MARK KOSTABIのこと


美術や芸術に疎い私ですが、この人だけは!という画家が一人。
表情のないのっぺらぼうな顔が特徴的な、米国出身の「異端児」的アーティスト、MARK KOSTABI。初めて彼の作品を見たときは、DALIの作風に相当な影響を受けているのかな?と思ったのですが、DALI亡きあと、今となっては彼の作風は完全に固有のものとなりました。
※ちなみに日本の画家だと、村居正之さんという方の作品(深く、吸い込まれそうな青色が特徴)が非常に好きです。この方は、日展の評議員もされておられるのですが、日展が弘前で開催された時に尽力された立役者です。
さて、KOSTABI。
佐野元春の「エレクトリック・ガーデン」やGuns n’Rosesの「Use Your Illusion」のジャケット、その他色んなアーティストが彼の作品を取り上げており、皆さんも恐らく一度は観たことがあるはずです(ところで、ガンズの新作は一体どうなったのよ!?)。
表情がない分、どことなく無機質で、でも呆れるくらい暴力的というわけでもないし、極端にエロスを感じるわけでもないし、それでいて結構現代風刺っぽいところがあるのが、僕は結構好きなのです。


好きだ好きだといいつつも、いわゆる「原画」というものには未だお目にかかれずでして…ハイ。まぁ、所詮その程度なのでしょう。
確か92年だったかな?三越美術館でKOSTABIの絵画展を開催しました。でも、当時は本当にお金がなくて、そういったものを楽しむという金銭的余裕精神的ゆとりもなく、泣く泣く指をくわえておりましたが…。その後98年にも来日、再び三越美術館で絵画展を開催しましたが、今度はそれを知ったのが開催後だったという…。
実は今から5年前。@nonvey websiteを立ち上げたときにトップの画像を飾っていたのが、他ならぬこのKOSTABIの絵画でした(ちなみに背景は#003333。以降このカラーは、僕にとって外せないカラーになりました)。といっても僕が彼の絵画をたくさん所有しているというわけもなく、画集を1冊持っているだけ。その画集をせっせせっせとスキャンしては、月に1度くらいの更新頻度でトップの画像に据えていたんですね。懐かしいなぁ。
大体彼の絵画なんぞ、僕の貯金を全て叩いても手が届くような代物ではありませんので、部屋には友人からいただいたKOSTABI画のポスターが、ポツンと一枚飾られている程度。
一時期は、ポストカードなんかも購入していたのですが、煙草のヤニや蚊取り線香、他の色んな要因もあって日に日に色褪せていく羽目になり、結果僕の知らぬ間に廃棄処分に(涙)。
まぁそんなこんなで、確か今の職についてすぐに購入した彼の画集というのは、辞書の類以外で購入した本の中では、恐らく1〜2位を争うくらい高価なモノではないかと思っておりますが、最近またその画集を眺めていたら、無性に彼の最近の作品に触れたくなってしまったのです。
しかし、彼の他の画集なんてあるんだろうか…?今持っている画集以外、店頭では見たことないぞ?
杞憂でした。
ありました。それも、4冊も(実際は7冊くらいあるらしいですが…)。中でも、90年に発表された「KOSTABI THE EARLY YEARS」なる画集は、彼のバイオグラフィーも含む500ページを超える大作で、お値段は何と、23,000円超…。
さすがにこれには手を出すことができず、泣く泣く今回も税抜き4,400円の画集を購入することにしました。ただし今回は、一気に2冊購入!
(「LOST AND FOUND」と「THE POETRY OF SILENCE」)
というか、いつの間にこんな画集が…と思ったら、どちらも洋書だったのですね。今後ひょっとしたら日本向けに翻訳、編集されて販売される可能性はありますが、少しでもいいから彼の新しい作品に触れたいと思っていたところだったので、こりゃホントにラッキーでした。思い立ったら吉日って言いますけど、今年はそれをひしひしと感じることが実に多い!
ところで彼、その多彩な才能を存分に見せつけたいのか(笑)、何と自ら作曲し、ピアノ演奏までしているというクラシックアルバムも発表していたんですね…。でも、これはさすがにちょっと食指が動かないな。
オフィシャルサイト(英語)
http://www.markkostabi.com/
(「paintings」 から少しだけ彼の作品を観ることができます。)

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