今どきの小学生?

土日にかけて従兄の子供(姉・小学6年、弟・小学4年)が泊まりがけで我が家にやってきた。正直言って我が家、あれやこれやと立て込んでいてそれどころではないのだが、姉弟たっての希望ということで、快く迎えてやることにした。本音を言わせてもらえば、土曜日ぐらいは職場で残務整理片づけをさせて欲しかったのだが…。
でもって、土曜日の昼は隣で蕎麦を食うか(我が家の隣には弘前市内で三本の指にはいるくらい人気の蕎麦屋がある)、回転寿司にするかチョイスさせたところ、姉は蕎麦、弟は寿司という意見に分かれた。卒業式を迎えたばかりの姉の意見を尊重したかったところだが、妻の意向もあり、結局回転寿司に行くことになった。
所詮小学生だし、まぁ大したことはないだろう、とタカをくくっていたが、これが大誤算だった…。

お昼の混雑する時間帯ではあったが、運良くボックス席を確保。姉弟をレーンの側に座らせ、我々夫婦は通路側に座った。

座るなり弟が放った第一声に、俺は正直言ってビビリたじろいだ。

「あ!ノドグロがある!やったー!!」

こ、これが今どきの小学4年生なのだろうか。俺も未だ食ったことのないノドグロ(赤ムツ)が乗っている皿を見て嬉々とする小学生…恐るべし(汗)。

座るなり「のんちゃん、これ食べていい?」と言い出す弟君。

俺は親戚から「のんちゃん」と呼ばれているので、他聞に漏れず姉弟も俺のことを「のんちゃん」と呼ぶ。

「ああ。いいよ。好きなもの取って食べなさい。(所詮小学生だし…)」

しかし、この一言は追々更なる悲劇を呼び起こした。

「いただきまーす!」
ふと見ると、ノドグロの乗った皿には、一貫しか寿司が載っていない。
何という贅沢な食材を…。

「うん!おいしい!」

ふと見ると、姉が手を伸ばしているのは「関サバ」!

ゲゲッ!何という食通姉弟!

こ、ここは汁物で取りあえず腹を満たしてもらうか…。

「ねえねえ、何かおみそ汁とか飲む?」

「ううん!いらない!(キッパリ)」

作戦失敗か…(微汗)。結局妻は小うどん、俺はアサリ汁をオーダー。

俺らはイワシやらイカといったものに手を伸ばすが、この姉弟の飽くなき食への探求はとどまるところを知らない。

「もう一つ食べようかな?(と、ノドグロに手を伸ばす。結局このあとノドグロだけ4皿も平らげやがった…)」
「….(…と、無言のまま大トロに手を伸ばす。大トロも一貫しか乗ってねえじゃん!!)」
「そういえばサーモンが回ってないなぁ。」
「頼んじゃえば?」
「う、うん…(と、急に奥手になる)」
「(間髪入れずに)すいません、サーモン一つ。」
「…(…と、無言のまま大トロをもう一皿!更にボタンエビ、シマアジを立て続けにキープ)」
「大丈夫?二人とも無理しちゃダメだよ!」
「大丈夫!あーあ。スナズリが食べたいなぁ…」
「(小声で)スナズリって、何?」
「(胸からお腹の当たりを指さして)この辺だよ!旨いんだよなぁ!」
「…(こいつ、海原雄山か!?)」
「…(…と、無言のまま再び関サバを手に!!)」
「お姉ちゃん、大トロ美味しかった?」
「…(無言のまま首を縦に振る)」
「ンゴッ!(と、既に大トロを口に入れていた!!)」
妻・俺「…(顔を見合わせ苦笑)」
「あっ、イクラだ!」
(以下略…)

既に皿の数は30枚を越え、そろそろ苦しくなってきた頃かな?と思ったら、弟君、とんでもない一言。
「(妻に)…僕もうどん食べて、いいかな?」
「え!?う、うん。いいよ。」
「(間髪入れず)すいません、うどん一つ(冷汗)。」
「…(…と無言のまま、甘鯛を手にしていた!)」

運ばれてきたうどんにがっつく弟君。しかしさすがに堪えてきたのか、一気にペースダウン。

「…(…と無言のまま、デザートを手にする)」
「あ!僕も!」
「うどん食べてからにしなさい!(と軽くキレる。笑)」
「あーお腹一杯。でもデザートは別腹なんだよねー!」
妻・俺「…(顔を見合わせ苦笑)」

結局その後姉はパイナップルを平らげ、弟君ももう一皿デザートを食べた。

「あー食った食った」
「いつもこんなに食べるの?」
「うん。こんなもんだよ。」
と、平然顔。
「………(滝汗)」

何という大食漢姉弟!
結局皿の数は40枚を越え、僕の財布からは諭吉さんが一枚ヒラヒラと消えていきました、とさ(号泣)。

もう、二度とこいつらとは寿司屋には行かない!(笑)

5 thoughts on “今どきの小学生?

  1. じゃんこ

    楽しんでるに違いない!と思って、ひがみ半分で電話を入れたのに・・。
    ちょうどお会計後だったキミの声、めちゃくちゃ上ずってました(爆笑)。
    ちなみに。「のどぐろばっかり食ってた」弟のことを
    「そんなにのど黒飴が好きだったのか・・。」と思ってた私(爆)。そんな魚、知らないよっ!

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  2. ラヴ

    お育ちがよろしいのか、
    育て方が間違っているのか、
    よくわからない状況ですが・・・(笑)
    次に小学生を連れて行かれる時には、
    うちの子供達を連れて行って下さい。
    初めに、「イクラと数の子を頼むな!」と明言すれば、
    姉は、とびっこ・納豆・とびっこ・納豆を繰り返しますw
    弟は、マグロの赤身とかっぱ巻き専門です!
    間違っても脂がのった高級魚は食べませんw

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  3. nonvey

    >>じゃん子
    当たり前でしょ!普段2人でも3千円程度に抑えるのに、まさか万札が消えるとは…。
    ちなみに「ノドグロ」ばかり平らげたあとのデザートは「マンゴー」ばかり。
    お前のこと、今日から「のどぐろマンゴ」って呼ぶからな!と吠えていたのは私です。
    >>ラヴさん
    うーん…どっちなんだろう。いろいろあって恵まれた家庭環境ではないだけに、少しぐらいの贅沢我が儘は目をつぶってやっている、というのは事実です。
    大体、裏庭に野生の猿が出没し、車にタヌキが撥ねられるようなところに住んでいるのに、どこからそんな情報を仕入れているんだ?というのが率直な疑問。
    ちなみにこの弟君、2年前に僕が釣り上げた真鯛を差し上げたところ、「鯛茶にする!」といっていきなりご飯を盛ってその上に捌いた鯛の切り身を乗っけたそうな。
    トビッコ・納豆・マグロの赤身にカッパ巻きですか…。それぐらい謙虚な子供に育って欲しかった!!

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  4. ラヴ

    「のどぐろマンゴ」・・・意味わっかんないけど、何だかゴロが合ってる!(笑)
    【鯛茶】が出て来るなんざぁ・・・
    テレビのグルメ番組や旅番組とかの影響でしょうかねぇ?

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  5. nonvey

    「ちびくろさんぼ」との語呂合わせといいましょうか、何故そんな言葉が口をついて出てきたのかは、僕にもわかりません(爆)。
    テレビの影響もあるでしょうけれど、他にも色々とここでは言えない影響がありそうな感じ…(謎)。
    小2で「鯛茶」って…ねぇ…。

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