標準語にできない津軽弁

【アメル】(あ・める)マ下一
1 腐敗が始まる直前の状態を指す津軽弁の表現。
2 飲食物が発酵状態に陥り、飲食できない態様。
 - 今日の弁当、暑くてアメデしまったじゃ。

昨晩のこと。余った蕎麦があったので、温めて食べようとしたところ、既に臭いのきつい状態に陥っていた。
一口箸をつけた母。「ワイ。この蕎麦、アメデラよ。」
妻も追随するように「うん、これ、アメデラ。」
どれどれ、では一口。「……。」
うん、確かにアメデル。汁に蕎麦からの酸味が移ったようで、ほぼ食えない状態となっていた。

しかしこの「アメル」という津軽弁について、どのように標準語で表現すればよいのか、適切な言葉が見つからないことに気付いた。ちなみに津軽弁とはいうが、実際は青森県南部地方や秋田県北地方でも使われているようだ。
この他標準語にできない津軽弁の代表格としては、「ハバゲル」「カチャマシイ」等々…

【ハバゲル】(はば・げる、はんば・げる) ガ下一
1 窒息あるいは嘔吐の寸前の状態を指す津軽弁の表現。
2 いわゆるオエッとくる状態のこと。
 - 胃カメラ飲んで、ハバゲデマッタジャ。

【カチャマシイ】(かちゃまし・い、かっちゃまし・い)
1 さまざまな場面において総合的に混乱している態様を指す津軽弁の表現。
2 混乱の中、津軽の人が大声で叫ぶ自己表現。
 - アーッ!なんぼカチャマシイんだ!!
3 「カチャクチャネ」とは意を異にする。

法事の後、母方の親戚の人が明かしていたが、僕と父の会話は、側で聞いていても、何を話しているのかチンプンカンプンだったそうだ。約7~8年ほど前のある日、テープ起こしをしながら、自分の訛りが過度にきつくなっていることに気付き愕然としたが、それ以来の衝撃。
うーん。気をつけよう。

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