踏んだり蹴ったり(続・代行バス)

120年に一度という大雨に見舞われた青森市。職場に向かう道は泥水で汚れ、職場の近くではマンホールから水が噴き上げ、川のような状態になっていた。予想はしていたことであったが、交通機関は終日麻痺し、結局帰りも代行バスで帰る羽目になった。

ところが。仕事もそこそこに切り上げ青森駅へ向かうと、信じられない光景が待ちかまえていた。そこにいるはずの代行バスの姿が、一台もないのだ。しかも、駅員に詰め寄る乗客の話を立ち聞きすると、「何時に代行バスを用意できるかわからない」と言われた、とのこと。

朝方、各地からあれほどの通勤通学客を代行バスで輸送しておきながら、帰路については与り知らない、ということなのだろうか。大体、17時過ぎれば仕事を終えて駅にやってくる乗客がいることぐらい、毎日駅の業務に携わっていれば分かり切ったことではないのだろうか。JRは一体、何を考えているのか!?

結局青森駅で30分近く待たされた挙げ句、ようやくやってきた代行バスに乗り込んだ。
あっという間に満員となったところへ、「弘前駅の駅員」がやってきた。聞くと、途中駅からは電車の運行が復旧しており、バス代行の乗客を「ピストン輸送」しているとのこと。ただし、その駅に到着した時点ですぐ出発できるかはわからないとのことだった。
いずれにせよ、途中駅から電車が運行しているのであれば、多少なりとも待ったとしても、思ったより早く弘前には到着できそうだな…。何だ。これだったら、泡を食って仕事を終えなくても、少し残務整理してからでもよかったな…。そんなことを考えていると、バスは出発した。


思ったほど道路の渋滞もなく、バスもかなりスピードを出して走行したこともあり、予想より早く途中駅に到着した(18時30分)。ホームに電車が待っている気配はなかったが、先を急ぐ乗客達は、我先にとバスから下車しようとした。そこへ、再び駅員登場。ここでもまた、この駅員の発言に耳を疑う羽目に。
何と、「ピストン輸送」しているはずの電車は、まだ弘前駅を出発していないという。ということは、電車到着まで早くても15分は待たなければならない。当然折り返し運転ということになるので、いろいろ算段しても20分は待たされることになるのだろうか。「駅の待合室は手狭で寒いですから、バスの中でお待ち下さい。電車がこちらの方に近づいたらお呼びに参ります」という。10分経過。20分経過…一向に駅員が来る気配はない。その間、痺れを切らしてバスから下車する客も多数あり、大分バスの車内も閑散としてきた。19時過ぎになり、ようやく駅員がやってきた。その時点で、既に後続のバスも含め、大型中型合わせて4台のバスが駅前に停車している。
一体電車は何両でやってくるんだ?先に下車した乗客の中には、いち早く電車の座席を確保しようと待ちかまえていた人たちが大勢いたことを、その時になって知った。19時10分、ようやく3両編成の電車が到着。2両編成でなかったことが、不幸中の幸いといったところだろうか。運良く座席の一角を確保することができた。結局この駅で40分も待たされたが、車掌曰く「19時14分発弘前行きの…」ということだったので、あと4分もすれば出発するのだろう。

ところが、再び耳を疑うようなアナウンス。
「只今、代行バスの到着を待っているため、出発が少々遅れます。出発は19時20分頃を予定して…」

はぁ?電車でピストン輸送してるんじゃないんでしたっけ?というか、こんなに待たされるなら、代行バスで弘前まで運んで貰った方が、余程早かったと思うんですけど?

正直、かなりぶち切れに近い状態だった。
貧乏揺すりも超高速回転状態に。

そして、とどめの一撃は、19時20分過ぎ。
「代行バスの到着が遅れております。あと10分ほどお待ち下さい…。」

もういい!もう、勝手にしてくれ。代行バスでも何でも永遠に待ってればいいじゃん。
貧乏揺すりは、いよいよ目に見えないスピードまで達していた。

結局電車が出発したのは19時40分近く。付近にコンビニも何もないこの駅で、僕らは1時間10分も足止めを食っていたのだ!
電車が弘前駅に到着したのは20時近くだった。
往路で3時間近く、復路で2時間要した通勤。JRの対応のまずさに、ただストレスが溜まる一日だった。

ところが、オチはこれで終わらなかった…。

今朝のこと。
ある程度のダイヤの乱れは覚悟していたので、定刻通りに快速電車が出発したのは奇跡に近いと思った。
ところが、次の駅に到着した直後、何やら怪しい無線交信が車掌室から響いてきた。「隣駅を出発した貨物列車が線路脇に倒れている女性を発見…」「女性は付近の人がジャンパーを被せ…」「救急車の手配は済んだ…」

隣駅で人身事故が発生したらしい。
事件の詳細は↓↓↓

JR北常盤駅構内に女性の死体

十三日午前七時半ごろ、藤崎町北常盤のJR奥羽線北常盤駅構内で、貨物列車の運転士が線路脇に女性が倒れているのを発見、急停車した。通報を受けた弘前署員が確認したところ、女性は既に死亡しており、同署は事故とみて捜査をしている。

同署の調べによると、亡くなっていたのは同町の無職女性(86)。顔や頭に傷があり、列車と接触したとみられる。関係者の話では、十二日からこの女性の行方が分からなくなっており、消防などが捜索していた。同署は、接触した列車や女性の死因の特定を急いでいる。

JR青森支店によると、この影響で青森?弘前間で上下合わせて特急列車二本が区間運休、普通列車と快速列車計九本に最大約一時間半の遅れが発生し約二千九百人に影響が出た。

ハイ。影響の出た約二千九百人のうちの一人ですが、何か?というわけで、隣駅で足止めを食った時間、何と1時間30分。代替の交通手段もなく、ただひたすら最大遅れの電車に乗り込んで、電車が出発するのをずーーーーっと待ち続けていたんだよ、俺は!

結局今日も、9時30分過ぎに出勤と相成った。こうなるともう、疲労困憊を通り越して笑うしかない。

明日は「車輌故障」の予定です。お楽しみに!

踏んだり蹴ったり(続・代行バス)」への2件のフィードバック

  1. たけやん

    久しぶりにコメントします。
    私も当日青森市で研修の予定だったのですが、あなたからの情報を受け、車で向かいました。と、ところが、途中土砂崩れの渋滞に巻き込まれ、片道4時間!。結局、研修間に合わず…。何しに行ったんだろ(笑)散々な一日でした。

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  2. nonvey

    メールを貰ったのが大釈迦の交差点あたりだったんですが、そこから鶴ヶ坂まで1時間かかりました。青森駅も正面ではなく、結局西口で下ろされました。長島の地下駐車場も一日中満杯でしたよ。我ながら、よくもまぁ十和田に行ったものだ…。

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