土日の釣果

週末のヒットカラーは「オレンジ×黄緑」でした。

土曜日は午後1時過ぎに、例のごとくタガシ先生のお迎えがあり、陸奥湾に出陣。陸奥湾に、とは言ったものの、船に乗って沖合に出るわけではなく、いつもどおり堤防の上からビッグワンを狙おうという魂胆でした。しかしそれではいつもの釣りと変わらないので、平内町清水川沖堤にも行ってみよう、ということになりました。ちなみに今回参戦したのは、タガシ先生の他に、サクラ先生、サトー先生、タカシマ先生、そして僕の5名。

タガシ先生運転の車で約2時間近く。ホタテで有名な平内町にある、清水川地区に到着。ここにある北島渡船さんにお世話になり、陸地から約200mも離れていないであろう沖合にある堤防に渡してもらい、21時頃を目安に納竿しよう、ということだったのですが、何せ私、この清水川沖堤ではいい思いをした記憶がほとんどありません。強いていえば、青森港周辺では滅多にお目にかかることの出来ないタケノコメバル(ベッコウソイ)を釣り上げたことくらいでしょうか。ここに来ると、自分の腕のなさをいつも痛感させられるという苦々しい場所なのであります。
しかしそんなことではいつまで経っても苦手意識が克服されないので、今回は釣る気満々で向かったのです。…が、結論から言うと今回も惨敗でした。後で知ったのですが、これまた未だ苦手意識が払拭されない「新月・大潮」の日だったんですね。


往復2,000円の渡船料を回収するには遠く及びませんでした。しかしこれは僕に限ったことではなく、ここで満足の得られる釣果だったのはサクラ先生ただ一人。タガシ先生の釣り上げたクロソイは29.5センチと尺サイズに僅かに及ばずでしたが、タガシ先生にしては珍しく、これを含めてキープは2匹のみ。タカシマ先生もサトー先生もそこそこ釣れたけれど、決して満足のいく釣果ではないのがひしひしと感じられました。
21時までの予定だったのに、あまりにアタリがないので20時に納竿。いつも粘り腰の我々にしてみれば、これは非常に珍しいことでした。まぁ、ベタ凪で底が見えるくらいに海が透き通っており、しかも東からの風と水温が低くて魚の活性も低そうなこと、このまま続けても釣果が期待できないことは、何となく予想がつきましたので..。
さて、僕の釣果はといえば…10センチちょっとのアナハゼ1匹、15センチほどのアイナメ1匹(以上リリース)、30センチのアイナメ1匹のみ。タケノコメバルにお目にかかることもできず、一方で2度も穴に潜られ仕掛けを切られるなど、やっぱり腕のなさを痛感することとなりました。

車中に広がる苦々しい空気。
誰も「帰る」とは口にせず、車は青森市内へ…。
青函連絡船「八甲田丸」が係留保存されている場所へ移動し、22時過ぎに2Rがスタート。

何とタガシ先生、実は昨晩もここに来ていて、40センチほどのアイナメを釣り上げたそうな…。でもなぁ、いい釣果だったよ、という翌日って、大概ガッカリするような結果に終わるんだよな…。
昨晩使っていたという勝負色のワーム(疑似餌)をセットし、各々が散らばってキャスト開始。約15mのところまで仕掛けを飛ばし、ロッドをしゃくって来ると、ゴンッ!という明確なアタリが。
キタッ!

しかしながらロットにズシリとした重みはなく、ラインを巻き上げて釣り上げてみると、20センチ弱のムラソイでした。おおっ!今季初のムラソイ!ちょっと型が小さいけど…ま、いいか!(これもキープ)

その後周囲を見ても、他の人たちに釣れている気配はなく、さらに範囲を拡大し、あちらこちらと場所を移動し始めます(根魚はこの「探り」が釣果を左右するんです)。

しばらくして、僕の隣で竿を振り出ししていたサクラ先生に異変が。

サクラ先生がピュッとキャストした音の直後に、グシャッという鈍い音。そして「あ?…」という溜息。
うわー…イヤな予感。ひょっとして…。

サクラ先生の方に目をやると、やっぱり…。竿が真ん中あたりから折れてるし…。
先端が折れるというのは僕自身も経験したことがありますし、他の人たちが同様に竿の先端を折ってしまうということは幾度となく見たことがありますが、継ぎ目に近いあたりから折れている竿を見たのは初めてでした。聞くとどうやらこの竿、鯛釣りにも使っていたらしい…。
結局サクラ先生は予備竿に交換してその後も釣りを続けていましたが、満足のいく釣果には恵まれなかったようでした。

さて、勝負色を何度か変え、場所も移動しつつ広範囲を探っていた僕にアタリが来たのは、それから1時間ほど過ぎた後でした。この時点で各々が方々に散らばっていたのですが、僕の足下にタモ網が置かれていました。
ゴンッといういつものアタリ。リールを巻いてみると、先ほどのムラソイとは比べものにならないほどズッシリとした重みがあり、必死に抵抗しているのがわかりました。網を投入するほどのモノでもないかな、とも思ったのですが、何せ先ほど隣で竿を折っている姿を目撃していますので、ここは網を投入することにしました。で、応援を呼ぼうと思ったら、周囲には誰もいない…(愕然)。
仕方なく、股ぐらに竿を挟んで慌てて網をセット。タモ網を片手に携え、片手には釣り竿を持ったまま海中に網を入れてみると、上がってきたのは30センチ弱のプックリとしたクロソイでした。
嗚呼、良かった…。これで何とか体裁は保てる…。
同じ場所に再度キャスト。

…すると何と、再び同じようなアタリが!
これまた網を入れないと上がってこないようなクロソイが姿を現しました。

おお!?オレンジが結構いいんじゃない?さすがマイカラー(釣れない時にチョイスする、言わば伝家の宝刀的な疑似餌の色。各々がマイカラーを有している)…と、すっかり気分を良くした僕。ところがその直後、遠くの方から「タモ?!!」と叫ぶ声が聞こえてきたのです。足下にあったタモ網を手に駆け出し、サトー先生にバトンタッチ。その姿、さながらリレー競争(笑)。
叫んでいたのはタカシマ先生。その声を聞いたどこかのオッサンが、物凄い勢いで駆け寄る姿を確認。へぇ…物好きなヤツもいるなぁ…と思って駆け寄ったら、何とそれはその場にはいないはずのザワ先生。
「何でお前ここにいるの!?」
「いいはんで、タモ、早く!!」
後で話を聞くと、今日は用事があって泣く泣く不参加だったはずのザワ先生、いてもたってもいられず夜半になり弘前を出発、ここにやってきたら偶然僕たちがいた、とのこと。

で、タカシマ先生の釣り上げた魚が何だろうと思って上がってくるのを見ていたら、なんと40センチほどのアイナメ。これにはさすがに拍手をしてしまいました。羨ましいなぁ。

気を取り直し、再びポイントに戻ってキャストをするも、アタリはあるけど釣れないという状態が幾度となく続き、その間単発でムラソイ3匹、マゾイ1匹が上がってきましたが、ムラソイがそこそこのサイズだった以外は全てリリースサイズ。
まぁ、個人的にはマゾイが釣れたことで久しぶりの「五目釣り(5種類の魚を釣り上げること)」達成ということでちょこっとだけ満足していたんですが…。
結局最後のムラソイを釣り上げたところで、終了。時間にして午前2時でした。遅れてやって来たザワ先生は、もう少し粘ってみるということで、彼一人を残して帰路に就きました。

帰り支度をしながら他の人たちのクーラーを開けてみて驚愕。んまーホント、僕のクロソイなんてお話になりません、というくらい立派な魚体がゴロゴロ収められています。
さすがだなぁ…。やっぱ僕には腕がないんだなぁ…。ということを痛感した夜でした。
考えてみると、10時間近く立ったままで釣りをしていたことに。アホだ(苦笑)。


ちなみに翌朝、ザワ先生に釣果の確認メールを入れてみると、惨敗に終わったらしく、早くもリベンジのお誘いを受けました。
GW中にもう一度、何とか…。

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