例の事件に思う

秋田・藤里町で起こった小学生殺人事件の犯人が捕まりました。

ただし、犯人については「予想どおり」といえばそれまでですが、現在のところ死体遺棄について大筋で認めているだけで、殺人については否認しているそうです。
ゴシップ好きの週刊誌や新聞が書き立てるように、他にも関与している人がいるのでしょうか。
何とも空しい結末を迎えなければいいのですが…。


今回事件の起きた藤里町は、母の生まれ故郷の隣町です。さらに、地図上では父の生まれ故郷とも県境を挟んで隣接しています(県道が通っていますが、生活圏での交流はほとんどありません)。父母の生まれ故郷もかなり田舎ですから(失礼)、隣接するこの藤里町がどんな町なのかは、おおよそ見当が付きます。

そんな小さな町で起きた不可解とも思える事故そして事件。
噂が噂を呼び、今回捕まった容疑者が犯人だという話は、いつの頃からか県境を越えたこちらにまで漏れ伝わってきました。

それにしても、いろんな噂がありました。
ただ、それをここで列挙するのはあまりに非情ですし、そんなことをひけらかしたところでどうなるものでもありません。
今後の捜査を推測するのもここでは躊躇します。

ただ、やはり浮かんでくるのは「何で?どうして?」といった疑念、そして空虚な思いばかり。

人口4,000人の小さな町で起こった惨く哀しい事件に、マスコミはこぞって飛びつきました。
いろんな噂を焚き付けたようです。何が事実でどれが真実なのかもわからないくせに。

きっと連日連夜のマスコミの取材に、小さな町の住民は疑心暗鬼になったことでしょう。

事件の全容が明らかになるととともに、マスコミや記者は田舎町から去っていきます。
しかし、残された町民の空虚な気持ち、そして相互に生まれた疑心暗鬼を取り去る者は、誰もいません。

そのことに対して、激しい憤りを覚えます。

どうも今回の事件を見る限りでは、「犯人ありき」で話が進められていったような気がします。
少なくとも今回の容疑者に嫌疑の目が向けられ、共同記者会見の場を設けさせ、それを記事にした時点で、マスコミそして記者の面々は「犯人は彩香ちゃんの母親」と決めつけていたと思います。実際そうでしたから、これに異を唱えるつもりはありません。

しかし、警察が事情聴取に16時間も要したことを考えると、実は単に加熱するマスコミ報道に「飲まれて」事情聴取したのではないか、といったことが頭をよぎりました。もちろんこれから先、捜査が進むことで全容は明らかになるでしょう。自白が強要でないことを祈るばかりです(それにしても時間が掛かりすぎです)。

マスコミ各社は、今後もこぞって鬼の首を取ったような報道に走ることでしょう。そして、どうでもいいようなゴシップネタを次から次へとぶつけてくることでしょう。

白神山地に源流を持つ川で亡くなった二つの命。
犯人には、何故こんなことをしたのか、ちゃんと明らかにして欲しい。そして罪を償って欲しい。
藤里町にも、早く平穏な日が戻ってくることを願います。

謹んでお悔やみ申し上げます。

追記。

秋田小1男児・自宅2日目の捜索

秋田県藤里町の米山豪憲君殺害事件で、畠山容疑者宅の家宅捜索が再開された。付近に団地住人の姿はなく、同県大館市から仕事に行く途中に寄ったという50代女性は「この騒ぎ、いつまで続くのか」と話した。

あんたみたいな興味本位な人がいる限り、しばらく続くんだよ!と、誰かこの50代女性に教えてあげて下さい。

大館から仕事の途中で寄ったって…アホか!!

例の事件に思う」への2件のフィードバック

  1. けいこりん

    もしかして・・・でもその人が犯人じゃなければいい。
    でもそうだとしたらいったい誰が?
    と思い続けてたので、なんだか複雑な気分です。
    どの事件もそうですが、犯人が捕まったからといって、真相が明らかになったからといって
    被害者家族の悲しみは薄れるものじゃありませんよね。
    子供が被害にあう事件をニュースで見るたび
    チャンネルを変えてしまうのは私だけじゃないはず。
    こんな事件が続きませんように。

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  2. nonvey

    ホントに、いつから日本はこうなってしまったんでしょう。
    結局のところ、日本人が日本人自らを過保護にしてしまったことで、我が儘な日本人が増えてしまったんだと思います(私もその一人だと自覚しておりますが…)。ついでに言えば、他人のことに対し、あまりに無関心になり過ぎてしまったような気がします
    犯人が捕まったところで命が戻ってくるわけではありません。被害者家族の心情を察すると、本当に居たたまれない気持ちに駆られます。

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