日別アーカイブ: 2009-03-25

侍JAPANおめでとう【遅っ!】

結果はわかっていたのですが、昨晩放映された決勝戦の模様をみて、手に汗握ってしまいました。
再放送の視聴率でも26.5%って、凄いっ!!

東京ラウンド終了後、生意気にも僕は「アジアの野球レベルが上がってきているのでは」と批評しましたが、日韓で決勝のステージを戦ったことを考えても、それはまんざら間違いでもなかったのかな、という気がしています。
MVPは松坂投手とのことでしたが、松坂投手が「岩隈投手に申し訳ない」と言っているように、正直誰がMVPでも不思議ではなかったし、裏を返せば、全大会を通じてコンスタントに良かった、という選手がいなかった、というのが実際のところではないでしょうか。個人的には、日本の感動を増幅させることとなってしまった(笑)ダルヴィッシュ投手に裏MVP、大会を通じて随所でいぶし銀のような渋い働きを見せた内川選手に陰のMVPを差し上げたいところです。

その一方で、明らかにこの狂騒に乗じる格好で記者会見した紀香の元ダンナ(笑)と、小沢一郎はちょっといただけない、かな。手段が姑息というか何というか(小沢一郎はタイミングが悪かっただけに、仕方がないのだろうけど)。

さて、東京ラウンドの原監督の采配に疑問を呈した私。
勝てば官軍といいましょうか終わりよければすべてよしといいましょうか、結果的にはいかにも巨人の好きそうな「勝利の方程式」に固執することのなかった選手起用が、功を奏したといってもいいでしょう。

ただ、五輪の時は正直何となくコーチングスタッフと選手の間に見えない壁があったのかな、という気もしていたのですが、今回の大会を見ると、大会が進むごとにコーチングスタッフと選手との結束がどんどん強まっていっているように見えました。象徴的だったのは、祝勝会(シャンパンファイト)で、ブルペンキャッチャーを務めた小川良男氏が、松坂、岩隈に続き胴上げされていたこと。
みんなから「良男!良男!」と呼ばれ、照れくさそうに胴上げされる姿は、本大会に携わった人たちの結集の象徴といってもいいでしょう。

僕は、正直今大会で日本が連覇できるとは思っていませんでしたし、準決勝進出も怪しいと思っていました。なぜならば、結局今大会を通じて5度も対戦することになった韓国の強さに畏怖していたわけで、やはり五輪金メダルの実力は相当のものなのだということを改めて思い知らされました。
とりわけ昨日の9回裏2アウトから同点に追いついた韓国チームの粘りは、恐らく日本チームにはないものであり、選手層の若さを考えても、次回の大会では優勝候補の筆頭にのし上がってくることでしょう。

というか、アメリカによるアメリカのための大会と揶揄されたWBCの決勝の場に、結局未だ立つことのできない母国アメリカが、次回大会を開催するまでどのような仕掛けを用意してくるのかがちょっと見物です。

しかし、イチローは相変わらずおいしいところを持っていきますね(笑)。
決勝戦に照準を合わせて大会に臨んでたのか?と勘ぐりたくなるぐらいの活躍。ただ、普段あまり感情を表に出さない男が、あれほど嬉々とした表情を浮かべたのは、本当に前大会制覇以来ではないかというぐらいの喜びよう。それだけ我々にはわからない苦労を重ねてきただろうし、結果を出さなければならないというプレッシャーを自分自身に与えていたのでしょう。

五輪とWBCの決定的な違いは、五輪は敗れてもほかの種目があるから…と諦めがつくかもしれませんが、WBCは単独開催ですから、そうはいきません。
頂点に立てるのは1チームのみなので、敗れたときのショックというのは、相当なものでしょう。

こういうご時世に、明るい話題を振りまいてくれた侍JAPAN万歳!!

ただ、日本人は熱しやすく冷めやすい人種なので、この余波がどのぐらいまで続くか…。(笑)