4年越しの念願成就 – YGM 6th


青森市にあるランニングチーム「えん×みゅう(ENMU)」さんと、個人的な繋がりで懇意にさせて頂いてから、かれこれ5年以上が経つ。

彼らが毎年秋に開催している「YGM」は、弘前・白神アップルマラソンに参加予定だったチームのメンバーYさんが、直前に「ぎっくり腰」に見舞われ出走不可となったため、代替を設ける?という趣旨から開催されるようになったと聞いた記憶がある。「Y Gikkuri Marathon」の頭文字を取って、YGMとなったというワケ。
えん×みゅうの皆さんに多大なるご迷惑をお掛けしたあの事件(顛末は、後述するリンク先に記載しています)から間もなく4年。事件の直後、考えていたことがあった。

「弘前・青森パックリマラソン開催」を妄想中

実はこれ、事件当日にえん×みゅうの方々へYGMのコース変更(従前のルートは弘前~青森間の国道7号だったが、交通量が多いため、歩道のない鶴ヶ坂~大釈迦間を回避し、青森空港有料道路へ迂回するコース)を提案しつつ、それを改めて記事に起こしただけのもの。僕としては結構本気で開催したいと考えていたが、何せスタッフが圧倒的に足りないため、妄想だけで終わってしまった。

しかしその後、えん×みゅうの方が、僕が提案したものに限りなく近いコースにルートを変更し、今の形に「YGM」を昇華させたのだ。

今年もその「YGM」が開催されることを知り、Hさんに直接参加交渉。快諾して頂き、これまでの御恩返しの思いも秘め、遂に「YGM 6th」に初参加した。

11月4日(日)、この日は抜けるような青空が広がり、予想最高気温は19度。11月にしては暖かすぎる日差しとなった。聞くと、これだけの好天に恵まれたことは、かつてなかったそうだ。

スタート地点は、自宅から約2.5キロ離れた弘前駅前のりんご広場。着替えなどをリュックに詰め、それを背負ってウォーミングアップがてらジョギングで向かい、9時30分頃到着。

…がしかし、誰もいない。そりゃそうだ、僕以外みんな電車や車に同乗して、青森からわざわざやってくるんだから。

9時45分頃に続々と皆さんがやってきた。お久し振りの人、初めましての人。

「噂はかねがね…」と何人かの方に声を掛けられたが、僕、何もしてないですから(苦笑)。

「今日はどれぐらいで走るんですか?」
「キロ5分ぐらいですかね…。4時間ぐらいで到着できれば…。」

皆さんゼッケンを装着しているとはいうものの、タイムや順位を競う大会ではない。

僕自身の秘めた目標は二つ。
・とにかく弘前から青森まで絶対に完走。
・設定は4時間。楽しく走る。

「えん×みゅう」のイベントなので、弘前公園RCの僕はお客さんのようなもの(←自分で言うな)。だからあくまでも謙虚に、かつ堅実に42キロを走ろうと決めていた。

諸般の事情で準備が遅れ、10時10分にスタート前のミーティングが始まった。イベントの冠にもなっているYさんが皆さんへ挨拶。(あとで聞いたところ、わざわざこの日のために仙台から駆けつけ、そして仙台に戻るとのこと。凄い!)

いよいよ10時15分、特に号砲があるわけでもなく、緩い感じでスタート。

赤信号では立ち止まり、青信号に変わるのを待つその様子は、何となくジャーニーランの時のガイドランナーを務めた時の雰囲気に似ている。

なぜか集団を先導する格好で走っていたのだが、集団はバラバラになり始め、信号を通過するたびに崩れていく。程なく後続がいなくなり、独り旅が始まった。

5キロ過ぎ、最初のエイドを通過。

といってもエイドは常設されているわけではなく、この日スタッフを買って出た皆さんが車で移動しながら設営している。ひとまず紙コップに名前を書き、次のエイドでも使えるようにしたが、最初と次のエイドで書いた「まか」の紙コップ、結局その後使うことはなかった。何だか申し訳なく…。

6キロ付近で、この日朝6時にスタートし、70キロ走に挑戦していたH氏と対面。握手を交わし、先へと進む。

一番退屈を強いられるであろう約8キロ付近からの国道7号常盤バイパスは、遮るものもなければ景色も変わらない。

ただ、この辺りから70キロ走に挑戦しているメンバーを続々と捉えることに。
国道7号を右折し、いよいよ青森空港へ向かう県道へ。ここからしばらくは道が上り基調となる。25キロ手前、とうとう70km走の先頭を捉えてしまった。

「は、速いっすね!」
「いや、そんなことないんですよ…。」

あくまでも自分のペースで淡々と刻んで来ただけのこと。しかしこの直後、右足の裏が大分痛くなってきた。そういえば痛くなるのはいつも右足だな、なんてことを考えながら、途中何度か立ち止まって後ろを振り返りつつ、シューレースを緩めてみたり、指先を動かしてみたり。

ダラダラ続く上り坂も無理せず歩いて走って、まるで岩木スカイラインを登ったあの時のように、歩道の切れた区間も、車両の邪魔にならないようにゆっくりと歩を進めていく。

28キロ付近。いよいよ青森空港までやってきた。しかし、ここからが大変だということは十分わかっているつもり。

青森側の料金所の先、停車していた車から下りてきたのは、6km付近ですれ違ったHさんだった。

「スタッフに化けました。えへへ。」

聞くと、練習不足のため40キロ付近でリタイア、後方支援に回ったとのこと。結局この移動エイドには、3度お世話になった。本当に感謝!

30キロ付近から長い下り坂が続く。下った後の平地が辛いのも経験上折込み済み。ようやく視界が開け、遂に青森市街を確認。

最後のエイドを通過し、残り4キロ。

ここから先は頻繁に信号に引っ掛かるはずなので、急に立ち止まって足が攣らないようにペースを落として走り続ける。
残り約500mとなり、青森市街に入ってから何度目か忘れるぐらいの信号待ち。
「追いついたぁ!」
背後から聞こえて来たのは、Sさんの声!

「いやー疲れましたね!最後、ジョグで行きましょう。」
「そうしましょう!一緒にゴールしますか!」

結局、最後は二人で一緒にゴール地点である「みゅうラウンジバー」へ到着。

こんなに笑ってゴールしたの、いつ以来だったかな。ちなみに似合わないVサインは、「ここをパックリ」というサイン。

ということで、4年越しの心の傷にようやく打ち勝った。MVPならぬMPV(Maka Pakkuri Victory)。

所要時間はほぼ4時間で、最初の設定通り。しかし、ゴールした後に更なる驚きが。

完走証におむすび、豚汁、更には銭湯の入浴券まで。これが一つのランニングクラブで行われているイベントなのだ。赤字覚悟であろうこのおもてなし、マジで凄い。本当に頭が上がらない。

ということで、実に楽しい一日となった。青森までの「遠足」、遂に達成!では最後に、自分なりの振り返り。

・途中で移動エイドがたくさんあり、水分に事欠くことはなかった。(数えてみたら、7か所立ち寄った!)
・空港へ右折する手前の国道7号の上りが地味に辛かった。
・空港への上り坂は予想通り辛かった。
・空港からの下り坂は更に辛かった。
・こんなコースを考えたヤツの顔が見たい。
・しかし、市街地に入ってから意外と余力が残っていた。
・ただ、38km過ぎから何度も足が攣りそうになった。
・けれど、最後まで楽しんで走ることができた。

何となく少しだけ、失いつつあったフルマラソン完走の自信を取り戻せたような気がする。えん×みゅうの皆さん、大変お世話になりました。本当にありがとうございました!多謝!


投稿者: のんべ

1971(昭和46)年 青森県生まれ。弘前市在住の青森県職員。 プリンスとビールと豆腐とラーメンを愛する。安い一眼レフカメラでいかに安っぽくない写真を撮影するかに興味あり。 ブログの内容の多くは、いつの間にか趣味となった「走ること」がメインです。