Category Archives: おすすめ音楽

#山下達郎 #Performance2024 @NHKホール【21th Jun 2024】

僕にとって最後となったプリンスのライブ、Zepp SENDAIでの公演のチケットを終演後にうっかり落としたことを機に、足を運んだコンサート・ライブのチケットを極力手許に残すようになった。
スクラップしているわけではないので、いつ、誰のコンサートに足を運んだとかどういった内容だったとかは、正直全部記憶しているわけではない。
同じアーティストのコンサート・ライブもたくさん観に行った中で、一番枚数の多いチケットは、間違いなく山下達郎のものだと思われる。

昨年8月のチケットがないのは、スマチケだったため。

2008年頃に全国ツアーを再開してからほぼ毎年ツアーを行っており、青森で公演が行われる時はほぼ足を運んでいたが、徐々にチケットが取れないアーティストの一人となっていった。2014年に開催されたManiac Tour、青森での開催はなく、チケットも取れずに断念。そして、新型コロナウイルスの感染拡大等により、ツアーそのものが行われなくなり、配信ライブなども行われた。2022年には3年振りにツアーが再開されるも、22年、23年と青森での公演がなかった。

2022年のツアーは翌23年2月に開催された岩手県盛岡市でのコンサート(22年7月開催予定が本人の新型コロナ感染により延期されたもの)に足を運び、23年のツアーは全くチケットが取れず、結局千歳市で開催された公演のキャンセル待ちに当選し、急遽夏季休暇を変更して北海道へ向かう、なんてこともあった。
30周年記念のリマスター盤の発売が相次ぐ中、2022年には11年ぶりとなるオリジナルアルバム「SOFTLY」が発表され、更には過去にRCA/AIR YEARSから発売したアナログ盤のリマスター盤が発売されるなど、精力的なマテリアルの発表が続く中、一度でも足を運んだことのある人ならわかると思うが、コンサートの内容には全くと言っていいほどブレがない。

2024年もツアーが開催されることが発表され、久し振りに青森も会場のリストに名を連ねていた。さて、どうなることやらと思いつつ、先に開催される各地でのコンサートにも、仕事の予定やらを睨みつつ、申し込めそうなところに申し込んだところ、何と7月21日のNHKホールでの公演に当選!
…がしかし、8月15日、青森市のリンクステーションホール青森での公演は落選!さらに、一般販売の申し込みを忘れるという大失態!嗚呼、やってしまった…。
地元で観たいコンサートに足を運べないという失意を抱えたまま、20日には機上の人となり、赤羽の名店で心行くまで楽しんだ、というのが前回の投稿だった。

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【CD試聴記】『原画Ⅰ』『原画Ⅱ』 #森山直太朗

世界中が新型コロナウイルス感染症の影響で情緒不安定だった2022年11月、弘前市民会館にやってきた森山直太朗のツアーを鑑賞した。全般を通してなんだか心が洗われるような、そんな晴れやかな気持ちになった。

後刻、翌年1月に『原画Ⅰ・Ⅱ』という、2枚の弾き語りベスト盤をCD発売することを発表。ただし、11月以降も続いていた全国ツアーの各会場のみでの販売で、ストリーミングなどの配信はないという。

11月に公演を観たキミたちには悪いけれど、引き続き行われているツアー会場に足を運んで購入してくれ、ということらしい。収録されたナンバーを見て、そしてオンラインでの試聴音源を聴いて、喉から手が出るほど欲しかったが、それを入手する手段は残念ながら持ち合わせていなかった。ああ、いっそオークションサイトで販売されている法外な値段の商品に手を出すべきなのか…。しかしあとちょっとのところで思いとどまり、その領域に手を突っ込むのはやめた。
やがて、1年以上続いたツアーの《番外篇》として両国国技館での公演が24年3月に開催されることを知る。

例えばその公演が終わる頃に、通常販売が始まらないだろうか。といった淡い期待を寄せつつも、年度末を迎え、自分自身が業務に追われることとなり、すっかりそのことを忘れていた。
弘前公園のさくらが満開となり、そして散り始めた頃、森山直太朗の「さくら(独唱)」を思い出した。ふと公式サイトを覗いてみると…。
なんと、喉から手が欲しいと思っていた『原画』が、両国国技館での公演に合わせ、公式オンラインショップで販売開始されたことを知る。

『原画』特設サイト

こんなに心躍らせながらCDの購入ボタンを押したのは久し振りかも知れない。
こんなに商品配送を待ち望んだのも、久し振りかも知れない。
きっと、渇望とはこういうことを言うのだろう。

ただその一方で、今回の『原画』を手にする前に、一抹の不安が頭をよぎったのも事実。
23年3月に U2が発表したアルバム『Songs Of Surrender』。 歴代のベストソングをメンバー4人がそれぞれチョイスして新録音したというもの。アンプラグド風な楽曲がずらりと並ぶ中、原曲から遠くかけ離れた新解釈による楽曲も多く収録されており、聴くにつれて違和感や戸惑いのようなものを覚えたのだ。
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FM アップルウェーブ「I WANNA ROCK」収録記

Asylumの主宰であり、弘前の音楽番長とも言われている齋藤浩さんがパーソナリティを務めるFMアップルウェーブの音楽番組「I WANNA ROCK」(火曜21時00分~)。

浩さんとはプリンスの命日が近づくと、「ラジオでプリンスの特集やりたいねえ」という話題が出たものの、なかなか実現することはなく、考えてみると一般人がそんなラジオ番組の企画に乗っかろうとするなんて、図々しいにも程があるというもの。それでも、いつか叶うかもしれないそんな企画のために、密かに妄想を温めていたことは今だから明かそう。

そんな妄想が現実となることとなったのは、本当にひょんなきっかけからだった。
3月下旬、浩さんが営む隠れ家的なミュージックバー「Asylum」を訪問した際、たまたま隣り合わせたお客さんとプリンスの話題になったところ、浩さんが「ああ、そういえば来月だなあ。番組やるか。」と何気なく呟いたのが発端。「21日が命日だから…23日の放送だな。」
そこから、あれよあれよと話が進み、番組収録に参加することとなった。
4月12日には、事前に自分で選曲した9曲を収めたUSBメモリと、それらの曲の簡単なメモを持参し、簡単な打ち合わせ。その結果、14日13時から収録を行うことが決まった。

録音に向けて調整中の浩さん

収録当日にAsylumを訪れると、マイクがセッティングされ、既に録音の体制が整っていた。
マイクに向かって声を発し、音量を調整。
「じゃあ、始めますか。」
リハーサルやシナリオはなく、曲を流しながらエピソードを引き出し、それを次の話題にする、浩さんとの掛け合いのような感じで収録が進む。事前にメモを用意しておいてよかった…。

僕が選曲した楽曲については、事前のメモの内容と合わせてこの後紹介するとして、なぜこれらの曲を選択したかというと、プリンスと言えば「パープル・レイン」、というイメージの払拭と、日本との関わりや様々なアーティストとの関係を紹介しながら、プリンスを知らない人、聴かず嫌いの人に知ってもらおうという思惑があった。あと、個人的な思いもあり、といった感じで。

この日の聴衆。寝ているのもいますが…。

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The Street Sliders 40th Anniversary Special GIG 「enjoy the moment」 at 日比谷野外大音楽堂

2024/04/06 14:30
10時前に新青森駅を出発した東北新幹線は、13時過ぎに東京駅到着。その足で皇居へ向かった。ジョギングでもして少し身体をほぐしておこうと思ったが、皇居周辺は春うららかな陽気に誘われて散策する人が多く、とてもジョギングなんて状況ではなかった。そこで急遽コースを変更し、日比谷公園へ。夕方からライブが開催される日比谷野音の場所を確認しようと思ったのだ。会場近くまでやって来ると、既に長蛇の列ができている。先行のグッズ販売に並ぶ人たちだった。しまった!と思ったが後の祭り。着替えを終えて会場に到着すると、ちょうど先行販売が終了したところだった。

日比谷野音は「日比谷野外大音楽堂」が正式名称です。

2024/04/06 17:00
16時30分過ぎに開場。気付くと開演30分前。徐々に観客で席が埋まっていく。僕の席はかなり後方だが、ステージは充分見渡せる。雰囲気を楽しむという点では絶好のポジションかも知れない。黙して語らず、開演をじっと待ち続ける。ステージの背後に立つビルがまた、なんとも言えぬ異空間的な雰囲気を醸し出している。右手には霞が関の省庁が立ち並ぶ。土曜日の夕方にもかかわらずいくつかの部屋に明かりが灯っているのは、どこの行政機関も変わらない光景。日が傾き始めると、ちょっとだけ寒くなってきた。雨が降らなければいいのだが。

申し訳なさそうに置かれた祝花

2023/05/05 17:00
二度と見ることはできないだろうと思っていたThe Street Slidersが、デビュー40周年を迎えてまさかの再結成。あの日、日本武道館に足を運んだ時の何とも言えぬ高揚感と緊張感、そして終演後の何とも言えぬ虚脱感。てっきり一夜限りの特別なライブだと思っていたのに、全国ツアーやるゼ、って…何だよそれ。しかし、これも一期一会なのだと自分に言い聞かせ、40周年ツアーに足を運ぶことは諦めた。

2024/04/06 17:10
ところが、40周年ツアーの一環として特別公演を日比谷野音で行うと聞き、我慢できなくなった。
「enjoy the moment」というタイトルもそそられた。まんまとやられたな、と思いつつもチケットをゲットすることができた。ただし今回は独りで足を運ぶと決めていた。人生初めての野音が、一生に一度でいいから野音で観たいと思っているエレカシではなく、スライダーズというのも何かいいじゃない。 Continue reading

40年の重み(2)【Hello! (2023.05.03) / The Street Sliders 日本武道館公演】

彼らの音楽を初めて知ったのは、確か高校に入学して程ない頃だった。
その音楽は、中学時代に知り合った音楽好きな友人の影響を受けたまま高校に進学し、音楽を聴くことにすっかり貪欲となっていた僕の耳を大いに刺激した。

完全に偏見でしかないが、この手の音楽を聴く人は、なんだか近づき難いというか、素行があまりよろしくないというか、何事に対しても反発するというか、ちょっと斜に構えているというか、そんな人が多いという印象を勝手に抱いていた。

じゃあお前はどうなんだと言われたら、まあ、平々凡々ごく普通で真面目な気の弱い少年だった(と思っている)ので、そんな音楽は聴いてはならないというレッテルを大人から貼られるタイプだった、ような気がする。

何と言っても中学時代、友人からダビングしてもらった尾崎豊のカセットテープを机の中に隠しているのを先生に見つかり、「お前がこんなのを聞いたらダメだ!」と叱られたことがあった。今思い返せば、理不尽以外の何者でもないのだけど。

深夜に放映されていた「eZ」というTV番組。
エピック・ソニーのアーティストを紹介していたその番組を通じて、エレファントカシマシや東京スカパラダイスオーケストラ、ボ・ガンボスなど、新進気鋭のミュージシャンやアーティストを数多く知ることとなった。

そんな中登場した4人組に、目が釘付け。当時はあまり目にすることのなかったケバい化粧(忌野清志郎と坂本龍一を思い出す)と濁声とのギャップ。更には、見た目は怖そうなのに、時には優しく時にはキャッチーな、何とも聴き心地の良い楽曲とのギャップのようなものに、すっかり虜になった。…なんてことを思い出しながら、当時から長いこと聴き続けていたThe Street Slidersの話。

フロントマンの二人、村越弘明(HARRY)と土屋公平(蘭丸)によるユニット「JOY-POPS」のライブを青森で目の当たりにしてから、2000年に解散したThe Street Slidersが再結成することは、夢のまた夢なのだろうな、とずーっと考えていた。個人的には、どのバンドよりもこの再結成を願わずにはいられなかった。

他の二人のメンバー(ベースの市川洋平(JAMES)、ドラムの鈴木将雄(ZUZU))と蘭丸が共演したことは耳にしていたが、そこにHARRYの姿はなく、再結成しそうなんだけどしない、そんなもどかしさがずっとあった。

更に2020年、HARRYに肺がんが見つかり、手術での摘出が困難とのことで化学療法による治療が開始された。約半年後には退院したとはいえ、年齢や体調のことを考えると、ご自身のライブ活動すら危ぶまれるのではないかと心配していた中、2023年1月23日にThe Street Slidersのデビュー40周年を記念して特設サイトが立ち上がった。これは何かの布石か?と思ったら、トリビュート盤とオリジナル盤の発売が発表された。

そして1月27日、突如日本武道館で5月3日にライブが開催されることが発表された。この知らせを目の当たりにした時、思わず声を上げて驚いた。これは、絶対に行かなきゃダメでしょ!…とはいえチケット争奪戦は必至。祈るように申し込んだところ、何と当選の報!多くの人がチケットを取れなかったことを知り、これは今年の運を使い果たしたかも知れないと、すっかり舞い上がってしまった。

そしていよいよやってきた5月3日。

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