ライブ・コンサート」カテゴリーアーカイブ

さいたまスーパーアリーナの「注釈付指定席」は侮れなかった

2月8日にさいたまスーパーアリーナで開催されたサザンオールスターズ LIVE TOUR 2025「THANK YOU SO MUCH!!」に足を運んだ。

無期限活動停止を発表した2008年の「30周年感謝祭(日産スタジアム)」、5年ぶりに復活を果たした2013年の「灼熱のマンピー!! G★スポット解禁!!(宮城スタジアム)」、そして2019年の「“キミは見てくれが悪いんだから、アホ丸出しでマイクを握ってろ!!” だと!? ふざけるな!!(札幌ドーム)」に続き、4度目のサザンのライブ…。

2008年のライブの直後に父が他界したということもあって、個人的には色々思い入れのあるサザンオールスターズ。メンバー全員がもうすぐ古希を迎えるという年代に差し掛かるが、ほぼオリジナルメンバーのままで今もなお第一線で活躍する彼ら。ひと昔前であれば年寄扱いされても何ら不思議ではない年代であるにもかかわらず、多くの世代を魅了するそのエネルギーの恩恵を授かりたい。あと何度このメンバーのライブを観ることができるか、と考えたら、居ても立っても居られなくなり、チケット入手に奔走したというのが今回のきっかけ。

2月7日から今季最強寒波が押し寄せ、新潟市をはじめ北陸地方や東北南部は記録的な大雪に見舞われた。
こういう時は離れている地域の交通機関にも影響が及ぶ。そんなこともあって早い時間から移動を開始したが、仙台駅到着時で約5分の遅れが発生、さらに次の白石蔵王駅(通過)の手前で減速、トンネル内に約20分停車。
結局、目的地の大宮駅へは約30分遅れで到着したが、大宮駅に到着する直前の車内では、上越・北陸の新幹線に大幅な遅れが出ている影響で、大宮から先(上野・東京)に向かう乗客に対して「在来線への乗換え」をアナウンスしていた。大宮駅南口の有人改札は、新幹線の一部区間の払い戻しを求める乗客で長蛇の列ができあがり、すっかりカオス状態になっていた。しかしこれは大変な時に来てしまったぞ。

それはさておき、16時頃にさいたまスーパーアリーナへ移動。入場口となるNゲートは、400レベル500レベル(4階5階)への誘導口。

さいたまスーパーアリーナのAゲートを横目にNゲートを目指すが、ずーっと階段が続く。

さいたま新都心駅からさいたまスーパーアリーナをぐるりと半周して最奥部にあるNゲート。この時点で期待薄。

注釈付指定席は、資機材の影響や座席の場所の関係で、ステージの全景を眺めることができないらしい。
今回はとにかくサザンオールスターズのライブを生で楽しむ、ということに主眼を置いていたので、座席の位置はそれほど気にしていないつもりだった。
が、会場の収容人数が3万8千人ほどだということを知り、念のためオペラグラスも忍ばせていた。

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20241208 吉川晃司 40th Anniversary Live at あきた芸術劇場ミルハス

2023年1月に仙台サンプラザホールで、約29年ぶりに、吉川晃司のソロコンサートを観た。2011年に東日本大震災の復興支援として開催されたCOMPLEXの「日本一心」は2日続けて観たのに、なぜか吉川晃司本人のライブにはなかなか足を運ぶことができなかった。僕自身も50代半ばに差し掛かり、いつどうなるかわからない。なので、観たいと思った時がタイミング。秋田で彼のコンサートが開催されることを知り、再び足を運ぶことにした。

ツアー用のトレーラの前では、多くのファンが記念撮影

2023年の仙台公演は、色んな意味で忘れることのできないものとなった。今回は何事もなければいいのだけれど…と思いながら迎えたライブ当日。雪が積もったので、秋田に向かう奥羽線の運行状況を確認して愕然とした。なんと、青森と秋田の県境付近で架線に支障物がある(恐らく雪の積もった枝か何かが倒れ掛かったのだろう)とのことで、始発から運転見合わせ。運行再開予定が9時になるという。しかし、全くこの予定はアテにならない。下手をすれば午後までずれこむのではないか。となると、この日の行動計画がすべて水の泡となり、ライブの開催に間に合うかさえも怪しい。ううむ。こうなったら少し早めに秋田に向かうことにするか。

しかし、9時30分過ぎに弘前を出発する特急が運休になったことを知る。ええっ?何で?
嫌な予感は的中し、9時の運行再開予定が12時へと変更になっていた。やっぱり…。
かといって車で向かう選択肢は考えられず、新幹線を乗り継いで向かうべきか。いや、ひとまず予定通り11時30分過ぎに弘前を出発する電車に乗り、あとは運行再開を待つことにしよう。
どうもケチがつくなあ、と思いながら11時過ぎに弘前駅へ。秋田方面に向かう電車はしばらく運転を見合わせる、とアナウンスされている。

ところが、神様はまだ見放していなかった。青森から電車が到着するタイミングで、事態が好転。なんと、電車は時間どおりに運行するという。おお…運が残っていたぁ。

秋田駅の改札口前に鎮座するなまはげのモニュメントがお出迎え

結局秋田駅には10分ほど遅れて到着。終演後に駅ビルの3階で一献興じることを決めていたので、会場までの距離感を掴もうと、徒歩で会場を目指す。

会場近くにて。時折雪が降り、寒いことには変わりなし。

10分ちょっとで会場に到着すると、ちょうどグッズの先行販売が行われていたようで、思わず列に並び、グッズ数点を購入した。

各会場限定のバッジのほか、Buffとのコラボとなるネックウェアも購入。

開演15分前に会場に入る。前から14列目の左端という座席。ステージがバッチリ見える。前回の仙台公演での重複発券が頭をよぎるが、今回は大丈夫だったようだ。同年代かそれ以上、そして男女満遍なく会場を埋め尽くしている。僕みたいな「おひとり様」での参加も結構いるようだ。

会場にはポスターの掲出もなく、これだけが貼りだされていた。

17時過ぎ、いよいよ客電が落ち、ライブが始まった。

【以下、多少ネタバレがあります。】
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#福山雅治 WE’RE BROS. TOUR 2024 仙台公演(24/09/14)

観たいと思ったアーティストのライブは、可能な限りその時に観に行こう。
次があるかどうかはわからないんだから。これがここ最近の持論となっている。

間もなくデビュー35周年を迎える福山雅治が今春から2年ぶりとなるライブツアーを開始。「WE’RE BROS. TOUR 2024」と銘打たれたそれは、約6か月にわたって全国17か所35公演を行うというもの。

2011年、青森での2Daysそして仙台と、3度にわたりライブを観る機会を得たが、それ以降は青森に来ることもなく、いつしか自分の中でも「一度観たいと思っていたアーティスト」を観ることができたことへの満足感からか、その後のツアーにはほとんど気を留めることがなくなってしまった。
そんな中で知った2年ぶりのツアー。コロナ禍から明け、僕自身も以前のようにライブ会場に足を運ぶようになっていたところ、なぜだかわからないけれど、福山雅治のライブが無性に観たくなった。
何の躊躇もなく9月14日に宮城セキスイハイムスーパーアリーナで開催されるライブチケットを申し込んだところ、何と当選。13年ぶりにライブを観る機会を得ることとなった。

仙台市内の宿を手配し、新幹線の予約も完了。
あとは仕事や私事の都合を万事繰り合わせて行くだけ、と思っていたが、さてどうしたことか、9月に入りテンションがどんどん下がり始めた。
そういえば、何で今になって急に福山雅治のライブを観たいなんて思ったんだろう?本当に観たいんだろうか?そういえば、新しい曲なんてほとんど知らないしなあ。自問自答と悶々とした気持ちが渦巻く。

追い打ちをかけるかの如く、体調の悪化。風邪をひいてしまったようで、水曜日から木曜日にかけて咳き込むわ鼻水は止まらないわと、最悪の状態に。
いっそキャンセルした方がいいんだろうかと思ったが、既に時遅し。
もうこれは、体調を少しでも回復して行ってみるしかないと覚悟を決めた。

ライブ当日の14日。2日間の断酒もそれなりに功を奏したようで、数日前に比べれば格段に体調は良くなっていた。
お昼前に新青森を出発する新幹線に乗車、一路仙台を目指し、13時半頃に仙台到着。
この日の宿が仙台駅直結ということもあり、荷物を先に預かってもらい、シャトルバスに乗って会場に向かった。周りを見回すと、女性比率が圧倒的に高く、男性は1~2割程度。ただし、演者が年齢を重ねるとともに、ファン層も年齢を重ねていく。演者と同年代、恐らく50代後半と思われる人たちが圧倒的に多かったように見受けられた。

15時過ぎ、会場の駐車場にバスが到着。霧雨未満の天気で、肌寒いとまでは行かないものの、長袖一枚羽織っても全く支障がない。
会場まではまた歩かなければならないのだが、途中、停車中のツアートレーラーに人が群がっていた。
ツアータイトルの「花とミツバチ、涙と音楽」を模したデザインがペイントされている。

撮影に勤しむ人たちを横目に、会場へ急ぐ。
がしかし、入場口へとやって来ると一波乱が待っていた。今回、紙のチケットの販売はなく、電子チケットでの入場となるのだが、多くの人が入場口に殺到した結果、チケット画面がうまく表示されないのだ。ふと見ると、臨時のWi-Fiが設置されているようで、多くの人たちが接続を試みていた。

奇跡的に画面が表示されたタイミングで無事入場完了。あとは、数少ないトイレに駆け込んで、開演の時間を待つのみ。
昨年の浜田省吾以来の宮城セキスイハイムスーパーアリーナ。座席は予想通りスタンド席(西)だったけれど、アリーナや反対側の東スタンドを見渡すと、観客が購入したツアーグッズ「シンクロライトバングル(4800円)」が、あちらこちらから光を放っていて、それがまた開演前の気分昂揚に一役買っている感じ。
しかし、開演時刻の16時近くになっても、会場の席がなかなか埋まらない。やはり入場口で混乱しているのだろうか。それでも16時10分頃になるとほとんどの座席が埋め尽くされ、いよいよ客電が落とされてライブが始まった。

【以下、ツアー終盤ということですが多少ネタバレがあります。】

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#山下達郎 #Performance2024 @NHKホール【21th Jun 2024】

僕にとって最後となったプリンスのライブ、Zepp SENDAIでの公演のチケットを終演後にうっかり落としたことを機に、足を運んだコンサート・ライブのチケットを極力手許に残すようになった。
スクラップしているわけではないので、いつ、誰のコンサートに足を運んだとかどういった内容だったとかは、正直全部記憶しているわけではない。
同じアーティストのコンサート・ライブもたくさん観に行った中で、一番枚数の多いチケットは、間違いなく山下達郎のものだと思われる。

昨年8月のチケットがないのは、スマチケだったため。

2008年頃に全国ツアーを再開してからほぼ毎年ツアーを行っており、青森で公演が行われる時はほぼ足を運んでいたが、徐々にチケットが取れないアーティストの一人となっていった。2014年に開催されたManiac Tour、青森での開催はなく、チケットも取れずに断念。そして、新型コロナウイルスの感染拡大等により、ツアーそのものが行われなくなり、配信ライブなども行われた。2022年には3年振りにツアーが再開されるも、22年、23年と青森での公演がなかった。

2022年のツアーは翌23年2月に開催された岩手県盛岡市でのコンサート(22年7月開催予定が本人の新型コロナ感染により延期されたもの)に足を運び、23年のツアーは全くチケットが取れず、結局千歳市で開催された公演のキャンセル待ちに当選し、急遽夏季休暇を変更して北海道へ向かう、なんてこともあった。
30周年記念のリマスター盤の発売が相次ぐ中、2022年には11年ぶりとなるオリジナルアルバム「SOFTLY」が発表され、更には過去にRCA/AIR YEARSから発売したアナログ盤のリマスター盤が発売されるなど、精力的なマテリアルの発表が続く中、一度でも足を運んだことのある人ならわかると思うが、コンサートの内容には全くと言っていいほどブレがない。

2024年もツアーが開催されることが発表され、久し振りに青森も会場のリストに名を連ねていた。さて、どうなることやらと思いつつ、先に開催される各地でのコンサートにも、仕事の予定やらを睨みつつ、申し込めそうなところに申し込んだところ、何と7月21日のNHKホールでの公演に当選!
…がしかし、8月15日、青森市のリンクステーションホール青森での公演は落選!さらに、一般販売の申し込みを忘れるという大失態!嗚呼、やってしまった…。
地元で観たいコンサートに足を運べないという失意を抱えたまま、20日には機上の人となり、赤羽の名店で心行くまで楽しんだ、というのが前回の投稿だった。

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The Street Sliders 40th Anniversary Special GIG 「enjoy the moment」 at 日比谷野外大音楽堂

2024/04/06 14:30
10時前に新青森駅を出発した東北新幹線は、13時過ぎに東京駅到着。その足で皇居へ向かった。ジョギングでもして少し身体をほぐしておこうと思ったが、皇居周辺は春うららかな陽気に誘われて散策する人が多く、とてもジョギングなんて状況ではなかった。そこで急遽コースを変更し、日比谷公園へ。夕方からライブが開催される日比谷野音の場所を確認しようと思ったのだ。会場近くまでやって来ると、既に長蛇の列ができている。先行のグッズ販売に並ぶ人たちだった。しまった!と思ったが後の祭り。着替えを終えて会場に到着すると、ちょうど先行販売が終了したところだった。

日比谷野音は「日比谷野外大音楽堂」が正式名称です。

2024/04/06 17:00
16時30分過ぎに開場。気付くと開演30分前。徐々に観客で席が埋まっていく。僕の席はかなり後方だが、ステージは充分見渡せる。雰囲気を楽しむという点では絶好のポジションかも知れない。黙して語らず、開演をじっと待ち続ける。ステージの背後に立つビルがまた、なんとも言えぬ異空間的な雰囲気を醸し出している。右手には霞が関の省庁が立ち並ぶ。土曜日の夕方にもかかわらずいくつかの部屋に明かりが灯っているのは、どこの行政機関も変わらない光景。日が傾き始めると、ちょっとだけ寒くなってきた。雨が降らなければいいのだが。

申し訳なさそうに置かれた祝花

2023/05/05 17:00
二度と見ることはできないだろうと思っていたThe Street Slidersが、デビュー40周年を迎えてまさかの再結成。あの日、日本武道館に足を運んだ時の何とも言えぬ高揚感と緊張感、そして終演後の何とも言えぬ虚脱感。てっきり一夜限りの特別なライブだと思っていたのに、全国ツアーやるゼ、って…何だよそれ。しかし、これも一期一会なのだと自分に言い聞かせ、40周年ツアーに足を運ぶことは諦めた。

2024/04/06 17:10
ところが、40周年ツアーの一環として特別公演を日比谷野音で行うと聞き、我慢できなくなった。
「enjoy the moment」というタイトルもそそられた。まんまとやられたな、と思いつつもチケットをゲットすることができた。ただし今回は独りで足を運ぶと決めていた。人生初めての野音が、一生に一度でいいから野音で観たいと思っているエレカシではなく、スライダーズというのも何かいいじゃない。 続きを読む