うーん…昨日の続きっぽくも読めるなぁ。
長文駄文ゴメン。

皆さんは、どれぐらい自分のことが好きだろうか。
恐らく100％全て自分のことが好きだ！という人はかなり少ないのではないだろうか。

顔がイヤだ、性格がイヤだ、あれがイヤだこれがイヤだと、誰もが何かしら自分自身に対する嫌悪感あるいは劣等感を抱いているのではないかと思う。少なくとも僕には、そういったことで思うフシがいくつかある。

ところで。
僕は今年35歳になるのだけど、家族がいて親戚がいて友人知人がいてその他いろんな人がいて、その人々に支えられたからこそここまで生きて来られたことは言うに及ばずだが、これから先も死ぬまでずっと、いろんな人に支えてもらわなければならないことを実感している。

一方で違った見方をすると、僕は35年間自分自身を「育てて」きたことになる。

そんな自分を「育てる」過程の中で、何て自分はイヤなヤツなんだろう、愚かなヤツなんだろう。そう思ったことが何度あっただろうか。

ところで。
「自分の長所・短所を挙げて下さい」という質問にたびたびぶち当たったことがある。
特に就活をしていた時、ほとんどの法人からこの質問を受けた。

実は今でもハッキリ覚えている後悔が一つ（笑）。
遡ること15年前。学生時代、日本たば○産業本社にて、決まりかけていた内定を確固たるものにするため最終面談に臨んでいた僕。

１対１の面談で、「あなたの短所は何ですか？一つだけ挙げて下さい。」といきなり聞かれた僕。
非常に無謀なスケジュール（2泊3日ただし車中2泊）で面談に臨んでいた僕は、頭の思考回路が全く働かず、実にトンチンカンな回答をした。当たり障りのない回答だとつまらないと思い、奇をてらったつもりだったが、それが完全に裏目に出た。

「あなたの短所は何ですか？一つだけ挙げて下さい。」
「ハイ。僕には浪費癖があります。」
「ぇ….。」

後日、日本○ばこ産業からは不採用の通知が来た。
結果的には、日本た○こ産業と僕とはその程度の縁でしかなかったということだったのだろう。
しかしバカである。短所で自分には浪費癖がありますなどと抜かすバカなんぞ、多分全国を探しても僕ぐらいではないだろうか。大体浪費癖って言うけど、浪費するほど金なんて持っていなかったんだった…。
何かが降臨したのだろうか。あんなことが口をついて出るとは思いもしかなった。それにしても、何であんなことを言ったんだろう、と悔やんだ。本当にバカだと自分を責めた。あの時ほど自己嫌悪に陥ったこともないかも知れない。
ただ、それがバネになった。そのことがあったから、自分をちょっとだけ分析した。自己分析しながら、次の機会を狙った。この失敗は絶対に糧になる。結果、今の仕事に就くことができた。ほとんど奇跡だと周囲から言われたが、あの時は逆に、日○たばこ産業からの不採用通知があったからこそだと思った。自分を素直に讃えた。何だ、やれば出来るじゃん（笑）。そんな強運を持った自分がちょっぴり好きになった。

ところで突然ですが、あなたの長所・短所は何ですか。

自分の長所については、多くの人が「明るい。朗らか。活発。」といった言葉を並べる。
そして短所については、「気が短い。」と答える人が多い。

結局のところ、自己分析してもその程度しか出てこないということは、自分自身のことをその程度でしか理解していない、ということになるのではないか。

先日テレビを観ていたら、イチローが米国の小学校を表敬訪問した時の模様が映し出されていた。その中で彼が言った言葉に、非常に共感を持てた。

「僕が伝えたいことはただ一つ。どうか自分のことをどんどん好きになって欲しい。」

あのイチローにしてこの発言とは、正直驚いた。そしてイチローの言う「自分を好きになる」ということは、「自分に惚れる」ことではないことは、最近の彼の言動からハッキリとわかった。

自分に惚れることと自分を好きになることは、似て非なりである。

自分に惚れること。それは、自惚（うぬぼ）れること。
自分を好きになること。それは、ありのままの自分を受け入れること。

他人のことを好きになることと同様に、自分のことを好きになれますか。

自分を好きになる。
実はこれ、ここ数年来の僕のテーマ、課題でもある。
何せ、これからも死ぬまで自分を「育てて」行かなければならない。リセットボタンなどは不要。もはやここまで来たら、何とでも自分を創り上げて行くことはできるだろう。ただその過程においては、自分のことをよく知らなければならないし、もっと自分を好きにならなければ、と思う。
自分がどんな人間なのかを客観的に探りながら、自分の良さを発見し、好きになってみるのも、案外奥が深くて面白いかも知れない。
もちろん、自惚れにならない程度に。

以上、nonveyからの提言でした（笑）。