Monthly Archives: 10月 2023

人の言い分、クマの言い分

クマの被害が相次ぐ秋田県。
ついこの間「東北OMマタギ体験合宿」で訪れた北秋田市でも、クマの出没が相次いでいる話を聞いた。その影響もあり、2日目に予定されていた森の散策が中止となった。正しい決断だとは思ったけれど、少し身体も動かしたいと思い、ジョギングでもしようと阿仁前田温泉駅から国道105号を少しだけ往復してきた。木々が生い茂る周囲は霧が立ち込め、肌寒さを感じるぐらいであったが、クマに襲われる危険性も孕んでいたわけで、ちょっと軽率な行動だったと反省した。

霧が立ち込める山間部。

それから約1週間後、北秋田市役所から程近い鷹巣地区、いわば北秋田市の中心部ともいえる住宅地にクマが出没、4人が襲われ重軽傷を負ったとの報道に戦慄が走った。
更に同じ日、岩手県八幡平市では、キノコ採りのために入山した女性がクマに襲われて亡くなったことが報じられていた。

青森県内もクマの出没が相次いでおり、連日のように新聞の記事になっている。
東北森林管理局が20日に公表したブナの結実状況は、福島県を除く東北5県で「大凶作」だったとのこと。

昨年はブナの実が豊作・並作だった。この翌年の春は子グマが多く生まれる可能性があるとされており、結局、クマの主要な食糧であるブナの実がないことで、冬眠前にエサを求め人里近くまで現れる、ということが、今般の相次ぐクマ出没に繋がっているようだ。

青森県西目屋村。
世界自然遺産の白神山地を抱える人口1250人の農村であり、父の生まれ故郷だ。「神からの授かりもの」と呼ぶクマの狩猟を一定の期間だけ行うマタギも生活する地域。
先日報じられたところでは、その西目屋村では、既に60頭のクマが捕獲されているという。そういえば村を訪れた先日、道の駅の販売所にある冷凍ストッカーで、クマ肉が売られていたのを見た。

ざっと計算すると、人口の4.8%に相当するクマが捕獲されたことになる。
単純計算できるものではないことは承知の上で、皆さんの住んでいる地域の人口に4.8%を掛け算して欲しい。人口10万人換算だと、4800頭のクマが地域のあちこちに現れることを想像してみてください。

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東北OMマタギ合宿に参加してきたよ!

毎年開催されている「東北OMマタギ体験合宿」。
今年開催されるのは『東北OMマタギ体験会2023 & カードゲーム「moritomirai(モリトミライ)」』。
タイミング良く予定が空いている時の開催だったので、迷うことなく参加することを決めた。

この合宿の開催地である北秋田市は母の故郷であり、集合場所となっている阿仁前田地区にある前田公民館までは、母の実家から車で20分ほど。それ以外にも、色々御縁がある。
この合宿、5年前は「東北OM親子企画 マタギ体験合宿」ということで甥っ子と二人で初参加。甥っ子が両親の手を離れ初めて伯父さんと遠征するということもあり、母そして妹は、二人が待つ合川へ帰ってくるまで気が気でなかったようだ。

ちなみにあの時は、7月下旬の開催だった。母の実家の至近にある合川駅から甥っ子と二人で秋田内陸縦貫鉄道に乗車し、阿仁前田駅を目指したが、今回は車で目指すことに。
そういえば阿仁前田駅は、2年前に阿仁前田温泉駅に改称していたことを、初めて知った。

今回は、母も実家に遊びに行きたいということになり、二人で北秋田市を目指すこととなった。しかし、どうも朝から色々バタバタしていた感があり、焦りと苛立ちが募る中での出発となった。こういう日は色々気をつけないといけない。

…と、東北道の大鰐弘前ICを通過したところで気がついた。
あれ?さ、財布がない!ということは、免許証もない!
既に車は高速道の本線を走っている。汗が一気に噴き出し、鼓動が早くなった。母に事情を説明し、次の碇ヶ関ICで下車、そのままUターンして再び弘前市を目指す。
何やっているんだ、俺は…。

とはいえ何せ免許不携帯。あってはならないことを既にやらかしているのだから、運転は慎重に…と、大鰐弘前ICの出口に向かったところで、前の車が赤い旗に遮られたのを見た。
こ、こ、こ、高速隊がいる!

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