怒涛の2021年を振り返る。

いよいよ50代に突入し、一抹の期待、希望を心の隅に抱きながら迎えた2021年。
心持ち一つで評価は変わるだろうし、心構え一つで色々な事象の見方も変わるだろう。
そんな淡い期待は見事に打ち砕かれ、昨年以上に苦悩と試練の連続だったような気がする。

2020年12月末の弘前八幡宮。2週間後に大寒波に襲われるなんて想像もできないぐらいの青空だった。

【1月】
大寒波と豪雪が襲来。数年ぶりに豪雪警戒本部が立ち上がる。通勤で利用している奥羽線は数日間にわたって運行できなくなり、ホテルに2泊する羽目に。ちなみに、50歳の誕生日を迎えた1月29日も同様の天候となり、結局その日は職場に宿泊することとなった。

【2月】
業務繁忙期。県の図上訓練に議会対応のほか、鰺ヶ沢町での訓練支援や、五所川原市や弘前市岩木地区での講話など、出張も続いた1か月だった。

【3月】
人事異動の季節。最初の淡い期待はここにあったが、残留が決定。その他にも予期せぬ人事異動があり、4月以降の舵取りが大変になりそうな、そんな不安を抱えながら年度末を迎えた。

【4月】
新年度がスタート。この年齢になってくると、期待よりも不安の方が大きくなってくる。果たしてうまくグループをマネジメントすることができるのだろうか、グループ全員に目配り気配りをすることができるのだろうか、などなど。がしかし、早々から躓きを見せることとなる。この後、三沢沖で見つかり、八戸港へ運搬された不発弾に翻弄されることに…。

【5月】
大型連休もコロナ対応が続き、連休となった日はなかった。人と会うのも憚られるようになり、ほとんど誰とも会わなくなった。
そんな中、50歳を迎えた記念にと、畏友たち6人で臨んだ撮影。
中学時代(古くは小学校、幼稚園)から支え合ってきた大切な仲間たち。彼らとの関係はこれからも、何よりも大切にしなければならないと強く感じた。

畏友6人で臨んだ撮影。終えた後に発した言葉は異口同音に「恥ずかしい!」だった。

【6月】
神頼みが続く日々。いつ何が起きても不思議じゃないと思いつつ、無病息災、社会の安寧など、何も起こらないことを願う日々。とはいえ方々からの突き上げは続き、ストレスもかなり蓄積。

青森市の善知鳥神社にて茅の輪くぐりを敢行。

【7月】
人間ドック。体重の増加傾向に歯止めはかからず、結果にも閉口。上旬に厄介者だった不発弾がようやく処理され、胸を撫でおろす。とはいえまだ年度の前半も終わっていない。気苦労は続くよどこまでも。

雨の降りしきる中、青森県立美術館に佇む「あおもり犬」に愚痴をこぼしに行ったことも。

【8月】
上旬に局員向けの図上訓練を実施。台風により津軽半島で災害が発生した、という想定だった。その5日後、下北半島で本当の災害が起きた。これまでも「本県でこの10年、災害が起きていないのは単なる偶然」と話してきたが、まさか現実になろうとは…。更に、八戸港では貨物船が座礁、燃料油が流出する事態に。泣きっ面に蜂が来たところで熊に襲われた、そんな状況だった。出口の見えないトンネルがスタート。せめてもの救いは、1日だけ無理を言って休みを頂き、温泉旅館に一泊できたことだった。
2度のワクチン接種も、思いがけずこの時期に終えることができた。

【9月】
県内でのデルタ株によるコロナ感染が急激に進み、病床使用率の急上昇、医療ひっ迫など危機的な状況に。予定されていた様々な業務が中止・延期に追い込まれることとなった。結局、今季に取得できた夏季休暇は1日にとどまった。

【10月】
10月に入ると、新型コロナの感染状況は徐々に落ち着きを取り戻し始めた。それとともに、通常業務のアクセルを踏み込むことに。とはいえ相変わらず週末の1日は出勤という状況が続く。ライフワークとなっていたはずのランニングから相当遠のいている。考えてみると昨年からフルマラソンの距離は一度も走っていないし、今年は15キロ以上走ったことがない。決して走ることが嫌になったとかではないし、ギアも準備したけれど一度も身に着けていない。気持ち、心がついていけない、そんな気分が続いている。心持ち一つで変わるはずなのに。

【11月】
勤めて30年近く、初めて本気で仕事を辞めたいと思った。
災害対応に正解はないと思っている。しかし、やるべきことはしっかりやらなければならない。人命に関わることであればなおさらだ。我々は散々「悪者」に仕立て上げられた。お願いしても何もしない。縦割りの弊害。情報が伝わらない。色んなことを言われた。まあいい。言いたい奴には言わせておけばいいのだ。手の届く範囲の物差ししか持っていない連中、色眼鏡しか身に着けない輩とは違う。僕に「卓越した手腕」なんてものはないことを自覚しているだけ、まだマシなのだと思いたい。
久し振りの再会、永遠の別れ。色んな事が重なった11月。

【12月】
時々眩暈を感じるようになった。そういえばこの一年間、本を読むという機会が格段に減った。電車の中ではあっという間に寝落ちするという毎日。そんな中、イヤホンを通じて流れてくる好きな音楽が、一服の清涼剤となった。相変わらず周囲は慌ただしく、そして目まぐるしく動いている。恐らく年明けには、また状況が変化することだろう。そんな中でも、自分を見失わないように、心の糸を切らないように、新しい年を迎える準備を静かに進めよう。

真価が問われることとなったこの1年。物事を深化させることにこだわるのではなく、いつまでも進化を続けるのだ、という気持ちは忘れないようにしようと思う。

食べることには事欠かなかったこの一年。まず来年は体重を60キロ台前半に戻すことを目標に掲げます。