改選が何度あったかというと…
お見込みの通り、0回。
任期途中で全て解散総選挙を行っているのが実情だ。
聞いたところでは、総選挙一回にかかる費用は600億とも700億ともいわれている。もちろんこれは全て税金で賄われる。
だからどうしたといえばそれまでだが、たった4年の任期を全うできないような議員や、口先だけの公約や信念しか持ち合わせないような輩を選ぶ我々にも、一定の責任があるということは肝に銘じなければならないのかも知れない。
もっとも、議員になりたいという人は選挙に出ればいいんだし、国民はそれに投票という形で応じればいいだけの話なのだ。
でも…顔だけ口だけパフォーマンスだけの政治は、ホントもう勘弁して。