東京満喫3日間(中編・PRIDE観戦記)

さて、いよいよ初のPRIDE観戦。
ホントに楽しみでした。
ちなみに僕、PRIDEに関しては、生はもちろんテレビでもこれまで観たことがございません。
そして、必要以上にムダな知識を蓄えて行かないように心がけ、純粋にPRIDEというものを楽しんでみよう、という気持ちで臨みました。

我々が陣取ったのは、400レベル(どうやら4階のことらしい)のスタンド席。天井が結構近いですので、リングにはやや遠いですが、青コーナーの花道もしっかり見えていて、全く不満はありませんでした。というか、意外にリングが大きく見えたのはビックリでした。16時開始とのことでしたが、会場に到着したのは16時過ぎ。まだ会場の客の入りは6割程度でしょうか。

程なく、照明が落とされ、ビジョンには、「奈落の底からはじめよう」の文字が。
リング上には高田総統…ではなく高田統括本部長が登場。
「皆さん、ちょっと2、3分よろしいですか。」と言いつつ例の口調で約10分近く饒舌に語っておりました(笑)。一連の騒動にも屈しない気持ちが、強く伝わってきましたよ。いいです。やっぱり生は違います。

その後医療チーム、審判団が紹介され、選手が登場。観ているこっちのボルテージもどんどん上がりました。
結果についてはいろんなところに掲載済みなので割愛。
とは言ってもせっかく観に行ったので、一応感じたことを少しだけ。


第1試合

エジソン・ドラゴ●(1R 4分33秒 腕ひしぎ逆十字固め)○パウエル・ナツラ

正直言うと、この双方の選手、知りません。所詮第1試合なので、場を温めるという意味でのアイドリングみたいなものかな、と思ったら、いきなりエンジン全開。僕もかなり熱くなりました。てっきり劣勢だと思ったナツラが、ドラゴの腕を極めたシーンは見事。
興奮度:★★☆

第2試合

中尾“KISS”芳広○(1R 4分16秒 TKO)●イ・ウンス

他の某試合にて、レフェリーチェックの際に対戦相手の唇を奪い、怒った相手のパンチをまともに食らい、試合前に試合が終わってしまったというお騒がせ男・中尾。そのことは僕も知っていたので、果たしてどんな結末が待っているのかと思ったら…。
入場時。何か相手もKISS ME♪なんて入場曲で登場し、まるでハッスルでも行われるような雰囲気。もちろん会場は笑いが渦巻いておりました。
レフェリーチェックの際は中尾のセコンドが止めに入ったので事なきを得たのですが、いざ試合が始まったら終始中尾ペース。というか、双方ともスキンヘッドで入れ替わりが激しく、どっちがどっちなのかよくわからん(苦笑)。
気がついたら、ウンスの顔は見るも無惨に腫れ上がり、あっけなくドクターストップにて試合終了と相成りました。
中尾の相手にしてはちょっと物足りなかったかも。
興奮度:★★

※ちなみに、この2試合のリングアナは、村上ショージでした。

第3試合

高橋 義生●(1R 0分36秒 KO)○ビクトー・ベウフォート

PRIDEでは勝ち星のない高橋。試合前のVTRでも悲壮感が漂います。恐らく打ち合いになるんじゃないかと思っていましたが、果たしてどんな戦いを見せるのか…。ゴングとともに予想どおり打ち合い、と思いきや、高橋のあごへのパンチがクリーンヒットし、あっけなくKO。高橋…お前というヤツは…(怒)。
興奮度:★☆

第4試合

アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ○(2R 2分13秒 TKO) ●アリスター・オーフレイム

過去に一度対戦済みのカードとのことで、始まる前から何やら因縁めいた雰囲気。互いに様子を伺っている感じで、なかなかペースを掴めない様子。でも、終わってみると意外とあっさり。ずっと1Rで決着していたんだけど、この試合で初めてラウンドガールのオネェちゃんを見ることに。でも、遠くてよく見えなかった(笑)。
この試合で初めてタオルが舞ったのですが、以降2度も同じシーンを目の当たりにするとは…。
興奮度:★★☆

第5試合

中村 和裕○(1R 4分49秒 V1アームロック)●エヴァンゲリスタ・サイボーグ

中村の入場前に始まったのは、何とスポンサー「ドン・キホーテ」キャラクター、ドンペン君達のダンスショー。
桜庭の影響をまともに継承か?中村クン。
対するサイボーグ。すいません、俺、この人知りません(笑)。
試合は中村のペース。マウントから完全に中村が極めたと思っても、サイボーグったら微動だにしないんです。もう、観ていても腕がとんでもない角度に曲がっているのがわかって、会場からも悲鳴にも近い呻き声が聞こえているのに、それでもタップしない…この人、軟体動物か?と思ったら中村、更に締め上げてようやくタップ。
試合後のマイクパフォーマンスも見事でした。
興奮度:★★★☆

第6試合

アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ○(3R判定 3?0)●ファブリシオ・ヴェウドゥム

究極の寝技対決だったか関節技対決と謳われていましたが、両者ともなかなか攻めきれず。スタンディングでの打ち合いが多かった試合でした。観ていて歯痒い気持ちに駆られたのですが、手数とヒット力では、ノゲイラが数枚も上手でした。ノゲイラは寝技勝負を避けたね。賢明な選択だったかも。
興奮度:★★☆

ここで休憩。周囲とアリーナを見渡すと、8割ほどの席が埋まっていました。何でも、4万5千人近い観客が集まったらしいです。
格闘技低迷にあって、しかもあの騒動にもかかわらず、これだけ集まったということは、ホントに凄いことだと思いました。
約20分の休憩開始直後には花道付近に人が殺到。これも次の試合への期待度の表れでしょう。うちらはちょっと小腹が空いたので何か食べましょうか、と売店に行ったら…食べ物一切売り切れで、スナック菓子しかないという有り様。仕方ないので、ビールとポッキーで飢えを凌ぐことにしました。

タイミング良くじゃん子から電話が来て、この時点でじゃん子はまだへな子母さんと晩ご飯を食べに行く途中だとのこと。
「悪いんだけど、ビール一杯奢るからとーますさんと一緒にこっち来てくれないかなぁ…」と泣きつかれ、しょうがないので終わった後再びとまへな邸に行くことになったのでした(といっても、この辺は既に僕の計画の中に折り込み済みだったのさ)。

第7試合

藤田 和之●(1R 9分21秒 TKO)○ヴァンダレイ・シウバ

始まる前から大声援。多分一番沸いたんじゃないかな。藤田のセコンドには、「無職」のケンドー・カシンが陣取ります。
一方のシウバは、何故かニコニコ笑顔を振りまきながら入場。
僕らの予想は、藤田があっけなく負ける、というものでしたが、周囲は藤田が勝つと思っていたみたい。結局どちらの予想もハズレでしたけどね(笑)。意外にしぶとい藤田。シウバあわや…というシーンもありましたが、藤田が攻めきれなかったのが万事休す。
あの遠くから観ていても、間違いなく藤田の記憶が飛んだというのがわかりました。ハッキリ言って、あの時点でTKOでよかった。それくらいシウバのパンチは強烈でした。ロープにもたれる藤田を攻め込むシウバ!コーナーからタオルが舞い、試合終了。というか、あのパンチ食らって倒れた時点でレフェリーも止めなきゃダメだって。しかもシウバったら、あばら骨を骨折したまま試合に臨んでいたんだって!ビックリですよ!!この日一番の喝采を浴びていたのでした。
興奮度:★★★★★

第8試合

ジョシュ・バーネット○(1R 2分02秒 羽根折固め)●マーク・ハント

この試合は、金の猛者ハントを、正義の味方ジョシュが成敗してやろう、みたいな感じがありました。入場前のVTRは、もろ「北斗の拳」のパクリ(声の出演が神谷明でした!)。しかも、ジョシュの入場曲はクリスタルキングの「愛をとりもどせ!!」(笑)
しかもしかも!!ジョシュはその歌を口ずさみながら入場!それを見た僕、爆笑。
試合は消耗戦になりそうな雰囲気でしたが、テークダウンを奪ったジョシュの極め技にハントがタップ!見事正義が勝ったのでした(笑)。いやぁ、これもいい試合だった。
興奮度:★★★★☆

第9試合

吉田 秀彦●(1R 7分38秒 TKO)○ミルコ・クロコップ

さぁ、そしていよいよメイン。声援もひときわ大きいものがあります。ちなみに僕の予想は、左のキックでミルコのKO勝ち。それにしても吉田の入場曲は何かイマイチだな…。手拍子で乗れないし。
ゴングが鳴ると、柔道着に身を纏った吉田が積極的な仕掛け。ミルコを投げようとしますが、ミルコも踏ん張ります。凄い汗、って俺の手が。一定の距離を保ちながら、吉田はミルコの繰り出す左のハイを警戒しているのが見て分かりました。
試合が動いたのは、シウバの左ハイではなく右ローキック。膝元に閃光一撃ヒットしたミルコのキックは相当効いていたらしく、この時点で勝負アリ。前に出られなくなった吉田の膝元に結局右のローが3発ヒットすることとなり、吉田が立てなくなったところでタオル投入。これもホントは、タオル投入前にレフェリーストップで良かったよね。
うーん、ひょっとしたら吉田勝つのか?…というシーンもありましたが、最後までミルコからマウントポジションを奪うことがが出来なかったこととローへの警戒が薄かったのが残念!どうせなら勝って欲しかったなぁ。ま、でも過度の期待は何にでも禁物だということを改めて知らしめた試合だったのでは。
興奮度:★★★★☆




ファンが観たい試合で選出された吉田×ミルコ戦、藤田×シウバ戦がやはり見所だったのでしょうか。中には「うーん…この対戦は妥当だったのかなぁ」といった消化不良の試合もありましたが(高橋善生はあまりにあっけなさすぎたよ…)、気がつくと手のひらにはビッシリと汗が。ただ、敢えて苦言を呈するならば、ファンが観たい試合=歴史に残る名勝負とはなり得ない、ということでしょうか。それから、意外に会場が静かでした。もっとヤジや声援が飛ぶのかと思ったら、何か淡々と試合が進められていた感じがします。僕の周囲でもほとんど声援は飛びませんでした。僕なんて、他人と違うところで「ウッ!」とか「あっ!」とか声漏らしてるし(笑)。

それにしても、あの休憩後の3試合は本当に見応えがありましたし、好勝負でした。あ、もちろんその前の試合も面白かったです。
何せPRIDE初観戦、というか初めてまともに格闘技を生で観ましたが、自分がこんなに興奮するとは思ってもみませんでした。
行ってよかった観てよかった。機会を与えてくださったとーますさんには、本当に感謝です。

そして我々は、へな子さん母子、そしてじゃん子が待っているはずの、とまへな邸に再び舞い戻ったのでした…。
(多分もうちょっと続く)

5 thoughts on “東京満喫3日間(中編・PRIDE観戦記)

  1. とーます

    >結果についてはいろんなところに掲載済みなので割愛。
    >とは言ってもせっかく観に行ったので、一応感じたことを少しだけ。
    全然割愛してないし、めっちゃ詳細に書いてるやん(笑)
    よかったですよ、喜んでいただいて。
    友達誘ったけど断ってくれてよかったですわw
    だってこんな感謝してくれないもん!
    PRIDEは野次は飛びませんね。みんな真剣なんですよ、見るほうが!
    プロレスのような色眼鏡で見てないんです(笑)

    Reply
  2. nonvey

    ちょっとだけ、のはずが気がついたら随分長くなっていましたね(苦笑)。
    いや、それだけ面白かったんですよ、実際に。
    見るのに真剣、というのは何となく頷けます。一挙手一投足に目が離せないって感じ?まさにそんな雰囲気でしたね。

    Reply
  3. shuqoo

    スカパーで見てました。
    でも生でも見たいです。
    生だと実況が無いから、完全に会場の完成とリング上の音だけですもんね。いいなあー。うらやましい。
    あ、ジョシュは北斗の拳大好きっ子ですから。(笑)
    「オマエハモウシンデイル」とよくしゃべってます。

    Reply
  4. nonvey

    解説がないとどういった攻めを繰り出しているのかがよくわからない半面、リングでの攻防と歓声のみですので、非常に緊張感がありました。
    いいものを観させて貰ったという気分に浸れることが出来て、大満足。
    ムフフ…羨ましいだろ(笑)

    Reply

Leave a Reply