2005.03.19 角松敏生 ぱ・る・るプラザ青森

正式なツアータイトルは、「TOSHIKI KADOMATSU & His Friends Performance 2004〜2005 ”Fankacoustics★Solid & Elastic TOUR”〜ALLOVER JAPAN もう一度…〜 Elastic Side」。長いっすね(笑)。会場によってメンバーやスタイルを変え、“Solid Side”と“Elastic Side”に分けたステージを全都道府県で行っているということで、非常に長丁場なツアーとなっています。しかも、中にはライブハウスで行う県もあるんだとか。
それでも、青森の会場はホールでした。会場のぱ・る・るプラザ青森は、収容人数が約1,000人。「人が入るか心配」などと私は言っていましたが、いざ始まってみると座席は9割9分埋まっており、2階もほとんど満員に近い状態でした。前回のツアーで、約2,000人の収容人員に半分そこそこという入り、しかも2階はほとんどが空席という「玉砕」を味わっている角松氏は、「正直ナメていた」らしいですが(笑)。
肝心の内容は、あんまり書くとネタばれになってしまうので控えたいと思いますが、非常にシンプルなセット構成、そしてアコースティックかつ(予想通り)非常にベースの効いたサウンドが展開されました。ステージ上には、アコースティックギターを中心に7〜8本のギターが並んでいました。ちなみに私は前から4列目で、ほぼセンター寄りという非常に好ポジションだったのですが、最後尾でも十分ステージが見渡せるというこぢんまりとした会場でしたので、恐らくこの日ライブを堪能したほとんどのお客さんは、非常に満足度が高かったのではないかと思います。
年齢層は若干高めといった感じ。ただ、私の前には、還暦を過ぎたと思しきおばあさんがいたり、横の方にはまだ小学生と思しき男の子が(それも2人も)いたりと、非常に幅広い客層でした。


開演時間を10分ほど過ぎてステージ上に現れた角松氏は、24時間テレビ張りの黄色いシャツにジーンズ姿。まずは最新アルバム「Funkacoustics」からの楽曲を、アコギを手に若干苦しい表情を浮かべながら唄っていたのですが、どうもギターのチューニングが合わなかったのか、いきなり1曲目が終わった途端、ギターを下げるよう指示。彼の背後に並べられていた3本のギターのうち2本が下げられてしまいました。うーん、この妙な緊張感は何なのでしょう(笑)。それでもステージが進むごとにどんどん調子がよくなり、「いやぁ、今年は青森も雪が大変だったみたいで…」と始まったMCも絶口調。「昔はですね…」と、年表のようなものをめくりながら、かつては同じツアーで青森、弘前でライブをやっていたこと、今ではそれが考えられないほど音楽業界も不況だということを淡々と話しながら、活動を停止する(彼は「凍結」と言いますが)前の曲が数曲披露されると、会場は一気にヒートアップ。いやぁ、ベースが効いているということで、あの曲やあの曲も披露されるとは…私はこれだけでもちょっと感激だよ。
さらに!小学生の男の子たちが一番盛り上がった(と思われる)、角松氏の作った曲の中でもっとも有名な曲が披露されました。
「今日、角松のライブが初めてという人いますか?いないよね」と言うと、最前列の女性が申し訳なさそうに手を挙げます。角松氏「いたぁ…それも一番前に…(苦笑)。」そして「ええと、後頭部に時々刺さるような痛みが走るかも知れませんが、気をつけて下さいね。」そう言うと、あの曲が始まり、会場内は無数の紙飛行機が舞うこととなりました。途中、振り向きざまに角松氏の頬に紙飛行機が直撃、思わず「痛っ!」と声を上げるシーンも。場内は笑いに包まれながら、なおも紙飛行機は飛び続けます。必死に紙飛行機を避ける角松氏が妙にコミカルでした。
アンコールも終わり、場内には終演のアナウンスが流れました。ステージ上では、撤収が始まったのですが、場内のお客さんは帰ろうとしません(何も知らないお客さん、帰りを急ぐお客さんは出口に向かってしまいましたが…)。2度目の終演のアナウンスが終わると、案の定再びステージに灯が点り、ステージにはメンバーとともに、ビールを片手にした角松氏が登場。ドッと会場が沸きます。
「ええと、6,500円以上のことをしろ、と(笑)。これからは、お客さんの責任ですから。」といって最新アルバムからの曲が披露され、最後はピアノと角松氏だけで1曲披露し、終演。時計は既に21時を過ぎており、正味2時間30分のライブが終わりました。
青木智仁氏のベースが最高に格好良く、相変わらず角松氏の痩身ぶりが非常に印象に残った、素晴らしいライブでした。角松氏のライブはこれまで数度観ましたが、今までで一番良いライブだったかも。
未だツアーが続くようですが、終演アナウンスがあっても席を立たないように(笑)。

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