新駅舎開業と津軽三味線

毎日通勤のために利用しているJR弘前駅が、装いも新たに昨日開業しました。線路によって分断されている市の東西を自由に行き来できるように、自由連絡通路が設置され、改札口等も2階に移転しました。昨日は、大勢の市民が、新しくなった駅を一目見ようと詰めかけたとか(ただし、記念品目当てか抽選目当てと思われ。笑)。
僕の場合、毎朝毎夕工事の進捗状況を眺めながら通勤していましたので、できた駅舎の外観そのものに対しては全く違和感がなかったのですが、実際中に足を踏み入れてみると、やはり変な感じ。駅舎全体はバリアフリーとなっており、これまで駅構内にはなかったエレベーターや、駅ビルに直結するスロープも設置されています。雰囲気としては、秋田駅みたいな感じ。


一見、京都駅を思わせるような..イヤイヤそれはとんでもない勘違いでしたが(苦笑)、真新しいガラス張りの建物に入り、折角なので中央に設置されたエスカレーターで2階へ。真新しい建物特有の香りが漂う駅舎内をゆっくり眺めてみたかったのですが、なにせ出発時間が迫っていたので、残念ながらそれは出来ませんでした。ま、自由通路そのものは24時間往来可能ということですので、帰りにでももう一度眺めてみたいと思います。パッと見た感じ、かなり「洋」のテイストが織り込まれているといった印象。弘前の歴史的なモノを考えた場合、もう少し「和」の味付けが欲しかったな、なんて専門的っぽい無知の意見を述べてみたりして。
それと、一つ気になったこと。他に待合室があるのかも知れませんが、改札口の脇(もちろん自動改札ではない)に隣接する待合いスペースとキヨスクが、とてもとても小さくなっていました。もう、何人も入れないようなスペースでした。1階にコンビニができたので、機能分散したんだろうか…。
僕を含め先を急ぐ周囲の通勤客は、昨日開業とあって勝手を知らないため、取りあえず前を歩く人についていく、といった感じです。他のお客さんは、有人の改札を抜けると、なぜかその流れでホームに繋がる階段へと歩を進めていったワケですが、僕はいつも乗車する最後尾の車両に、最も近い場所に設置されたエスカレーターでホームへ。まぁ、この先はいつもと変わらぬ光景が待っているわけで。
ところが、もう一つ変わったことがありました。
発車を合図するベルが、チャイムでなくなったのです。
発車の合図は何と、津軽三味線。
そういえば以前、新聞などで発車ベルが変わるという記事を見聞きしたような気がするのですが、小気味いい三味線のバチ捌きがホームに響き渡り、ベベベンッ!と三味線の音が止んだと思えば「間もなく2番線から…」といういつものアナウンス。それを耳にしたら、何だか聞き慣れないこともあって妙におかしく、一人でニヤニヤしてしまいました。ちなみにこれ、期間限定ではなく、ずっとこのままらしいです。観光客にはウケがよさそうな感じ。まぁ、でも所詮駅は駅ですから…。
思えば僕が弘前に生まれ育っているうちに、2度目の駅舎新築となります。僕が小学生だった頃にはまだ、駅舎内をハトが飛び交っていたんですよねぇ…(笑)。

新駅舎開業と津軽三味線」への2件のフィードバック

  1. mayte

    すごいなあ。
    発射ベルのかわりに津軽三味線!
    私は先日はじめて生の津軽三味線を聞きました。
    高橋竹童さんという、ひとつ年下の若い男性でした。
    髪は茶パツでした。
    三味線も良かったけど、トークが良かったの。
    そしてお肌がつるつるだったの。
    北の人は、やっぱり肌きれいなものなのかしら−。

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  2. nonvey

    あの音を聴くようになって3日経ちましたが、慣れてくると結構、耳に心地よい感じがします。
    高橋竹童さんって、多分亡くなった高橋竹山のお弟子さんなんでしょうね。詳しくは知らないのですがこの方、新潟の出身らしいです。ちなみに弘前では、いろんな居酒屋で三味線ライブを演っていますよ。
    最近、弘前の駅前には下手くそなストリートミュージシャンが大勢出没しているのですが、三味線弾きのストリートミュージシャンがいたら面白いのになぁ、などと思っています。

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