冬用の靴

4年ほど履き古したLL BEANのブーツに別れを告げ、新しい冬用の靴を買うことにした。時と場合によっては10センチを超える雪藪を超えて通勤しなければならないので、それ相応の装備が必要になる。
一番手っ取り早いのは、防寒用の長靴である。通勤時だけ長靴を着用し、職場に着いたら履き替えればいいだけの話だし、雪の心配をする必要がそんなにないので楽なことには異論はないのだが、何せ暖房の効いた電車に乗る時間が40分ほどあるため、どうしても躊躇してしまう(それでも長靴を履いて電車通勤する人は大勢見かけるが)。


去年まで履いていたブーツは革製だった。ところが青森市内は、駅から真っ直ぐ伸びるメインストリートに融雪用の「海水」を散布するというとんでもない暴挙を行うため、靴がすぐ傷んでしまう。去年は特に雪が多かったので散布する機会も多かったらしく、職場に着いてから濡れた靴が乾いてくると、表面に白い粉が吹いたような姿になり、あっという間に傷みが酷くなっていった。
そんなことからも、今年はちょっと対策を練らなければならないと思い、まずは通勤経路の変更を図った。「海水」の散布されない道を歩かなければいいのだ。
そして、問題の靴である。長靴若しくはブーツと両極端な選択肢しかないとお思いかも知れないが、この中間に「スノトレ」なる靴が存在する。正式名称には「スノートレーニングシューズ」。どちらかというと、雪上でのスポーツ向けに作られた靴で、冬になると多くの小中学生がこれを履いて登下校する姿や、雪の積もったグラウンドでサッカーなどのスポーツに興じる姿を時々見かける。
で、大人用のスノトレはないものかとふと思い、いろいろ物色していたのだが、なかなか気に入った靴に出会うことがなかった。何よりも、靴底が不安なのである。人や車の往来によって押し固められた雪は、氷のような固さと滑り具合を生み出す。ちょっと凹凸の付いただけのブーツでこの上を歩こうものなら、不意に転倒することがある。
実際、一昨年の大晦日前日は、ツルツルに凍結した路上で転倒、はずみで口の中を切り、血だらけで帰宅するという憂き目に遭い、去年の冬は、母がこの氷状に固まった雪道の餌食となり、道路の真ん中で腰を強打、そのまま動けなくなるという出来事があった。もし頭を強打していれば…と考えると、ゾッとするような出来事であった。それ以降、靴底にはやたらと気を遣うこととなり、去年は錨型のピンを靴に埋め込んで雪道に臨んでいた(実際、それなりに効果はあった)。
今年はどんな靴を購入しようかと考えているところだが、黒のスウェードのブーツが一足あるので、思い切ってスノトレを購入してみることにした。
デザイン的に理想なのは、ブーツと見間違うような人工合皮で出来た単色のスノトレである。しかしデザインはそれなりの体裁を保っているのだが、靴底に不安のあるものばかりで、どうしても購入に踏み切ることが出来なかった。
そんな中発見したのが、「NIKE インパックス アイスパック」である。

雪上でのアクティビティのためにスノータイヤと同等のコンパウンドをアウトソールに採用。


雪上で抜群のグリップ性を発揮。



NIKEインパックスをヒール部に搭載することにより最高のクッション性を持つ。



アッパーには防水機能を持たせた素材を採用し、雪や雨の侵入を完全シャットアウトと冬に向けて最良のアイテム。

デザインがちょっと「…。」だけど、これまで探した中では最強のソールを持ったスノトレかも知れない。
NIKEというのにちょっと抵抗を感じたが、背に腹は替えられませぬ。
嗚呼…また散財してしまいました。

2 thoughts on “冬用の靴

  1. けいこりん

    昨日の日記『初雪』にひきつづき冬シリーズだったので
    つい「ゆきんこ」イメージのわらで編んだ長靴?を想像してしまいました。
    福岡は雪に慣れてないので少しの積雪でも大パニックです。
    すぐに電車やバスは止まるし学校は休みになるしで大慌てです。
    毎年の事なんだから、みんなしっかりしろよーって思います。

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  2. nonvey

    いくら何でも、さすがにわらで編んだ長靴は見かけませんが…(苦笑)。
    福岡というか、雪に慣れていない地域はテレビで見ていても「何で?」と思ってしまいます。すぐにでも溶けそうな雪なのに、すぐに交通マヒするでしょ。一度東京に出張した時にそういう憂き目に遭ったことがあるのですが、イライラが募るばかりでした(笑)。

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