「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」限定編集盤

 

HMV 佐野元春インタビュー

「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」限定編集盤の発売にあわせ、佐野元春のインタビューがHMVに掲載されています。
「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」が制作された時の時代背景と、20年経った今の時代背景。バブルが崩壊し、昭和が終わり、時代の大きな転換から20年が経ち、あの頃と比べ、何が変わったでしょう。
一つ大きな転機といえば、我々はパソコンや携帯という媒体を通じて、いろんな情報を簡単に入手することができるようになりました。
しかしその中には、不必要なものも多く含まれています。
かつて、飽食の時代と言われたことがありました。グルメに始まった食文化の大きな潮流は、いろんな食を我々に提供した一方で、度を超した食の追求の結果、考えられないような食文化(マヨラーの登場や、激辛ブーム)も登場したのも事実。

時代は巡り巡って、いろんな情報が氾濫する今日。便利なツールは度を超した結果、簡単に自殺できる方法がネット上で入手できるようになり、闇サイトを通じた犯罪が蔓延しています。

考えられなかったことが当たり前となってしまう現実。殺人事件はどんどん猟奇化しているのに、何度も報じられることで、それも一種「当たり前」に近い出来事のような、そんな錯覚にとらわれてしまうのは、僕だけでしょうか。


さて、そんな前振りはともかく、佐野元春「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」限定編集盤が遂に発売されました。

こればかりは、購入した人のみぞ思うことなので何とも言えませんが、少なくともコレクターズアイテムの部類に入るモノでしょうから、何となく聴いてみるか…で購入する代物ではないと思います(価格が価格だけに)。というか、果たしてこの内容が8,400円に見合うものだったのかどうか…。

Disc1は20年前に発表された作品のリマスター、Disc2はアウトテイクやレアトラックを収録、ということでかなり期待していたのですが、実際聴いてみると、ホントにレアな曲は半分のみでした。「Goodbye Cruel World」からの3曲なんて、シングルのカップリングやライブアルバムに収録されていて何度聴いたかわからないし(というかそれが聴きたいがためにシングルを購入したのですが…)、アルバムアウトテイクは要するにシングルのカップリングだった訳で、実はもっと未発表曲があるんでしょう?と勘ぐりたくなってしまいます。要は、「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」に関連する曲であれば、既発の曲でも時間稼ぎのために収録してしまった、という感が拭えないのです。「マイキョー!」はなかなか秀逸でしたが…。
しかし、20年前とはいえ、色褪せた感が全くないのは、僕がそれだけ成長していないという証でしょうか。

DVDはライブの模様を収録しているのですが、未だ観る時間がないので、明日にでも観てみようと思います。

個人的には、久しぶりに「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」を全部通して聴いてみましたが、このアルバム、何だかんだ言っても大好きです。だからケチもつけたくなるのです。

なので、評価は☆☆☆☆★。

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