災害時への備えと対策

自宅のPCそして職場のPCのシステムに「Windows Live OneCare」をフルスキャンしてみました。
んまあ出るわ出るわエラーと潜伏ウィルスが…。ハッキリ言って、下手なウィルス駆除ソフトより効果があるかも知れません。蓄積された膿をどんどん出した、そんな気分です(でも全てを出し切っていない模様ですが)。
やって損はないと思います。皆さんも一度チェックされることをお勧めします。
ただし、フルスキャンは機種によって数時間要します。さらに、スキャン中は作業可能ではあるものの、もっさり感は拭えませんのでご用心を(職場のPCは、作業が終わるまで半日要しました)。

Windows Live OneCare>>
http://safety.live.com/site/ja-JP/default.htm?mkt=ja-JP

さて。
昨晩、北海道から東海までの太平洋沿岸一帯に、何の前触れもなく津波警報、津波注意報が発令されました。北海道や青森では一部地震を観測したところもあったようですが、僕自身、何故警報が発令されたのかもよくわからぬまま、テレビを食い入るように観ていました。

原因は、千島列島・択捉島沖で発生したM7.9(当初M8.1であったが、のちに修正)の地震でした。


他の地震の規模を見ると、新潟中越地震がM6.8、津波による多くの死者を出したジャワ島中部地震がM6.3、未曾有の被害をもたらした阪神・淡路大震災がM7.3であったことを考えると、昨日の地震が直下型地震でなかったことは不幸中の幸いと言えるでしょう。

ただ、

千島列島を震源とした15日夜の地震で、津波注意報が発令された岩手県釜石市が、市内約7,000世帯、1万7636人に避難指示を出したが、64か所の指定避難場所に逃げたのが、わずか74人だったことがわかった。

なんてことも。
釜石市民、完全に津波を舐めきってますね。

一方でこんなことも。

宮城県気仙沼市など同県の三つの漁港で十五日から十六日にかけて、小型漁船計五隻が転覆しているのが相次いで見つかった。十五日の千島列島の地震による津波で転覆したとみられる。けが人はなかった。

ほらね、津波を軽視したらダメなんだって。船の転覆ですんだからよかったものの、その波が民家に押し寄せていたら…と思うと、ゾッとします。

もう20年以上も前の話になりますが、俺が中学1年の時、秋田沖を震源とする日本海中部地震(M7.7)が発生、この日写生遠足で日本海沿岸の町を訪れていた3年生は、バスの運転手の機転により絵画道具全て投げ捨て高台に逃げ、全員無事だったということがありました(ちなみに地震発生から沿岸までの津波到達までは10分足らずだったそうです)。
一方、母の実家のある町の小学校の児童は、男鹿市に遠足で訪れていたところ地震に遭遇、津波が押し寄せていることに誰も気づかず、結果最大で10mとも言われた津波に巻き込まれ、多数の子供達が命を落としました。

今回の釜石市民の行動は、遠くで起きた地震だから津波は来ないと思ったのでしょうけれど、個人的にはこういう生々しい経験、それも天国と地獄を見聞きしていますので、津波の恐ろしさというのを(何となくではありますが)認識しているつもりです。
ちなみに、東京三宅島で80センチ、マウイ島では1.5m、カリフォルニア州では最大1.8mの津波を観測し、怪我人や漁港施設に被害が出たとのこと。震源から近いか遠いかなんてことは、津波には関係ないのです。

さて、前置きが長くなりすぎましたが、今日はここからが本題。
平成元年の共通一次試験、選択科目の地学(100点満点)で96点だったことをちょっと自慢げにひけらかしながら、最近の地震を巡る研究内容に僕の全く使えないムダな知識を織り交ぜ、今後のことについて述べてみようと思います。

まず結論から言うと今回の地震、昨日限りで終わればいいですが、規模が規模だけに油断は禁物。
余震はもちろん、地震連鎖にも警戒しなければならないと思います。

地震連鎖については、地震予知の新たな手がかりとして脚光を浴びており、

「いったん大地震が起こると蓄積した応力が解放されるため、次の大地震が発生する確率は低くなると考えられている。これに対して新説では、震源となった断層の別の場所や近くの断層で、地震発生確率が実際には3倍に高まることもある。」
という新たな仮説まで打ち立てられています(ストレストリガリング(応力誘発)説)。

隣接する断層の変動や地震動によって生じるわずかな応力の変化に、意外にも断層は敏感に反応するという新たな事実だ。これまでの地震記録や断層運動に関する計算結果から、次のようなことがわかった。地震によって解放される応力は消えてしまうわけではなく、震源断層から周辺の地域に再分配され、その後も集積したままとなるのだ。

今回発生した地震も断層のズレが原因とされていること、相当大きな地震エネルギーが解放されていることを考えると、今後誘発的に、今回の震源とは全く異なる場所を震源とした地震が起きる可能性は、大いに考えられます。

さて、万が一の災害に遭った場合ですが、皆さんは普段からどんなことに気を遣っていますか?
非常用持出袋を用意しているから大丈夫、という人もいるようですが、懐中電灯の電池が切れていた、なんてことはないですか?ライターにガスは充填されていますか?マッチが湿り気を含んでいませんか?時々非常袋の中身をチェックすべきです。

ご家族や親しい人と、緊急の避難先について確認していますか?離ればなれになっても、緊急の避難先さえわかっていれば、連絡が取れる可能性だってあります。
実はこういう時こそ、ご近所付き合いの有無というのが非常に重要になってくるような気がします。

不安を煽るわけではありませんが、特にここ最近、こういう大きな地震が起きた後は、連鎖的に地盤の歪みから地震エネルギーが放出されるのか、余震以外にも、近い場所で再び大きな地震が発生しているような気がします(宮城、新潟、鳥取で起きた地震が典型的)。

僕は地質学者でもなければ地震研究者でもありませんので偉そうなことは言えませんが、向こう3ヶ月ぐらいは、念のため用心しておいた方がいいかも知れません。

備えあれば憂いなし。
モノだけではなく、心にも備えが必要ではないでしょうか。
あ、しつこいようですが、津波は舐めたらダメです。

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